Page 1
未来創造志塾 17期第8回(2018.10.1)
組織サバイバルの教科書「韓非子」 第8回 「逆鱗」「巧詐は拙誠に如かず」
参考テキスト:守屋淳著「組織サバイバルの教科書 韓非子」 フィリップ・コトラー著「コトラーのマーケティング4.0 」
孔子 ・・・人は教育によって良くも悪くもなる
韓非子・・・人は置かれた状況によって良くも悪くもなる→人の本性は「弱さ」にある!性弱説?
第7章 改革者はいつの時代も割に合わない(226p~)
「法治」誰も喜ばない改革
君主が術を使うと、大臣は勝手に物事を決められないようになり、側近も権勢を笠に着ることが出来なくな
る。以下省略~~~ つまり「法」と「術」とは、家臣や人々にとっては災いなのだ。
⇒権力者にとって、既得権益を取り上げられるだけの改革でしかない。
事例=上杉鷹山の経営学(童門冬二著)・・・ 障害を乗り越える「現状に対する君主の強烈な危機感」
説得は難しい①―――相手の心のうちを知る(229p~)
およそ説の難きは、説の所の心を知り、吾が説を以ってこれに當つべきにあり。
(原文を読む~~~)
説得は難しい②―――竜のノドもとに生えた「逆鱗」(233p~)
君主などの「意見を言われる側」の心象風景を読み切って、述べてはまず知るべし。
およそ説の務は、説く所のほこる所を知り、而してその恥じる所を滅するにあり
竜と言う生き物は、飼いならして乗ることができる。しかし、そのノドモトに直径一尺の「逆鱗(逆さに生えた
鱗)」がある。もしこれに触れる人間がいると、竜は必ずその人を殺す。
君主にも同じように「逆鱗」がある。君主にその意見を述べる者が、この「逆鱗」にふれないようにすれば、
説得は成功したも同じだ。
「巧詐は拙誠に如かず」
「巧言令色,鮮し仁」
「剛毅朴訥、人に近し」
法術の士の悲惨な最期
呉起、商鞅、韓非子・・・
(1/5)
Page 2
コトラーのマーケティング4.0 第8回 ブランドの好奇心をかきたてるコンテンツ・マーケティング
=強力なストーリーを語ることでカンバセーションをスタートさせる…口コミ
…フアンづくり(オフラインの触れ合いは強力な差別化要因)
…オンライン(リアル店舗)とオフライン(ネット)をどう統合するか?がKSF
4Pを売り込むことから、4Cを利益につながげることへ(81p)→→→KSF(成功の鍵)
GW=4Cとは?具体的に考えてみよう!
共創=顧客参画・イベント~~~
動的価格設定=平等から差別、時間差、限定~~
共同活性化(PtoP)=カスタマイズ・シェアシング~~~
カンバセーション=会話・交流・顧客の声・格付けシステム~~~
伝統的マーケティングとデジタル・マーケティングの統合(85p)
第5章 新しいカスタマージャーニー(92p)
…顧客と有意義なつながりを築く
ジャーニー全体のタッチポイントを理解し、重要なタッチポイントの改善
…コミュニケーションを強化し、チャネルの存在感を高め、顧客に価値を提供する仕組みを改善
→顧客の接続性と推奨のパワーを利用(究極の目標は顧客を感動させて忠実な推奨者にする)
マーケティング 4.0の究極の目標は、顧客を認知から推奨に進ませること(103p)
…YWNは最も影響力があり、他者への影響は往々にして購買の最大の推進力になる。
60か国を対象にした 2015年のニールセンの調査
83%が友人や家族を最も信頼できる「広告」源にしており、66%がオンライン上に投稿された
他者の意見に注意を払っていることが明らかになっている。
マーケティングの生産性の測定指標(ブランド認知率と推奨率の相関関係に着目)
生産性を向上させる
1. 誘引力を高める(魅力的か?)
2. 好奇心を最適化する(真実の瞬間=ネット検索・友人や家族と話をする)
3. コミットメントを強化する
4. 親近感を高める(購入後経験を重視、顧客生涯価値、顧客紹介価値を引き出す)
タッチポイント、顧客エンゲージメント、ゲーミフィケーションの仕組み
(2/5)
Page 3
第9章 ブランドの好奇心をかきたてるコンテンツ・マーケティング(180p~)
コトラーのマーケティング4.0スマートフォン時代の究極法則
顧客の視点からすると、企業やブランドが与えてくれるものには3つのレベルがある。
レベル1 喜び
レベル2 経験
レベル3 エンゲージメント
デジタル人類学を使って人間を理解する(人間とデジタル技術の結合)=行動デザイン
◎ソーシャル・リスニング
◎ネトノグラフィー
◎共感的リサーチ
人間中心のブランドの6つの特性を構築する(170p)
特性1 身体的魅力(動き)
特性2 知性(変化に挑戦)
特性3 社交性(非言語的コミュニケーション)
特性4 感情的(感情的なつながり)
特性5 パーソナビリティ(自己の存在意義)
特性6 道徳性(正しいことをする勇気)
まとめ―――ブランドが人間味を持つとき
人間中心の時代に顧客を引き付けるためには、ますます人間的特性を取り入れるようになっている。
チームで成果をあげるには?
テンション×モチベーション×パッション ――――――――――どれが一番重要か?
チームでは? 個人では? リーダーでは?
優先順位? 重要度? 自己管理(目標設定)
(3/5)
Page 4
コンテンツは新しい広告、ハッシュタグは新しいタグデザイン(180p~)
コンテンツ・マーケティングとは、要約して言うと、コンテンツに関するカンバセーション(ネット上や直接の
会話)を生み出すために、明確に限定されたオーディエンス・グループにとって興味があり、適切で、役に
立つコンテンツを、制作、編集、配信、拡散することをともなうマーケティング手法である。
→顧客に質の高いオリジナル・コンテンツへのアクセスを提供し、しかも、その過程で自社ブランドに関す
る興味深いストーリーを語る。(マーケッターの役割をプロモーターからストリーテラーに変える)
変化は、伝統的メディア(広告など)から、ソーシャルメディアに役割が変わった。
ソーシャルメディアでは「スキップできる世界の5秒チャレンジ」
ユーチューブで最も視聴回数が多い動画やチャンネル→ユーザー生成コンテンツ
Google調査―スキップしない動画の特性=ストーリーと人間の顔とアニメーションを含んでいる!
段階的なコンテンツ・マーケティング(186p)
まとめ―――コンテンツでカンバセーションを生み出す(202p)
広告からコンテンツ・マーケティングへ移行
価値提案メッセージを伝える代わりに、顧客にとって有用で価値があるコンテンツを配信
制約前と配信後のしかるべき活動も必要である。
顧客のカンバセーションを発生させるためにマーケッターが順次進んでいく8つの段階がある。
事例① クマモトサプライズ+くまモン(小山薫堂、水野学)
熊本樺島県政が目指すもの「県民の総幸福量の最大化」「皿を割れ!」
チームくまモンの行動規範3つのS
SURPRIZE、STORY、SHARE
・・・「神出鬼没作戦」「くまモン失踪」「くまモン営業部長」「楽市楽座」
事例② タイの悲しい広告・・・・・タイ生命保険会社「ブランドコア=生命の価値」
(4/5)
Page 5
著書「コトラー 競争力を高めるマーケティング」
価値指標:ブランドから人格へ
価値探究のためのマーケティング戦略
セグメンテーションからコミュニティ化へ
セグメンテーション コミュニティ化
パラダイム 個人としての顧客 社会生物としての顧客
要因/変数 地理、人口、サイコグラフ、行動 目的、価値、アイデンティティ
企業顧客関係 垂直:顧客は受動的なターゲット
セグメント
水平:顧客は能動的なコミュニテ
ィの一員
目的 類似性に基づく顧客マッピング 凝集性と影響力に基づくコミュニ
ティ潜在力の同定
顧客エンゲージメントのためのマーケティング戦略
製品から共創へ
対話、アクセス、リスクと評価、透明性、価格から通貨へ(通貨適応、通貨協働)
プロモーションから会話へ、場所から共同的アクティベーションへ
9つの会話の主題
会話の主題 説明 事例
希望や信念 何か刺激になる、感情に触れるも
の、既成概念に挑み、意味ある変化
をつくり出せそうな大きなアイデア
ユニリーバ社のシャクティ起業家になって
貧困を脱したインド家族の物語
「ヒーローズジャーニー」
ダビデ VSゴリテア 小さな存在が大物の支配に立ち向
かう戦う物語
Amazon とバーンズ&ノーブル、
マイクロソフトとリナックス「下町ロケット」
雪崩寸前/トレンド 企業や業界慣習を潰し兼ねない大
きな台頭しつつあるトレンド
シャミオなど最新技術製品が人気トレンド
Uber、エア&ビー、AI、電気自動車
不安 恐怖を引き起こすが避けるべきリスク
について留意すべきこと
伝染病の危険に関する石鹸メーカーから
の健康メッセージ
天の邪鬼・常識挑戦 社会にすでに存在する一般常識を
疑い否定する見方
ダブ石鹸のキャンペーンで、意外な女性
推薦者(デブ、巻毛、肌が黒い)起用
人間性や個人的な物
語
成功者の私生活や人々(ビジネス、
政治、社会)の示唆的な成功物語
スティーブ・ジョブズのアップル社再興させ
た物語
ハウツー/実用ヒント 何か有用ながらあまり知られていな
いヒントや技法に関する情報
家族の簡単な財務会計を行うヒント
COOKPAD
華やかな世界 セレブに豪華なライフスタイル 特定ブランドを使いたがる有名人の物語
季節/イベント情報 多くの人が感心を持つイベント 特別な日、ママの1歳の誕生日
価値を価値でマーケティング
サービスからケアへ
次元 サービス ケア
顧客に対する見方 お客は王様 お客はお友達
焦点 顧客のニーズや欲望 顧客の懸念や願望
期待される結果 再購入 推奨
管理ツール 標準運営手順とマニュアル 価値ベース原理(VBP)
協働:2つの種類と3つのレベル(タスク、プロモーション、共同ビジネス計画)
上流協働(サプライヤー→メーカー→卸売り・小売り)下流協働
(5/5)