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グローバル経営学会 2018 シンポジウム 2018/10/5-6
1 田村 進一
深層学習入門ハンズオンセミナー
Neural Network Console を用いた
数式なし,コーディングなしのディープラーニング
NBL 研究所 田村進一
本セミナーは入門者を対象に,深層学習のサンプルを自ら経験することを目的とします.基
本的には各自のパソコンに Neural Network Console を予めダウンロードしていただき,
セミナー時にそれを起動して実行・経験します.ファイルは 1GB 弱ありますので時間がか
かります.準備ができなかったかたは,見学だけでも結構です.
・Neural Network Console 概要紹介動画 (2分半) https://youtu.be/1AsLmVniy0k
セミナーのための事前ダウンロード,および深層学習実行手順は下記に表示画面付きで示
していますので,あまり支障なく実行できると思います(標準的には準備1時間強).
1.準備ダウンロード
1.1 Neural Network Console ダウンロード入口 https://dl.sony.com/ja/
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1.2 ダウンロード開始
同意してメールアドレスを登録すると,下記のようなメールが送られてきます.
ダウンロードボタンをクリックします.緑字楕円はクリックすべき箇所です(以下,同じ).
これにより,圧縮ファイルが送られてきます.これをクリックして置きたい場所(例えば
Documentフォルダ)に解凍・展開します.圧縮ファイルは 1GB 弱ありますので,標準で
ここまでで計 1 時間ほど時間がかかります. これにより 下記のような
neural_network_console_120 フォルダが作られます.
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1.3 本体起動
neural_network_console.exe をクリックすると,本体が起動します.
Microsoft Visual C++2015 再配布可能パッケージをインストールしているか,GPUを使う
場合は,NVIDIA のグラフィックドライバをインストールしているかの,2つの確認メッ
セージが表示されます.多くのパソコンには入っていますので,OKをクリックします.確
認法は付録参照.
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1.4 Project画面
ライセンス確認が表示されますので,I Agree と Applyをクリックします.
これにより,下記の Project画面が表示されます.
1.5 処理ネットワーク構成図
次に,Project 画面上で深層学習の代表例 Convolutional neural network の project であ
る 02_binary_cnn_sdcproj をクリックすると,ネットワークブロック図が表示されます.
Convolution層は展開してあります.
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1.6 手書き数字データセットMNISTのダウンロード
この段階で,手書き数字データのダウンロードの可否を聞いてくるので,はいをクリックし
ます.
これで自動的に手書き数字データセットMNISTのダウンロードが開始されます.
標準的にはおよそ 10 分です.ここまでがセミナーで深層学習 CNN を実行するための必要
な準備作業です.
2.実行
2.1 データ等確認
必要なら各層をクリックし,表示されたパラメータを修正しますが,セミナーでは整合した
パラメータが予め入っていますので,調整の必要はありません.
次に,学習用画像データを確認します.課題は手額数字 ”9” と,それ以外(セミナー課題
では”4”だけですが)を識別することです.
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同様に,検証用未学習(非学習)画像データを確認しましょう.
2.2 課題実行
いよいよ学習実行です.Training をクリックすると,学習の進捗状態(学習データと未学
習データに対する誤差)がグラフ表示されます.
学習には 10 分程度かかります.本プロジェクト(02_binary_cnn_sdcproj)では高速化
のため,数値計算は速度重視で2値化して計算しています.高速化を図りたい方は,NVIDIA
の GPIを実装するか,Cloudを選択・使用するなどしてください.
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学習完了時の性能は,未学習データに対する混同行列(Confusion matrix)で確認できます.
3. セミナー課題の拡張
3.1 学習データ setの繰り返し学習回数等の変更
事前の設定数(Epoch)は 100回になっていますが,変更できます.
増やして,未学習データに対する誤差が上昇するときは,過学習の可能性があります.
Batch Size は高速化のため,学習処理などを何データ分(size)かまとめて行うものです
が,平滑化効果が少し出ます.データ数以上を指定することはできません.
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3.2 サンプルデータ以外のデータを処理する場合
学習用データと検証用データのセットを自分で指定して作成する必要があります.
指定に従って自動的に作成された画像データセット例は下記
クラス分けされたデータが入っているフォルダ
作成されるデータセットフォルダ
各データのサイズ
データのふるい分け学習用データ
検証用データ
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3.3 回路網構成を変更する場合
プロジェクトを選択すれば既成回路を利用可能.
例 Long_short_term_memory(LSTM).sdcproj を選択すると
3.4 自由に層を組み合わせたいとき
新規プロジェクトを作成
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Edit画面の図的操作ででブロックを移動・コピー・設定・接続などして行う.
3.5 自由課題
(1)どのような文字で間違ったか? もっと学習すれば間違いは0となるか?
(2)ネットワークのパラメータ数増減
(3)層の増減
(4)手書き文字認識の2分類を 10分類へ拡張
(5)T2を抜く. 結線必要
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(6)M2を抜く. 加えて Cのサイズを4枚の8×8に変更 結果に大きな影響なし.
位置が比較的中心に書かれている(位置の正規化)からか?
(7)C2を抜く. あまり変わらないが(そもそも識別困難な字体の問題;画像で確認).
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(8)Concatenateの試み
文字認識では必要性ないが,文章理解用等の recurrentやフィードバックループでは必
要.
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4.参考書
[1]足立悠,「ソニー開発のNeural Network Console 入門
--数式なし、コーディングなしのディープラーニング」 リックテレコム,2018.
[2]ダウンロードフォルダ中のmanual_ja.pdf
[3] ダウンロード開始welcomeページ (2.1節 最初の図)に “Doc” および“Community”
へのリンクがあります.
付録
Microsoft Visual C++2015再配布可能パッケージがインストールされているかの確認(例)
Windowsの「設定」--> 「アプリ」--> 「アプリと機能」を開く.
Microsoft Visual C++2015 Redistributable (x64) などがあるか確認
なければ下記からダウンロード
https://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=52685