ＭＡＸＩシミュレーションと ＭＡＸＩソフトウェアの今後

ＭＡＸＩシミュレーションとＭＡＸＩシミュレーションとＭＡＸＩソフトウェアの今後ＭＡＸＩソフトウェアの今後

20062006 年年 33 月月 2323 日　日本大学日　日本大学ＭＡＸＩシンポジウムＭＡＸＩシンポジウム

冨田　洋冨田　洋

目次目次 シミュレーターシミュレーター

何をやりたくて作ったか（目的）何をやりたくて作ったか（目的） どんな機能が必要か（仕様）どんな機能が必要か（仕様） どんなものを作るか（設計）どんなものを作るか（設計） どんなものができたかどんなものができたか (( 実装と性能実装と性能 )) 。。 何が足りないか（問題点と今後）。何が足りないか（問題点と今後）。

その他のソフトウェアその他のソフトウェア 今あるもの（少し）と足りないもの（ほとん今あるもの（少し）と足りないもの（ほとん

ど）ど） 今後どうするか（議論）今後どうするか（議論）

simulatorsimulator の目的の目的 ＭＡＸＩでどんな観測ができるかを知る。ＭＡＸＩでどんな観測ができるかを知る。

検出限界や観測期間など。検出限界や観測期間など。 解析、運用ソフトウェアの練習用ダミーデ解析、運用ソフトウェアの練習用ダミーデ

ータを作成する。ータを作成する。 実運用で得た軌道や姿勢情報を元に解析ソ実運用で得た軌道や姿勢情報を元に解析ソ

フトの一部として使う。比較用ライトカーフトの一部として使う。比較用ライトカーブの作成やブの作成や exposure mapexposure map の作成など。の作成など。

フルシミュレーション（計算機）でＭＡＸフルシミュレーション（計算機）でＭＡＸＩ全体を見て足りない部分、問題点を把握Ｉ全体を見て足りない部分、問題点を把握する。する。

simulatorsimulator の仕様の仕様 天体の詳細なスペクトルや位置を表現で天体の詳細なスペクトルや位置を表現で

きること。検出器バックグランド、広がきること。検出器バックグランド、広がった天体、時間変動も表現したい。った天体、時間変動も表現したい。

姿勢や軌道を詳細に表現できること。実姿勢や軌道を詳細に表現できること。実績値を取り込めること。績値を取り込めること。

カメラの詳細を表現できること。カメラの詳細を表現できること。 宇宙ステーションの構造なども取り込め宇宙ステーションの構造なども取り込め

ることること

設計設計 カメラの詳細はカメラチームに任せられるよう、カメラの詳細はカメラチームに任せられるよう、

理研関数、コリメータ関数を使用。理研関数、コリメータ関数を使用。 姿勢や軌道は自由に変えられる。姿勢は単位時間姿勢や軌道は自由に変えられる。姿勢は単位時間

ごとのごとの qq パラメータを読むなど。軌道は軌道要素パラメータを読むなど。軌道は軌道要素みるか、単位時間ごとの位置をファイルから読むみるか、単位時間ごとの位置をファイルから読むなど。など。

入力、出力ファイルは運用で使うものと同じ入力、出力ファイルは運用で使うものと同じフォーマット（フォーマット（ fitsfile)fitsfile) とする。とする。

atFunctions(atFunctions( 軌道、姿勢、軌道、姿勢、 rigidityrigidity などの計算などの計算 )) 、、ＣＬＨＥＰＣＬＨＥＰ (( 乱数エンジン乱数エンジン )) 、、 ftools(cfitsio)ftools(cfitsio) 、、 heheasoftasoft のライブラリのライブラリ (spectrum(spectrum の再現の再現 )) を使用。を使用。

C++C++ で書いてある（大きいプログラムになるので書いてある（大きいプログラムになるので管理しやすいように で管理しやすいように + + 個人的趣味）個人的趣味）

LinuxLinux で使える。で使える。 まずはまずは GSCGSC

中でやっていること中でやっていること 単位時間単位時間 (1(1 秒秒 )) 毎に姿勢、軌道毎に姿勢、軌道 (( 位置位置 )) 、時刻、時刻

等を計算等を計算 カメラの視野内にある星からカメラの視野内にある星から photonphoton をモンテカをモンテカ

ルロで発生させる。ルロで発生させる。 各各 photonphoton に対しカメラに対する位置を補正しなに対しカメラに対する位置を補正しな

がらがら photonphoton テーブルを作るテーブルを作る photonphoton をＧＳＣに入れイベントにする。をＧＳＣに入れイベントにする。 イベントをファイルに書く。イベントをファイルに書く。 検出器バックグランドを姿勢と軌道を元に計算検出器バックグランドを姿勢と軌道を元に計算

する。する。 上記を指定された開始時刻から終了時刻まで繰上記を指定された開始時刻から終了時刻まで繰

り返す。り返す。

オブジェクト指向オブジェクト指向いくつかのクラスの集合体が独立性の高い「カテゴリー」を形成し、これらを組み合わせて全体を構成している。但し独立性の悪い（再利用性が悪い）部分が残っており今後直していく

で、それなりのものがで、それなりのものができました。できました。使ってみました。使ってみました。

全天のマップを書いてみる全天のマップを書いてみる 天体カタログは　天体カタログは　 Ebisawa,K.., et al.: Ebisawa,K.., et al.: Astron Astron

Astrophys,Astrophys, 411,411, L59, 2003 L59, 2003 　を使用。　を使用。 diffusediffuse （ＣＸＢ（ＣＸＢ ,galactic ridge,galactic ridge ）などは無し。）などは無し。 観測効率は観測効率は 100%100% 観測期間は観測期間は 2004/10/10 00:002004/10/10 00:00 から観測を開始から観測を開始

し、姿勢はＭＡＸＩの＋Ｚ軸が地球中心方向し、姿勢はＭＡＸＩの＋Ｚ軸が地球中心方向で、＋Ｘ軸がＩＳＳ進行方向とするで、＋Ｘ軸がＩＳＳ進行方向とする

各イベントの座標付けはＭＡＸＩ地上系用座各イベントの座標付けはＭＡＸＩ地上系用座標付け関数の簡易版を使用標付け関数の簡易版を使用 (( 斜め補正無し斜め補正無し ))

斜め補正斜め補正

Be 窓直下で吸収と仮定

Mean free pathを考慮して補正

Mean free pathを考慮し乱数振って補正

全天マップ全天マップ (( 点源の点源のみみ ))

一日分

２週間分

星を一つ入れてみる星を一つ入れてみる

ＣｒａｂをＣｒａｂを (α(α 、、 δ)=(10.0,0.0)δ)=(10.0,0.0) に置く。明に置く。明るさと観測時間を変えてみる。るさと観測時間を変えてみる。

ＭＡＸＩのＭＡＸＩの -Z-Z 軸を北極点、軸を北極点、 ++ Ｘ軸Ｘ軸 (( 進行方進行方向向 )) を春分点方向に向け、そこからＭＡＸを春分点方向に向け、そこからＭＡＸＩをＹ軸周りにＩをＹ軸周りに 9090 分周期で回転。プリ分周期で回転。プリセッションなし。セッションなし。

高銀緯のＣＸＢと高銀緯のＣＸＢと 1cts/sec/1cts/sec/ カウンターのカウンターの検出器バックグランド検出器バックグランド (( 低い低い )) を入れる。を入れる。

ＳＡＡやＣＯＲ太陽回避なし。ＳＡＡやＣＯＲ太陽回避なし。

1000mCrab

100mCrab

10mCrab

1 orbit 1 day 1 week

MAXI/GSC – Point source simulation

(CXB and IBG included; Smoothing applied)

1 mCrab+background

Backgroundonly

1 week observation

Raw image(1pix=0.1 deg)

Smoothed image(Sigma=1deg)

MAXI/GSC – 1 mCrab source simulation

exposure mapexposure map を書いてみるを書いてみる exposureexposure とは観測時間と有効面積の積。有効面積とは観測時間と有効面積の積。有効面積

はスリットの大きさのみ考慮はスリットの大きさのみ考慮 exposure mapexposure map は観測シミュレーションとは異なるは観測シミュレーションとは異なる

プログラムで計算した。シミュレーターで作成したプログラムで計算した。シミュレーターで作成したclassclass を再利用して構築した。を再利用して構築した。 HealpixHealpix を使用した。を使用した。

ＳＡＡ、太陽回避角ＳＡＡ、太陽回避角 (( 視野視野 3030 度以内度以内 )) 、、 cut-off rigidcut-off rigidityity を考慮。ＳＡＡとを考慮。ＳＡＡと CORCOR はは atFucntionatFucntion を使い計算。を使い計算。

観測期間は観測期間は 2004/10/10 00:002004/10/10 00:00 からのからの 33 日間で、姿勢日間で、姿勢はＭＡＸＩの＋Ｚ軸が地球中心方向で、＋Ｘ軸がＩはＭＡＸＩの＋Ｚ軸が地球中心方向で、＋Ｘ軸がＩＳＳ進行方向とする。ＳＳ進行方向とする。

exposure mapexposure map

Cut なし。 100% ＳＡＡと太陽近傍はカット。 COR カット無し。 63%

ＳＡＡと太陽近傍と COR<5GeV/c をカット。50%

ＳＡＡと太陽近傍と COR<8GeV/c をカット。41%

simulatorsimulator で可能なことで可能なこと 時間変動を入れて時間変動を入れて nova searchnova search ソフトの検証ソフトの検証 その他解析ソフトの検証その他解析ソフトの検証 解析ソフトを使って検出限界、解析ソフトを使って検出限界、 ConfusionConfusion リリ

ミットなどの調査ミットなどの調査　　　　 　　等に必要な　　等に必要なデータを作成できるデータを作成できる。。　　　　（解析するソフトウェアは別途必要）　　　　（解析するソフトウェアは別途必要）

　　　　　　　　卒論、修論レベルでのユーザー募集中卒論、修論レベルでのユーザー募集中

今後の改良点今後の改良点広がった天体も真面目に入れて図をきれいにする。広がった天体も真面目に入れて図をきれいにする。 視野をさえぎるもの（太陽電池パドルなんか）を視野をさえぎるもの（太陽電池パドルなんか）を

入れて、入れて、 exposureexposure の精度上げる。の精度上げる。 GeantGeant 等で正確に再現した検出器バックグランド等で正確に再現した検出器バックグランド

を入れ、さらに時間変動や太陽位置にも対応させを入れ、さらに時間変動や太陽位置にも対応させる。る。

個別天体の個別天体の exposureexposure 変動の計算、ＧＴＩファイ変動の計算、ＧＴＩファイルの生成（ライトカーブやスペクトルの解析用）ルの生成（ライトカーブやスペクトルの解析用）

再利用性がいいように作り変える（時間あれば）。再利用性がいいように作り変える（時間あれば）。 ＳＳＣのも作る。ＳＳＣのも作る。 計算速度上げる。現在計算速度上げる。現在 11 日の観測に日の観測に 11 時間。時間。

その他のソフトウェアその他のソフトウェア

simualtorsimualtor 以外のソフトウェアで以外のソフトウェアで現在あるもの（ＤＢシステム除現在あるもの（ＤＢシステム除

く）く） 理研関数、コリメータ関数（第１版）理研関数、コリメータ関数（第１版）

理研関数 理研関数 : : ＧＳＣのカウンターセル内でＧＳＣのカウンターセル内で interactioninteraction があったときのＰがあったときのＰＨの分布を返す。Ｈの分布を返す。

コリメータ関数 コリメータ関数 : : スリット面でのＸ線通過座標と到来方向を与えたとスリット面でのＸ線通過座標と到来方向を与えたときにスリット、コリメータ、カウンター桟を通過するかを返す。きにスリット、コリメータ、カウンター桟を通過するかを返す。

ＧＳＣレスポンスビルダー（第ＧＳＣレスポンスビルダー（第 11 版）版） 今年の青学・土屋君修論。理研関数、コリメータ関数を利用し特定の今年の青学・土屋君修論。理研関数、コリメータ関数を利用し特定の

カウンターの特定の方向から入射するＸ線に対するｒｍｆカウンターの特定の方向から入射するＸ線に対するｒｍｆ (( のようなのようなもの。積分すると「有効面積」になるもの。積分すると「有効面積」になる )) を出力する。を出力する。

ＳＳＣのレスポンスビルダー（第１版）ＳＳＣのレスポンスビルダー（第１版） ＣＣＤ部分。片山製。ＣＣＤ部分。片山製。

ＱＬソフトの一部ＱＬソフトの一部 ＤＰや地上キャル試験で作成。ＨＫやイベント数のモニター。運用でＤＰや地上キャル試験で作成。ＨＫやイベント数のモニター。運用で

使えそう。使えそう。 Nova SearchNova Search ソフトソフト

日大が作成（中）日大が作成（中） 座標付け関数座標付け関数

position measureposition measure と姿勢からそのと姿勢からその photonphoton の到来方向を決める。の到来方向を決める。

simulatorsimulator 以外のソフトで必要な以外のソフトで必要なものもの

データの公開に必要なもの各種データの公開に必要なもの各種 各種解析ソフトウェア、レスポンスの整備各種解析ソフトウェア、レスポンスの整備 GeantGeant などを利用した検出器バックグランドの評などを利用した検出器バックグランドの評価価

運用ソフト。コマンド作成、運用管理など。運用ソフト。コマンド作成、運用管理など。

これらを経験のある人が全体をみながらこれらを経験のある人が全体をみながら無駄のないように進める必要がある。無駄のないように進める必要がある。

全体を眺めて「どんなプロセッシングでデータを流全体を眺めて「どんなプロセッシングでデータを流し、どこにどんなソフトが必要か」から始める必要し、どこにどんなソフトが必要か」から始める必要あり。各種データファイルのフォーマットの整備もあり。各種データファイルのフォーマットの整備も含む。そのために担当を決めることから始めるべし。含む。そのために担当を決めることから始めるべし。最近最近 11年でほとんど進んでいない。解析はＸ線デー年でほとんど進んでいない。解析はＸ線データだけでなく、姿勢やらＨＫも見ないといけない。タだけでなく、姿勢やらＨＫも見ないといけない。

担当（案）担当（案） ＧＳＣ　：　三原ＧＳＣ　：　三原

バックグランド　 ：　小浜（バックグランド　 ：　小浜（ ++ 青学院生）青学院生） カウンタレスポンス　　 ：　磯部（カウンタレスポンス　　 ：　磯部（ ++ 理研院生）理研院生） コリメータレスポンス ：　森井コリメータレスポンス ：　森井 その他いろいろ　　　　 ：　？？？その他いろいろ　　　　 ：　？？？

ＳＳＣ　：　冨田ＳＳＣ　：　冨田 (+(+ 宮田宮田 )) 運用　 ：　上野運用　 ：　上野 (+(+ 冨田冨田 )) ＤＢ（運用ＱＬ用、公開用）　：　根来ＤＢ（運用ＱＬ用、公開用）　：　根来 (+(+ 日大学生日大学生 )) シミュレータ　：　冨田シミュレータ　：　冨田 解析ソフト　　解析ソフト　　 :: 　 ？？　 ？？ パイプラインソフト　：　？？？パイプラインソフト　：　？？？ 全体統括者　全体統括者　 :: 　冨田（＋上野）　冨田（＋上野）