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平成 24 年度 学位論文 青年期の心理両性性に関する 日韓比較研究 ■■共感性,精神的健康,PBI との関連において一 兵庫教育ᄎ学ᄎ学院 ᄉ間発達教育専攻 臨床心理学 コー ᄌ M11068G 柳 田 清弥
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平成 24 年度 学位論文 青年期の心理両性性に関する …repository.hyogo-u.ac.jp/dspace/bitstream/10132/10819/1/...平成 24 年度 学位論文...

Aug 27, 2020

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  • 平成 24 年度 学位論文

    青年期の心理両性性に関する 日韓比較研究■■共感 性 ,精神的健康,PBI との関連において一

    兵庫教育ᄎ学ᄎ学院 ᄉ間発達教育専攻 臨床心理学 コー ᄌ

    M11068G 柳 田 清弥

  • 目次

    第 1 章 問題と 目的

    第 1 節 心 理 的 両 性 具 有 の 先 行 研 究 ....................................................... 1

    第 2 節 性 役 割 観 に 関 す る 日 韓 比 較 の 先 行 研 究 ................................ 4

    第 3 節 性 役 割 観 と 養 育 態 度 と の 関 連 に つ い て の 先 行 研 究 ■ ■ ■ 5

    第 4 節 本 研究の 目 的 及 び 仮 説 ................................................................ 6

    第 2 章 方法

    第 1 節 調査 目 的 ............................................................................................ 7

    第 2 節 調査 協 力 者 ....................................................................................... 7

    第 3 節 調 查 時 期 ............................................................................................7

    第 4 節 質問 紙 の 構 成 ................................................................................... 7

    第 5 節 韓 国 版 質問 紙 の 作 成 ..................................................................... 9

    第 6 節 調 査 手 続 き ..................................................................................... 10

    第 3 章 結果

    第 1 節 曰 本 ᄉ デ ータの 分 析 .................................................................. 12

    1. 各 尺 度 の 因 子 分 析 結 果 ......................................................................12

    2. 各 性 役 割 タイプの 分 類 ......................................................................17

    3. 各性役割 タイプと 共 感 性 得 点 , PBI 得 点 , GHQ-12 得 点 と の 関 連

    に つ い て ........................................................................................................................ 20

  • 1. 各 尺 度 の 因 子 分 析 結 果 ..................................................................... 32

    2. 各 性 役 割 タ イ プ の 分 類 ......................................................................37

    3. 各 性 役 割 タイプと 共 感 性 得 点 , PBI 得 点 , GHQ-12 得点と の 関 連

    に つ い て ................................................................................................. 39

    4. 軍 隊 経 験 の 有 無 と BSRI 尺 度 と の 関 連 .......................................46

    第 3 節 統 合 デ ᅳ タの 分 析 .......................................................................46

    1. 各 尺 度 の 因 子 分 析 結 果 ......................................................................46

    2. 各 性 役 割 タ イ プ の 分 類 ......................................................................51

    3. 各 性 役 割 タ イ プ と 共 感 性 得 点 , PBI 得 点 , GHQ-12 得 点 と の 関 連

    に つ い て ................................................................................................. 55

    4. BSRI 尺度に おける 日 韓 比 較 ..........................................................65

    章 考察

    第 1 節 性役割 タイプの 割 合 に つ い て ................................................. 66

    第 2 節 心 理 的 両 性 具 有 と 共 感 性 に つ い て ........................................ 71

    第 3 節 心 理 的 両 性 具 有 と 精 神 的 健 康 に つ い て ...............................76

    第 4 節 心 理 的 両 性 具 有 と 養 育 態 度 に つ い て ....................................79

    第 5 節 軍 隊 経 験 の 有 無 に よ る 性役割 観 の 差 に つ い て ................. 83

    第 6 節 総 合 考 察 及 び 今 後 の 課 題 ............................................................ 84

    第 2 節 韓 国 ᄉ デ ᅳ タ の 分 析 ...................................................................... 32

    文献 88

  • 第 1 章 問題と 目的

    本 研 究 で は , Bem(1974)の 提起 ᄂ た 「男性 性と 女性 性を 同程度 有ᄂ

    ている 心 理 的 両 性 具 有 で あ れ ば 環 境 に 対ᄂ て 適 j芯 的 で か つ 精 神 的 に

    も 健 康 で あ る 」 こ と を 検 討 す る 0 さ ら に , 心 理 的 両 性 具 有 に 関 連 す る

    要因と ᄂ て 文化 差 及び 養育 者との 関係に も 注目 ᄂ, それを 考 察 す る 0

    第 1 節 心 理 的 兩 性 具 有 の 先 行 研 究

    こ れ ま で , 男ら ᄂ さ,女ら ᄂ さ は 性 別 に も と づ い て , 周囲 や 社 会 か

    らこ う あ る べ き や , こ う あ っ て ほ ᄂい と 期 待 さ れ て い る 役 割 に よって

    つ く ら れ て きたと されて い る 。 つ ま り ,生 物 学 的な 差 だ け で は なく 心

    理 学 的 な 性 差 , い わ ゆ る 生 ま れ て か ら の 学 習 , 経 験 を 通 ᄂ て 獲 得 ,形

    成 さ れ て いる 男 性 性 や 女性性と いった ものが 大きな 影 響 を 与えて い

    る と 考 え ら れ てきた o

    ま た , 男性 性と 女性 性は ᅳ 次元で 両極 的 概 念 で ある と 考 え ら れ てき

    た 。 つ ま り , 男性で あれば 男性 性ᄂ か も っ て いない こと や , 女性で あ

    れば 女性 性ᄂ かもって いない こ とが 望 ま れ て , か つ ま た そ うで あるべ

    きと 考 え ら れ てきた O そ れ ゆ え ,男 性 で あ り な が ら 女性 性を 発揮 ᄂ た

    り, あ る い は 女 性 で ありながら 男性 性を 発揮 ᄂ たりす る と ,周囲の 期

    待から 外れる こと と な り ,は ば か ら れ る という こ と が あ っ た ので ある

    (安 達 ,1985 ) ᄆ

    ᄂか ᄂ な が ら ,Bem(1974) は , ᄉ が 時に 主張 的で 男性 性の ᅳ 面を み

    せる こと も あ れ ば ,時 に 服 従 的 で 女 性 性 が 見 ら れ る 場面 も ある ことを

    見出 ᄂ た 。 す な わ ち ,ᄉ は 男性 性 ,女性 性の どちらも 有する のでは な

    いかと 考 え た のである 0 つまり Bern は , 男 性 性 , 女 性 性 を ᅳ 次元の

  • 両 極 と ᄂ て 捉 え る の で は な く , 男 性 性 , 女性 性を そ れ ぞ れ 独 立 ᄂ た 二

    次 元 的 な も の で あ る と 主 張 ᄂた の で あ る 。

    この 見 解 に 基づく と , 心 理 学 的 な 4 つの 性 役割 タ イ プ に 分 類 で き る 。

    す な わ ち , 男 性 性 , 女 性 性が と もに 高い 心 理 両性 性 タ イ プ

    (A nd rogynous ) , 男 性 性が 高 く 女 性 性 が 低い 男 性 的 タイ プ (Mascu l ine) ,

    男 性 性 が 低く 女 性 性 が 高い 女 性 的 タ イ プ (Fem in ine ) , 男 性 性 , 女 性 性

    がと もに 低 い 未 分化 タイ プ (Und if fe ren t ia ted ) の 4 つの 性 役 割 タ イ プ

    で あ る 。 この 4 タ イ プ の うち 心理 両性 性 タ イ プ は , 男 性 性 , 女 性 性の

    特 性 を 同 程 度 多 く 備 え た 心 理 的 両 性 具 有 と も い わ れ ,環 境 に 対 ᄂ て 適

    応 的 で かつ 精 神 的 に も 健 康 な タイ プの ᄉ で あ る と されて いる (Bern,

    1974)0

    ま た 心 理 的 両 性 具 有 は , J u n g ( 1 9 3 l / 1970) のい う ペ ル ソ ナ , アニ

    マ , ア ニ ム ᄌ という 概 念 に も 関 連 さ せ て 考 え る こと も 可 能 で あ ろ う 0

    ペ ル ソ ナ と は 外 界 に 対 す る も の で , 社 会 的 な 適 応 を 意 味 す る も の で あ

    る 。 そ れ に 対 ᄂ て ア ニ マ , ア ニ ム ᄌ と は 内 界 に あ る も の で あ り , 意識

    的 に は 把 握 で き ず ,こ こ ろ の 像と ᄂ て 表 れ る も の で あ る 0 ア ニ マ と は ,

    男 性 の 無 意 識 に 潜 む 女 性 イ メ ᅳ ジ で あ り ,ア ニ ム ス は 女 性 の 無 意 識 に

    潜 む 男 性 イ メ ージ で あ る 。 Hong(2008) に よ る と , J u n g は こ の ペ ル ソ

    ナと ア ニ マ , ア ニ ム ᄌ と い っ た 対 立 す る も の が 内 的 に 結 合 す る こ と を

    コニ ウ ン ク チ オ と 呼称 ᄂ, こ こ ろ の 健 康 や 創 造 力 の 発 達 は こ の ペ ル ソ

    ナと ア ニ マ , ア ニ ム ᄌ の 関 係 性に あると ᄂ て い る 0 ま た ,Hong(2008)

    は J u n g の ア ニ マ と ア ニ ム ᄌ の 議 論 の 中 で は , 心 理 的 両 性 具 有 の 概 念

    へ の 言 及 は 見 ら れ な い が , コニ ウ ン ク チ オ と 心 理 的 両 性 具 有 の 考 え が ,

    非 常 に 似 て い ると ᄂ , 男性 性と 女 性 性の 均 衡 が その ᄉ の 健 康 に 必 要 な

    も の で あ る と ᄂ て い る 。

    2

  • 以 上 の こ と か ら ,心 理 的 両 性 具 有 の ᄉ で あ れ ば ,環 境 に 対 ᄂ て適応

    的で あ り , かつ 精 神 的 に も 健康で あると いう ことが 仮 定 で き る 。

    この 点に 関する 主要な 先 行 研 究 に 目を 向 け れ ば , 青 年 期 の 適応 様式

    に つ い て , まず Bem(1975) 自 身 が 検 証 ᄂ ている 0 その後 も Spence et

    a l . ( l975 ) , N ev i l l ( l977 ) , F laherty & Dusek ( l980 ) , O ’Conner et

    a l . ( l978 ) , Pug l is i & Jackson(1980-1981) ,遠 藤 • 橋本 (1998) ,山本

    (2004) ら に よ っ て 積 み 重 ね ら れ てきて お り , 心理 両性 性 タ イ プ の ᄉ が

    最も 高い 自 己 価 値 観 や 自 己 概 念 , 自 己 実 現 度 な どを もつ という こ とが

    検 証 さ れ て い る 。 ᄂか ᄂ Jones et al. (1978), Kel ly et al. (1978) ら は ,

    この 仮 説 が 支 持 さ れ えず 男性的 タ イ プ が 最も 適応 的で fo ると いう 結

    果 に 至 っ て い る o

    青 年 期 の 精 神 的 健康に ついて も , G inn (1975 ) が 行っ た 性 役割 タイプ

    と 精 神 的 健 全 さ の 調 査 で は ,男 性 的 タ イ プ が 最 も 高 い という 結 果 に 至

    っ て お り , Bem(1974)の 仮 説 は 支 持 さ れ な か っ た 0 さ ら に 心 理 的 両性

    具 有 に 関する 先 行 研 究 に 目 を 転 ず れ ば , Sinnott (1982) は 老 年 期 の ᄉ

    を 対 象 に 精 神 的 健 康 に つ い て 調 査 を ᄂ,心 理 両 性 性 の ᄉ は 精 神 的 健 康

    が 高い と 報告 ᄂ ている ことが 注 目 さ れ る 0 ま た , 下 仲ら (1990) は , 老

    年 期 の ᄉ を 対 象 に 心 理 的 適 応 に つ い て の 検 討 を 行 っ て ,未 分化タイ プ

    の ᄉ は 他の タ イ プ の ᄉ に比べる と 心理的 適 応 は 低い という こ とが 検

    証 さ れ ている 0

    こ れ ら の 先 行 研 究 で は ,概 ᄂ て 環 境 に 対 ᄂ て 適 応 的 で あ る と いう こ

    と を , 自 己 価 値 観 や 自 己 概 念 , 自 己 実 現 度 を 通 ᄂ て 考 え て い る 。 ᄂ か

    ᄂ な が ら , 環 境 に 対ᄂ て 適応 的と いう こ と は , 自己との かかわり だけ

    でな く ,周 囲 と の か か わ り という こと も 重 要 に な っ て く ると 思 わ れ る 。

    こう ᄂた 観 点 か ら , 柳 田 (2011) は , 青 年 期 に おいて 心理的 両性具 有 と

    3

  • 周 囲 と の か か わ り である 共感 性 及 び 精 神 的 健 康 と の 関 連 を 検 討 ᄂ た 0

    そ の 結 果 ,心 理 両 性 性 タ イ プ の ᄉ は 他 の タ イ プ の ᄉ よ り も 共 感 性 が 高

    いこと が 検 出 さ れ , 精 神 的 健 康 に 関 ᄂて も 下 位 尺 度 の 孤 独 感 得 点 が 低

    いこと が 見 出 さ れ た 。

    っま り ,心 理 的 両 性 具 有 と 関 連 す る 条 件 や 環 境 の 要 因 に つ い て 明 ら

    か に な れ ば ,心 理 的 両 性 具 有 に な る た め に 援 助 者が どのよ うに 関わっ

    た ら よ い か が 明 ら か に な り,ひ い て は 心 理 療 法 の 新 た な 介 A の 方 法 の

    模 索 に つ な が り ,心 理 療 法 の さ ら な る 発 展 に 寄 与 ᄂ う る と 考 え ら れ る 。

    ᄂ か ᄂ な が ら ,心 理 的 両 性 具 有 と 関 連 す る 条 件 や 環 境 の 要 因 に つ い て ,

    こ れ ま で の 先 行 研 究 で 十 分 に 検 証 さ れ て い る と は い い き れ な い 。 そこ

    で ,本 研 究 で は ,その 要因と ᄂ て 文化 差 及 び 養 育 者 と の 関 係 に 注目 ᄂ ,

    心 理 的 両 性 具 有 の 表れ 方が 異 なる かど う か に つ いて 検 討 す る の で あ

    る 。 その 際 , 文 化 差 に つ い て は , 日 本 と 韓 国 と の 比 較 を 用 い , 養 育 者

    との 関 係 に つ い て は ,養 育 者の 養 育 態 度 を 成 ᄉ に 達ᄂ た 구 どもの 記憶

    に ᄂ た が っ て 遞 及 的に 回 答 を する PB I (P a ren ta l Bond ing

    In s t r u m e n t ) を 用 い る こ と と す る 。

    第 2 節 性 役 割 観 に 関 す る 日 韓 比 較 の 先 行 研 究

    ま ず 初 め に , 韓 国 の 性 役 割 意 識 に っ い て 概 観 す る 0 韓 国 で は , 儒 教

    規 範 が 強 く , 男 性 優 位 だ と す る 男 女 有 別の 考 え 方 が 非 常 に 根 強 い 国で

    あ る 。ᄂ か ᄂ な が ら ,近 年 で は 1987 年に 男女 雇用 平 等 法を 皮切り に ,

    1990 年 に 家 庭 暴力 防 止 法 , 1993 年に 性 暴力 特 別 法が 相 次 い で 制 定 さ

    れ , 女 性 の 意 識 の 変 革 や 性 差 別 の 解 消 も 次 第 に 実 現 さ れ っ つ あ る 。

    佐々 木 (2001) が ’ 全 州 市 の 高 校 生 を 対 象 に 実施 ᄂ た 性 役 割 意 識 に つい

    て の ア ン ケ ᅳ ト 調 査 で は , 女 性 の 就 業 継 続 や 男 性 の 家 事 と い っ た 新 た

  • な 性 役 割 意 識 に つ い て は , 男女と も に 肯 定 的 で あ っ た 0 ᄂか ᄂ反 面 ,

    「妻 は 夫 を 立 て る 」 や 「男 は 子 女 を 守 る 」 と い っ た 伝 統 的 な 性 役 割 規

    範 に つ い て も 男女と もに 依然と ᄂ て 肯 定的 だとい う 結 果 が でて い る 。

    ま た ,男女と も に 妻 の 出 産 を 機 に 妻 の 主 婦 化 を 望 ん で い る という こと

    も 明 ら か に な っ て い る 。 以上の ことから 韓 国 で は , 新ᄂ い 性 役割 意識

    に つ い て 広 め よ う と ᄂてはいる け れ ど も ,ま だ ま だ 伝 統 的 な 性 役 割 規

    範 に つ い て も 根強く 残って いる ことが う か が え る 。

    ᅳ方 日 本 で は , 近 年 , 性 役割に つ い て の 考 え 方 が 多 様化 ᄂ, 伝統的

    性別 役割 分業 意識は 崩 れ つ っ あ り ,性 役 割 を とらえる う え で ,男女と

    い う 既 成 の 枠 組 み で と らえるこ と は 必 ず ᄂ も 有 効 で は な い と されて

    いる (泉 ,2 0 0 3 ) 。 そう ᄂ たこと か ら , 韓 国 の 方 が , 日 本 よりも 伝統的

    な 性 役割 規 範 が 強 い の で はない かと 推 測 さ れ ,それ が 心 理 的 両 性 具 有

    の 表れ 方に も 何ら かの 影響を 与えて い る の で はない かと 考 え ら れ る o

    第 3 節 性 役 割 観 と 養 育 態 度 と の 関 連 に つ い て の 先 行 研 究

    敷島 ら ( 2 0 1 1 ) は ,養 育 者 の 養 育 態 度 に 関ᄂ て , 共 感 性 形 成 に 寄 与 す

    る環境と 養 育 者 の 情 愛 深 い 養 育 環 境 と の 関 連 に つ い て 検 討 ᄂ て い る 。

    そ の 結 果 ,養 育 者 へ の 情 愛 が 深 い と 認知 ᄂて い る 家 庭 に お い て は 共 感

    性の 形 成 に 体 系 的 な 家庭の 影 響 力 が 頭在ᄂ ている と 報告 ᄂ ている 0 ま

    た 伊藤 ( 1 9 9 7 ) は ,女子 青年の 性 役割 意識 及び 職 経歴 選 択 に ついて 父母

    の 養 育 態 度 と の 関 連 を 検 討 ᄂて い る 。 そ の 結 果 ,父 母 の 性 役 割 観 が 女

    子 青 年 の 性 役 割 観 に 直 接 影 響 を 及 ぼ ᄂて い な い が ,父母 自 身 の 性役割

    観 を 基 底 と ᄂて ,そ こ か ら 発 ᄂ た 養 育 態 度 や 期 待 を 媒 介 に 娘 に 影 響 を

    及ぼ ᄂている と 報告 ᄂて い る 0 つ ま り ,女 子 青 年 の 性 役 割 意 識 や 職 経

    歴 選 択 に 対ᄂ て ,両親に よる 性別 化 接が ᄎ きく 影響 ᄂ ている と ᄂ てい

    5

  • る 。

    こ う ᄂ たこと か ら ,養育 者の 養育 態度が 心 理 学 的 な 性で ある 心理的

    両 性 具 有 に お い て も , 何ら かの 影響を 与えて い る の で はない かと 推察

    さ れ る 。 そ こ で , 本 研 究 で は , P B I で 測れる ような 養育 者から 受けた

    愛情 や 干 渉 が ,心 理 学 的 な 性で ある 心理的 両 性 具 有 と どのよ う に 関 連

    ᄂている のかを も 明 らかにす る。

    第 4 節 本 研 究 の 目 的 及 び 仮 説

    本 研 究 で は ,具 体 的 に は ,① 生 物 学 的な 性に 対する 伝 統 的 な 性 役 割

    規 範 は , 心 理 学 的 な 性で ある 心理的 両 性 具 有 にも 影 響 を 与えて いるの

    か ,② 養 育 者 の 養 育 態 度 は ,心 理 的 両 性 具 有 に も 影 響 を 与 え て い る の

    か , ③ ど の 文 化 に お い て も , B e m ( 1 9 7 4 ) の 心理的 両 性 具 有 で fo れば環

    境に 対ᄂ て 適応 的で かつ 精 神 的 に も 健 康 で あると いう 仮 説 は 適用 さ

    れる の か , という 3 点 に つ い て 明 ら か に す る ことを 目 的 と す る 0

    6

  • 第 2 章 方法

    第 1 節 調 査 目 的

    心 理 学 的 な 性 に つ い て 日 韓 比 較 及 び 共 感 性 , 精 神 的 健 康 , 主 な 養 育

    者 の 養 育 態 度 と の 関 連 を 調 査 す るた め , 以 下 の よ うな 調 査 を 行 っ た o

    第 2 節 調 査 協 力 者

    日本に 在 住 す る A 大学 ( 地 方 쏘 立 単 科 ᄎ 学 ) , B ᄎ学 ( 地 方 쏘 立

    単 科 ᄎ 学 ) の 学 部 生 396 名 ( 男性 193 名 ,女 性 203 名 , 平均 年 齢 19.45

    歳 ) 0 有 効 回 答 率 8 3 .58% 0

    韓 国 に 在 住 す る C 大学 ( 地 方 쏘 立 単 科 ᄎ 学 ) , D ᄎ学 ( 地 方 私立

    総 合 ᄎ 学 ) , E ᄎ学 ( 都 市 部 쑈 立 単 科 ᄎ 学 ) , F 大 学 ( 都 市 部 私 立 単

    科 ᄎ 学 ) ,G 地区 ( 都 市 部 ) の 学 部 生 及 び 青 年 期 に 属 す る ᄉ 368 名 (男

    性 123 名 , 女 性 245 名 , 平 均 年 齢 21.53 歳 ) 0 有 効 回 答 率 76 .35%0

    第 3 節 調 査 時期

    2012 年 4 月 上 旬 〜 7 月 下 旬 0

    第 4 節 質 問 紙の 構成

    以 下 の 尺 度 を 用 い て 質問 紙を 作 成 ᄂ た 。

    ① フ エ 一 ᄌ シー 卜

    被 調 査 者 の 性 別 , 年 齢 , 学 部 , 学 年 , き ょ う だ い 構 成 , 軍

    隊 経 験 の 有 無 及 び そ の 種 類 (韓 国 版 の み ) を 把 握 す る た め に 用

    い た 。

    7

  • ② BS R I(B e m Sex Role Inven to ry , ベ ム 性 役 割 目 録 ) 日 本 版 ( 安達

    ら , 1985)

    調 査 対象 者 の 性 役割 タ イ プ を 分 類 す るた めに Bem(1974)

    に よ っ て 作 成 さ れ , 安 達 ら (1985)に よ っ て , 日 本 版 が 作 成 さ

    れ た 0 こ の 尺 度 は 20 個 の 男 性 性 の 形 容 語 , 20 個 の 女 性 性の

    形 容 語 ,20 個の 社 会 的 望ま ᄂ さ の 中 立 の 形 容 語 の 計 60 項目

    か ら 成 り 立 っ て い る 0 回 答 形 式 は , 「ど ち ら で も な い 」 を 中

    心 に 「非 常 に あ て は ま ら な い 」 から 「非 常 に あ て は ま る 」 ま

    での 7 件 法 で あ っ た 。

    ③ 多 次 元 共 感 性 尺度 (鈴 木 ■ 木 野 ,2008)

    共 感 性 を 多 次 元 的 に 測 定 す る た め に , Davis(1983) に よ っ

    て 作 成 さ れ , 桜 井 (1988)に よ っ て , 日 本 語 版 が 作 成 さ れ た 。

    ま た 鈴 木 •木 野 (2008) は ,桜 井 (1988)が 下 位 尺 度 を 「視 点 取 得 」

    「共 感 的 配 慮 」, 「空 想 」, 「個ᄉ 的 苦 悩 」 と ᄂ た の を , 「個ᄉ

    的 苦 條 」 を 「他 者 指 向 的 反 応 」及 び 「自 己 指 向 的 反 応 」 と ᄂ,

    さ ら に 「共感 的 配 慮 」 を 「被 影 響 性 」 と 捉 え 作 成 ᄂ 直 ᄂ た 。

    ᄂ た が っ て , こ の 尺 度 は 「他 者 指 向 的 反 応 」, 「自 己 指 向 的反

    応 」, 「被 影響 性 」, 「視点 取 得 」, 及 び 「想 像 性 」 の 計 5 下位

    尺 度 25 項 目 か ら 成 り 立 っ て い る „

    今 回 は 多 次 元 共感 測定 尺 度 を , 共 感 性を 測 定 す るた めに 使

    用 ᄂ , 回 答 形 式 は 「非 常 に あ て は ま ら な い 」 から 「非 常 に あ

    ては ま る 」 ま で の 4 件 法 で あ っ た 0

    ④ G H Q -12

    心 身 の 健 康 を 測 定 す るた めに Goldberg & H i l l i e r (1979)

    に よ っ て 作 成 さ れ た o GH Q は ,一 般 的 な 健 康 を 「ᅳ 般 的 疾患

    8

  • 性 」, r 身 体 的 症 候 」, r 睡 眠 障 害 」, r 社 会 的 活 動 障 害 」, 「不安

    と 気 分 変 調 」, 「希 死 念 慮 と う つ 傾 向 」 の 下 位 尺 度 か ら 捉 え て

    いる (中 川 • ᄎ 坊 , 1985)ᄋ 今 回 は こ の 尺 度 の 12 項 目 か ら な

    る 短 縮 版 で ある GHQ-12 を ,心 身 の 健 康 を 測 定 す る た め に 使

    用 ᄂ , 回答 形 式 は 4 件 法 で あ っ た 。

    ⑤ P B I ( P a r e n t a l B o n d i n g I n s t r u m e n t ) 日 本 語 版 ( K i t a m u r a &

    S u z u k i , 1 9 9 3 )

    16 歳 ま で の 小 児 期に 体験 ᄂ た 両 親 の 養 育 態 度 を 成 ᄉ に 達

    ᄂ た 子 ど も の 記 憶 に ᄂ た が っ て 溯 及 的 に 調 査 す るた めに

    Parker & Brown(1979) に よ っ て 作 成 さ れ , K i t a m u ra &

    Suzuk i (1993 )に よ っ て , 日 本 語 版 が 作 成 さ れ た 0 和 田津

    蔵 (2009 )に よ る と , こ の 尺 度 は , 「養 護 」, r 子 ど も の 心 理 的

    自 律 の 否 定 」, 及 び 「子 ど も の 行 動 の 自 由の 促 進 」 の 計 3 下

    位 尺度 25 項 目 か ら 成 り 立 っ て い る 0

    今 回 は PB I (Pa ren ta l Bond ing In s t rum en t ) 日 本 語 版 を ,親

    への 情愛 深 さ を 測 定 す るた めに 使用 ᄂ, 回答 形 式 は 「非 常 に

    あ て は ま ら な い 」 から 「非 常 に あ て は ま る 」 ま で の 4 件 法で

    あ っ た 。

    第 5 節 韓 国 語 版 質問 紙の 作成

    韓 国 語 版 の 質問 紙に つ い て は ,バ ッ ク ト ラン ᄌ レ ᅳ シ ヨン 法に よっ

    て 作 成 ᄂ た 。

    バ ッ ク ト ラ ン ᄌ レ ᅳ シヨ ン 法 と は , 図 1 のよ う に , 日 本 語 の 原 版 を ,

    ま ず 翻 訳 者 1 ( 調 查 者 ) が 韓 国 語 に 訳 ᄂ , そ れ を 再 び 翻 訳 者 2 ( 日 本

    語 検 定 1 級 程 度 の 力 を 有 ᄂ , かつ 日 本 に 留 学 の 経 験 を 有 す る 韓 国 ᄉᄎ

    9

  • 学 院 生 ) が 日 本 語 に 再 訳 ᄂ た 0 さ ら に そ の 再 翻 訳 版 1 を 臨 床 心 理 学 専

    攻 の ᄎ 学 院 生 6 名と ᄎ 学 教員 1 名 に よ っ て 原 版 と 比 較 検 討 ᄂて , 韓国

    語 の 尺 度 の 改 訂 版 を 作 成 ᄂ た 。 ま た そ の 改 訂 版 を 翻 訳 者 3 ( 日 本 語 検

    定 1 級 程 度 の 力 を 有 ᄂ , か つ 日 本 に 留 学 の 経 験 を 有 す る 韓 国 ᄉ 大 学

    生 ) が 日 本 語 に 訳 ᄂ 直 ᄂ た 。 そ ᄂ て そ の 再 翻 訳 版 2 を 臨 床 心 理 学 専 攻

    の 大 学 院 生 6 名と ᄎ 学 教 員 1 名 に よ っ て 原 版 と 比 較 検 討 ᄂ て , 韓 国 語

    版 を 完 成 さ せ た o

    な お , 翻 訳 者 1, 翻 訳 者 2 , 翻 訳 者 3 を 別 の ᄉ 物と ᄂ た の は , 下 仲

    ら (1998) の 手 続 き に よ る 。 こ う す る こ と で , 翻 訳 の 等 価 性 が 高 め ら れ

    る か ら で ある o

    図 1. バック 卜ラ ン ᄌ レᅳ シ ヨ ン の 두 続き

    第 6 節 調 査 手 続 き

    日本 ᄉ デ ᅳ 夕に つ い て は , 授 業 場 面 を 利 用 ᄂ て 質 問 紙 を 配 布 ᄂ ,

    調 査 者 の 説 明 の 後 , 回 答 順 序 や 制 限 時 間 を 指 定 せ ず に 記 入 を 求 め た 。

    10

  • 回答 ᄂ た 後 は , 調査 者に よって 質問 紙は 回 収 さ れ た 0 倫 理 的 な 配慮

    か ら , 無 記 名 方 式 で 行 い ,回 答 を ᄂた く な い 場 合 は い つ で も 中止で

    きる ように ᄂ た 。 ま た ,調 査 へ の 同意が 得 ら れ な い 場 合 は 無 記入で

    返 却 ᄂ てもら う よ うに ᄂ,調 査 へ の 同 意 が 得 ら れ た デ ᅳ タ の み を 分

    析ᄂ た o

    韓 国 ᄉ デ ー タ に つ い て は ,研 究 協 力 者 ( 韓 国 に 在 住 す る 日本ᄉ及

    び 韓国 ᄉ ) に 郵送 ᄂ た も の を , 現 地で 個別 も ᄂ くは 授業 場 面 を 利用

    ᄂて 質 問 紙 を 配 布 ᄂ,回 答 順 序 や 制 限 時 間 を 指 定 せ ず に 記 A を求め

    た 。 回 答 ᄂた 後 は ,研 究 協 力 者 に よ っ て 回 収 さ れ , 調 査 者 に 返 送 す

    ると いう 郵 送 を 用 い た 調 査 を 行 っ た 0 倫 理 的 な 配 慮 か ら , 無 記 名 方

    式で 行 い ,回答を ᄂ たく ない 場 合 は い つ で も 中止で きる よ う に ᄂ た 。

    ま た ,調 査 へ の 同 意 が 得 ら れ な い 場 合 は 無 記 A で 返 却 ᄂても ら う よ

    う に ᄂ, 調 査 へ の 同 意 が 得 ら れ た デ ᅳ タ の み を 分 析 ᄂ た o

    11

  • 第 3 章 結果

    第 1 節 日 本 ᄉ デ ー タ の 分析

    1. 各 尺 度 の 因 子 分 析 結果

    B S R I 日 本 版の 40 項 目 に 対 ᄂ て ,因 子 数を 2 に 指 定 ᄂ た 確 認 的

    因구 分 析 ( 最 尤 法 • プ ロ マ ッ ク ス 回 転 ) を 行 い ,因 구 負 荷 量 の 絶 対 値

    の 値 が .35 に 満 た な い 項目 (8, 14,26, 38) な ら び に 複 数 の 因 子 に

    同 等 の 因 子 負 荷 を 示 す 項目 (16) を 削除 ᄂ た 。結 果 , 35 項 目 の 2 因

    子 構 造 を 示ᄂ た (表 l . ) 0 累 積 寄 与 率 は , 37 .51% で あ っ た 0 既 存 の

    尺 度 (安 達 ら , 1985) と ほ ぼ 同 じ 因 子 構 造 が み ら れ た こ と か ら , 以

    降の 分 析 に は 先 行 研 究 との 比 較 を 行 う た め に 安 達 ら (1985) と 同様

    の 「男 性 性 」 「女 性 性 」 の 2 因 子 構 造 を 用 い て 分 析 を 行う ことと

    ᄂ た 。

    多 次 元 共 感 性 尺 度 の 25 項 目 に 対 ᄂ て ,探 索 的 因 子 分 析 ( 最尤 法 -

    プロ マ ッ ク ᄌ 回 転 ) を 行 い , 因 子 負 荷 量 の 絶 対 値 の 値 が . 35 に 満 た

    な い 項目 (10, 17) な ら び に 複 数 の 因 子 に 同 等 の 因 子 負 荷 を 示 す 項

    目 (2) を 削除 ᄂ た 0 解 釈 可 能 性 か ら 21 項 目 の 5 因 구 構 造 が 確 定 ᄂ

    た (表 2 .)0 累 積 寄 与 率 は ,39.87% で あ っ た 0 ま た ,既 存 の 尺 度 (鈴

    木 • 木 野 ,2008) とほ ぼ 同じ 因子 構 造 が み ら れ た た め , 第 1 因 子 を

    「被 影 響 性 」, 第 2 因 子 を r 視点 取 得 」, 第 3 因 子 を 「他 者 指向 的

    反 応 」, 第 4 因 子 を 「想 像 性 」, 第 5 因 子 を 「自 己 指 向 的 反 応 」 と

    命名 ᄂ た 。 内 的 整 合 性 を 検 討 す る た め に 各 下 位 尺 度 の a 係 数 を 算

    出ᄂ たと こ ろ , 第 1 因 子 「被 影 響 性 」 では a = 0 .78 と 十 分 な 値 が

    得 ら れ , 第 2 因 子 「視点 取 得 」 では (1 = 0 .69, 第 3 因 子 「他 者 指

    向 的 反 応 」 で a=0 .68, 第 4 因 子 「想 像 性 」 で a =0 .66, 第 5 因子

    12

  • 「自 己 指 向 的 反 応 」 で a = 0.61 と , 若 干 低 か っ た が ある 程 度 の 一

    貫 性 は 確 認 さ れ た の で ,以 降 の 分 析 に は この 5 因子 構 造 を 用 い て

    分 析 を 行う こと と ᄂ た 0

    PB I 日 本 語 版の 25 項 目 に 対 ᄂ て , 因 子 数を 3 に 指 定 ᄂ た 確認

    的 因 子 分 析 ( 最尤 法 • プロ マ ッ ク ス 回 転 ) を 行 っ た 0 削 除 す る 項 目 は

    なく ,25 項 目 の 3 因 子 構 造 を 示ᄂ た (表 3.) 0 累 積 寄 与 率 は ,41.45%

    で あ っ た 。 ま た , 先 行 研 究 (和 田 津 • 大 蔵 ,2009) とほ ぼ 同じ 因子

    構 造 が み ら れ た た め , 第 1 因 子 を 「養 護 」, 第 2 因 子 を 「子 ど も

    の 心 理 的 自律の 否 定 」, 第 3 因 子 を 「子 ど も の 行 動 の 自由 の 促進

    得 点 」 と 命名 ᄂ た 。 內 的 整 合 性 を 検 討 す るた めに 各 下位 尺 度 の a

    係 数 を 算出 ᄂ たと こ ろ , 第 1 因 子 「養 護 」 で a = 0 .87, 第 2 因子

    「구 ど も の 心 理 的 自律の 否 定 」で a=0 .75,第 3 因 子 「子 ど も の 行

    動 の 自 由 の 促進 得 点 」 で a=0 .78 と , 十 分 な 値が 得 ら れ た 0 その

    た め , 以 降 の 分 析 に は こ の 3 因 子 構 造 を 用 い て 分 析 を 行 う こ と と

    ᄂ た o

    13

  • 表 1. 日本ᄉデᅳタ における BSRI 日本版尺度因子分析結果(最尤法 ■プロマックᄌ回転)

    第 1 因子 第 2 因子I 男性性尺度(or =0.91)

    9 自己主張のできる 0.82 -0.1417 指導力のある 0.80 -0.0935 行動力のある 0.76 0.0215 判断力のある 0.75 -0.1733 統率力のある 0.75 -0.0725 意志の強い 0.73 -0.0731 横極的な 0.70 0.0021 決断力の& る 0.69 -0.0637 頼りがいのる 0.69 0.0923 勇敢な 0.64 0.0411 精神的に強い 0.61 -0.0629 明確な態度のとれる 0.59 -0.023 信念のある 0.54 0.085 独立心のある 0.49 0.081 自立ᄂた 0.49 0.067 だ

  • * は逆転項目 ※ 削除項目… 2,10.17

    表 2. 日本ᄉデᅳタ における多次元共感性尺度因子分析結果(最尤法 ■ プロマックᄌ回転)第 1 因子 第 2 因子 第 3 因子 第 4 因子 第 5 因子

    I 被影響性(Of =0.87)自分の信念や意見は, 友ᄉの意見によって左 右されることはない o

    0.70 0.00 -0.11 0.03 -0.09

    2 r 他ᄉの感情に流されてᄂまうことはない。 0.70 -0.13 0.10 -0.06 -0.088 自分の感情はまわりのᄉの影響を受けやすい o 0.69 0.08 -0.01 0.11 0.06

    1 物事を, まわりのᄉの影響を受けずに自分ᅳᄉ で決めるのが苦手だ。 0.68 -0.06

    0.10 -0.08 0.08

    11 視点取得 (Of =0.69)自分と違う考え方のᄉと話ᄂているとき,そのᄉ

    9 がどうᄂてそのように考えているのかをわかろう 0.00 0.76 -0.03 -0.08 0.09とする o

    16ᄉと対立ᄂても, 相手の立場に立つ努力をす^그 八 -0.04 0.58 0.00 ᅳ 0.01 -0.03

    4常にᄉの立場に立って, 相手を理解するように ᄂている。

    0.04 0.51 0.04 0.03 -0.16

    22 ᄉの話を聞くときは, そのᄉが何を言いたいの かを考えながら話を聞く。-0.24 0.42 0.17 0.09 0.11

    HI 他者指向 的反応 ( a =0.68)

    19ᄉが頑張っているのを見たり聞いたy すると, 自 分には関係なくても応援ᄂたくなる。 -0.01 -0.10

    0.74 -0.01 0.05

    7まわy に困っているᄉがいると,そのᄉの問題 が早く 解決するといいな fc と思う o

    -0.01 0.08 0.51 0.06 -0.01

    3*悩んでいる友達がいても,その悩みを分かち合 うことができない o 0.00 0.20 0.40 -0.04 -0.09

    14* 他ᄉが失敗ᄂても同情することはない 0 0.21 ᄋ.07 0.40 -0.04 0.13

    12悲ᄂんでいるᄉを見ると, なぐさめて* ) げたくな る o

    0.19 0.22 0.38 0.08 ᅳ 0.03

    IV 想像性 (Qf =0.66)

    11面白い物語や小説を読んだ際には, 話の中の 出来事がもᄂも自分に起きたらと想像する O 0.00 0.02 0.07 0.74 -0.07

    23 自分に起こることについて, 繰り返ᄂ, 夢見たり 想像ᄂた y する 0 -0.15-0.15 0.12 0.61 0.15

    5 空想することが好きだ。 0.03 0.09 -0.22 0.53 0.08

    24*小説の中の出来事が, 自分のことのように感じ ることはないo

    0.09 0.00 0.00 0.51 -0.21

    V 自己指向的反応 (a=0.61)

    13他ᄉの失敗する姿をみると, 自分はそうなりた< ないと思う。苦ᄂい立場に追い込まれたᄉを見ると, それが

    -0.02 0.10 ᅳ 0.08 -0.15 0.66

    18 自分の身に起こったことでなくてよかったと心の 中で思う。

    -0.14 -0.12 0.11 -0.02 0.57

    20他ᄉの成功を見聞きᄂているうちに,焦1Jを感じ ることが多い O 0.18 0.01 0.18 0.06 0.51

    6 他ᄉの成功を素直に喜べないことがある。 0.14 0.00 -0.39 0.13 0.40

    寄与率 (%) 14.84 10.03 9.14 3.27 2.58因子間相関 第 1 因子 - 0.09 0.25 0.16 0.02

    第 2 因子 一 0.56 0.27 -0.07第 3 因구 - 0.12 -0.27第 4 因子 - 0.42第 5 因구 -

    15

  • 表 3. 日本ᄉデᅳタにおける PBI 日本語版尺度因子分析結果(最尤法 ■ プロマックᄌ回転)第 1 因子 第 2 因子 第 3 因子

    I 養護(a =0.87)6 私に優ᄂ

  • 各 性 役割 タイ プの 分類に は , Bem(1981) に よ る 標 準 化 された 男

    性性 • 女 性 性 の 中 央 値を 用いても よいと ᄂ ている が ,下 仲ら (1990)

    によると 対 象 か ら 求 め た 中 央 値 を 用 い て も よいと ᄂて い る 。 その

    た め , 今 回 は 日 本 ᄉ デ ᅳ タ に お い て 中央 値 を 算出 ᄂ, 中 央 値より

    も 高 い 値 を 示 ᄂ た も の を 高 群 に , そ ᄂて 中 央 値よ り 低 い 値 を 示ᄂ

    た も の を 低 群に 割り 当てた (表 4.)0

    2. 各 性 役 割 タ イ プ の 分 類

    表 4. 日 本 人 デ ~ タ に お け る 各 下 位 尺 度 の 中央値

    男 性 性 尺度 女 性 性 尺度 一 _ 男 性 女性

    中 央 値 1 :79 .5 84 89 89

    さ ら に , 男性 尺度 得点と 女性 尺度 得 点 の 二つの 軸を 直行 させて

    4 象 限 を な ᄂ, 個ᄉ が ど の 象 限 に 属 す る のかを 定めた ( 図 2 .)0 男

    性 性 高 群と 女性 性 高 群で あれば 心理 両性 性 タイプ (以 下 ,A タイプ

    群と す る ), 男性 性 高 群と 女性 性 低 群で あ れ ば 男 性 的 タイフ0 (以 下 ,

    M タ イ プ 群 と す る ) , 男 性 性 低 群と 女 性 性 高 群で あれば 女性的タ

    イプ (以 下 , F タイプ群と す る ) , そ ᄂて 男 性 性 低 群と 女 性 性 低 群

    で あ れ ば 未 分化 タイフ0 ( 以下 U タイプ 群と す る ) と 分類 ᄂ た 0 な お ,

    韓 国 ᄉ デ ー タ 及 び 統 合 デ ᅳ 夕 に お い て も , 同 様 の 方 法 を 用 い て 分

    類 を 行 う ことと す る 0

    その 結 果 , 調 査 協 力 者 331 ᄉ の う ち , A タ イ プ 群 は 121 ᄉ(男

    性 57 ᄉ , 女性 64 ᄉ ) , M タ イ プ 群 が 49 ᄉ ( 男性 25 ᄉ , 女性 24

    A ) , F タ イ プ 群 が 57 ᄉ ( 男性 23 ᄉ , 女性 34 ᄉ ), U タ イ プ 群 が

    104 ᄉ ( 男 性 53 ᄉ , 女性 51 ᄉ ) となった ( 図 3 . 4 . 5 . )。

    17

  • 女性性尺度 니^ 中央值 f /

    女性的 タイプ〔 男性性低群 • 女性性高群〕

    心理両性性タ イプ 〔男性性高群 • 女性性高群〕

    未分化 タイプ 〔男性性低群 • 女性性低群〕

    男性的 タイプ 〔男性性高群 • 女性性低群〕

    麻 性 旅 ᅳ 中央值

    図 2. 各 性 役 割 タ イ プ 群 の 分類

    18

  • U 群 1 0 4 ᄉ 3 1 %

    A 群 121ᄉ3 7 %

    F 群 M 群 5 7 人 4 9 人 ! 7 % 15%

    図 3. 日 本 ᄉ デ ᅳ タ に お け る 各性役割 タ イ プ 分類結果

    U 群 A향 53人 57ᄉ 33% 36%

    群 u%

    M f^

    16

    엾15

    %

    図 4. 日 本 ᄉ デ ᅳ タ に お け る 各性役割 タ イ プ 分 類 結 果 ( 男 性 )

    U 群 A 群51 人 64 人29% 37%

    F 群 M 群34a 24 人20% 14%

    図 5. 日 本 ᄉ デ ー タ に お け る 各性役割 タ イ プ 分 類 結 果 (女 性 )

    19

  • 3. 各 性 役 割 タ イ プ と 共 感 性 得 点 , PBI 得 点 , G H Q -12 得 点 と の 関連

    に つ い て

    次 に ,鈴 木 •木 野 (2008) の 多 次 元 共感 性 尺 度 を 用 い て ,各 性 役割

    タ イ プ 群 間の 共 感 性 得 点 に ついて 差 異 が あ る か ど う かを 検 討 す

    るた めに 4( 性 役 割 タ イ プ )x2 (性 ) の 二 要 因 分 散 分 析 を 行 っ た 。その

    際 , 共 感 性 全 体 得 点 及 び そ の 下 位 尺 度 で あ る 被 影 響 性 得 点 , 視点

    取 得 得 点 , 他 者 指向 的 反応 得 点 , 想 像 性 得 点 , 自己 指向 的 反 応 得

    点 を 従 属 変 数 と ᄂた 。 分 散 分 析 の 結 果 で , 交 互 作 用 は 有 意 で な く

    主 効 果 の みに 有 意 な ものに つ い て ,Tukey 法を 用 い て 各 性 役割 タ

    イ プ 群 と 共 感 性 及 び そ の 下 位 尺 度 と の 関 係 性 を み る た め に 多 重

    比 較 を 行 い , 交互 作 用 が 有 意 な ものに つ い て は , 単 純 主 効 果 の 検

    定 を 行 っ た (表 5. 6.)

    共 感 性 全 体 得 点 に つ い て , 性 役割 タ イ プ と 性に よる 有 意 な 交互

    作 用 は み ら れ な か っ た 0 ᄂ か ᄂ な が ら , 性 役 割 タ イ プ と 性の いず

    れ に お い て も ,有 意 な 主 効 果 が み ら れ た ( 性 役 割 タ イ プ :JF(3,323) =

    24 .72,p < .01,性 : 尸(1,323)= 30.85,p < .01)。Tukey 法に よる 下

    位 検 定 を 行 っ た 結 果 ,性 役 割 タ イ プ に つ い て は A タイ プ 群 の 共 感

    性 全 体 の 平均 得 点 が M タ イ プ 群 • U タ イ プ 群より 高 く , また F

    タ イ プ 群 が A タ イ プ 群 タ イ プ 群 *11 タ イ プ 群より 著ᄂ く 高く

    な っ て い る こ と が わ か っ た 。 ま た 性 に つ い て , 女 性 群 の 共 感 性 全

    体 の 平 均 得 点 が 男 性 群 の そ れ よ り も 高く な っ て い る こ と が わ か

    っ た o

    次 に , 下 位 尺 度 の 視 点 取 得 得 点 で は , 有 意 な 交 互 作 用 は み ら れ

    な か っ た 0 ᄂ か ᄂ な が ら ,性 役割 タ イ プ と 性の い ず れ に お い て も ,

    有 意 な 主 効 果 が み ら れ た (性 役 割 タ イ プ : F (3,323)= 5.25, p < .01,

    20

  • 性 : F ( l ,323)= 29.89,p < .05)o Tukey 法に よ る 下 位 検 定 の 結 果 ,

    A タ イ プ 群 . M タ イ プ 群 . F タ イ プ 群 の 視 点 取 得 平 均 得点が U タ

    イプ 群よ り 著ᄂ く 高く なって いる ことが わ か っ た 0 また 性に つい

    て , 女性 群の 視点 取得 平均 得点が 男性 群の それよ り も 高く なって

    いる こ と が わ か っ た 。

    被 影響 性 得点に つ い て も , 有意な 交互 作 用 は み ら れ な か っ た o

    また 性 役割 タイプと 性に つ い て は ,有意な 主 効果が み ら れ た (性 役

    害 Ij タ イ プ : F(3,323)= 17.80, p < .01, 性 : ^ (1 ,323)= 39.94,p < . 0 l ) o

    Tukey 法に よる 下位 検定の 結 果 ,性 役割 タ イ プ に つ い て は A タイ

    プ 群の 被 影響 性 平均 得点が M タイプ 群より 有意に 高 く ,F タイプ

    群の 被 影響 性 平均 得点が A タイプ 群 • M タイプ 群 • U タイプ 群よ

    り 著ᄂ く 高く な っ て い る こ と が わ か っ た 。 加 え て , U タ イ プ 群 の

    被 影響 性 平均 得点が A タイプ 群 • M タイプ 群よ り 有 意 に 高く なっ

    ている こと も わか っ た 0 性に つ い て は , 女性 群の 被 影響 性 平均 得

    点が 男性 群の それよ り も 顕著に 高く なって いる こ と が わ か っ た 0

    他者 指向 的 反応 得点に つ い て も ,有意な 交互 作 用 は み ら れ な か

    っ た 。 また 性 役割 タイプと 性に つ い て は , 有意な 主 効果 が みられ

    た ( 性 役 割 タ イ プ : ア(3,323)= 52.78, p < .01, 性 : グ(1,323)= 36.43,

    p < .01)o Tukey 法に よる 下位 検定の 結 果 ,性 役割 タイ プ に ついて

    は A タ イ プ 群の 他者 指向 的 反応 平均 得 点が M タイプ 群 • U タイ

    プ群よ り 有 意 に 高 く ,F タ イ プ 群 の 他 者 指 向 的 反 応 平 均 得点が M

    タ イ プ 群 . U タイプ 群 よ り 著ᄂ く 高く な っ て い る こ と が わ か っ た 。

    性に つ い て は ,女性 群の 他者 指向 的 反応 平均 得 点 が 男性 群の それ

    よ り も 顕著 に 高く なって いる こ と が わ か っ た 。

    想像 性 得点に つ い て は , 有意な 交互 作用 が み ら れ た (グ(3,323) =

    21

  • 4.38, /?< .05 ) ( 図 6. 7. 8.)0 単 純 主 効 果 検 定 の 結 果 , 性 役 割 タイ

    プ に つ い て は ,F タ イ プ 群の 想 像 性 得 点 が U タ イ プ よ り も 高く な

    っ て い る ことが わかっ た CP(3,323)= 4 .41,p < , 0 l ) o ま た 性 別 に つ

    い て も , 女 性 の 想 像 性 得 点 が 男 性 の そ れ よ り も 高く な っ て いる こ

    と が わ か っ た CF(1,323)= 4 .07,/?< .05)o さ ら に , 男 性 の F タ イ プ

    群 の 想 像 性 得 点 が 男 性 の U タイ プ 群 よ り も 高く (ア(3,323)= 2.76,

    p < .05 ) , 女 性 の M タイ プ群 • F タイ プ 群 の 想 像 性 得 点 が 女 性 の

    U タイ プ群 よ り も 高く な っ て いる こ と が わ か っ た (ア(3,323)= 6.44,

    P < ,0l)o 加 え て , M タ イ プ 群 の 女 性 の 想 像 性 得 点 が 男 性 の それ

    よ り も 高く な っ て いる ことが わ か っ た 0 (1 ,3 2 3 )= 10.98, p < .05) ᄋ

    自 己 指 向 的 反 応 得 点 に つ い て も , 有 意 な 交 互 作 用 は み ら れ ず ,

    性 役 割 タイ プ に つ い て も 有 意 な 主 効 果 は み ら れ な か っ た 0 ᄂ か ᄂ

    な が ら , 性 に つ い て は ,有 意 な 主 効 果 が み ら れ た CP(1,323)= 2.21,

    p < ,05)o 性 に つ い て , 女性 群 の 自 己 指 向 的 反 応 平 均 得 点 が 男 性 群

    の そ れ よ り も 顕 著 に 高 く な っ て い る こ と が わ か っ た 。

    ま た ,K ita m u ra & Suzuki(1993) の PB I 日 本 語 版 尺 度 を 用 い て ,

    各 性 役 割 タ イ プ 群 間の PBI 得 点 に つ い て 差 異 が ある か ど うかを

    検 討 す る た め に 4 (性 役 割 タイ プ )x2 (性 ) の 二 要 因 分 散 分 析 を 行 っ

    た 。 そ の 際 , PBI 全 体 得 点 及 び そ の 下 位 尺 度 で ある 養 護 得 点 , 子

    ど も の 行 動 の 自由の 促 進 得 点 , 구 どもの 心 理 的 自 律 の 否 定 得 点 を

    従 属 変 数 と ᄂ た 0 分 散 分 析 の 結 果 で , 交 互 作 用 は 有 意 で なく 主 効

    果 の み に 有 意 な ものに つ い て ,Tukey 法を 用 い て 各 性 役 割 タイ プ

    群と PB I 及 び そ の 下 位 尺 度 と の 関 係 性 を み る た め に 多 重 比 較 を

    行 い , 交 互 作 用 が 有 意 な も の に つ い て は , 単 純 主 効 果 の 検 定 を 行

    っ た (表 7. 8.)

    22

  • PB I 全 体 得 点 に つ い て , 有 意 な 交 互 作 用 が み ら れ た (ア(3,323) =

    2 .71,p < .05) (図 9. 10. 11.)0 単 純 主 効 果 検 定 の 結 果 , 性 役 割 タ

    イ プ に つ い て は , A タ イ プ 群 . F タ イ プ 群 の PB I 全 体 得 点 が U タ

    イ プ 群 よ り も高く な っ て いる ことが わ か っ た (F (3,323)= 10.06,p

    < . 0 l ) o また 性 別 に つ い て も , 女 性 の PB I 全 体 得 点 が 男 性 の それ

    よ り も 高く な っ て いる ことが わ か っ た ( F ( l ,323)= 22.86, p < .01) 。

    さ ら に , 男 性 の F タ イ プ 群の PB I 全 体 得 点 が 男 性 の U タ イ プ 群

    よ りも 高く (ア(3,323)= 4.99, p < .01), 女 性 の A タイ プ 群 の PB I

    全 体 得 点 が 女 性 の F タ イ プ 群 • U タ イ プ 群 よ り も高く よ り も高く

    な っ て いる ことが わ か っ た CF(3,323)= 7.62, p < , 0 l ) o 加 え て , A

    タ イ プ 群 の 女 性 の PB I 全 体 得 点 が 男 性 の そ れ よ り も 高 く な っ て

    いる こ と が わ か っ た (ア(1,323)= 17.42,/?< .01)o ま た , U タ イ プ

    群の 女 性 の PBI 全体 得 点 が 男 性 の そ れ よ り も 高く な っ て いる こ

    と が わ か っ た ( K l ,323)= 15.46,p < .01 ) 。

    次 に , 下 位 尺 度 の 養 護 得 点 で は , 有 意 な 交 互 作 用 が み ら れ た

    0 (3 ,3 2 3 )= 4.67,p < .01) (図 12. 13. 14.)0 単 純 主 効 果 検 定 の 結

    果 , 性 役 割 タ イ プ に つ い て は ,M タ イ プ 群 . U タ イ プ 群 の 養 護 得

    点 が A タ イ プ 群 よ り も 高 く , U タ イ プ 群 が F タ イ プ 群 よ り も 高 く

    な っ て いる ことが わ か っ た 0 (3 ,3 2 3 )= 20.61,p < .01) ᄋ ま た 性別

    に つ い て も ,男 性 の 養 護 得 点 が 女 性 の そ れ よ り も 高く な っ て いる

    こ と が わ か っ た (尸(1,323)= 26.64, ;?< .01)。 さ ら に , 男 性 の U タ

    イ プ 群 の 養 護 得 点 が 男 性 の A タ イ プ 群 ‘ F タ イ プ 群 よ り も 高 く

    ( K 3 ,323)= 8.55, p < .01), 女 性 の M タ イ プ 群 • F タ イ プ 群 • U タ

    イ プ 群 の 養 護 得 点 が 女 性 の A タ イ プ 群 よ り も 高 く , 女 性 の U タ

    イ プ 群 が 女 性 の F タ イ プ 群 よ り も高く な っ て い る こ と が わ か っ た

    23

  • CF(3,323)= 12.97, p < . 0 l ) o 加 え て , A タ イ プ 群 の 男 性 の 養 護 得

    点が 女 性 の そ れよ り も 高く な っ て いる こと が わ か っ た CF(1,323) =

    27 .14,p < , 0 l ) o ま た , U タ イ プ 群 の 男 性 の 養 護 得 点 が 女 性 の そ

    れ より も 高く な っ て いる こ と が わ か っ た 0 (1 ,3 2 3 )= 12.97, p

    < .01 ) ᄋ

    子 ど も の 行 動 の 自 由の 促 進 得 点 に つ い て は ,有 意 な 交 互 作 用 は

    み ら れ ず , 性 役割 タ イ プ に っ い て も 有 意 な 主 効 果 は み ら れ な かっ

    た 0 ᄂ か ᄂ な が ら ,性に つ い て は ,有 意 な 主 効 果 が み ら れ た (性 :

    K l , 3 2 3 ) = 9.42, p < ,0l)o 性 に つ い て は , 女 性 群 の 子 ど も の 行動

    の 自 由 の 促 進 平 均 得 点 が 男 性 群 の そ れ よ り も 高く な っ て い る こ

    と が わ か っ た 0

    子 ど も の 心 理 的 自律の 否 定 得 点 に っ い て も , 有 意 な 交 互 作 用 は

    み ら れ な か っ た 。 また 性 役割 タ イ プ と 性に つ い て は , 有 意 な 主 効

    果 が み ら れ た ( 性 役 割 タ イ プ : F(3,323)= 5.24, p < .01, 性 :

    께 1,323)= 6.06, p < ,05)o Tukey 法に よる 下 位 検 定 の 結 果 , 性役

    割 タ イ プ に つ い て は A タ イ プ 群 . M タ イ プ 群 ' F タ イ プ 群 の 구 ど

    もの 心 理 的 自律の 否 定 平均 得 点 が U タ イ プ 群より 著 ᄂ く 高 く な

    っ て い る ことが わ か っ た 0 性 に つ い て は , 女 性 群の 子 ど も の 心理

    的 自 律 の 否 定 平 均 得 点 が 男 性 群 の そ れ よ り も 顕 著 に 高く な っ て

    いる こ と が わ か っ た 0

    次 に , GHQ-12 尺 度 を 用 い て , 各 性 役 割 タ イ プ 群 間の GHQ-12

    得 点 に ついて 差 異 が あ る か ど う か を 検 討 す るた めに 4( 性 役 割 タ

    イ プ ) x2 (性 ) の 二 要 因 分 散 分 析 を 行 っ た 。 その 際 ,GHQ-12 全 体 得

    点を 従 属 変 数 と ᄂ た 。 分散 分 析 の 結 果 で , 交 互 作 用 は 有 意 で なく

    主 効 果 の み に 有 意 な ものに つ い て ,Tukey 法を 用 い て 各 性 役割 タ

    24

  • イプ 群と GHQ-12 との 関係 性を みるた めに 多重 比較を 行った (表

    9. 10. )。

    GHQ-12 全体 得点に つ い て , 性 役割 タイプと 性に よる 有意な 交

    互 作 用 は み ら れ ず ,性に ついても 有意な 主 効 果 は み ら れ な か っ た 。

    ᄂ か ᄂ な が ら ,性 役割 タイプに つ い て , 有意な 主 効 果 が み ら れ た

    ( 性 役 割 タ イ プ : ダ(3,323)= 2.94, p < ,05)o Tukey 法に よる 下 位 検

    定 を 行 っ た 結 果 , 性 役 割 タ イ プ に つ い て U タ イ プ 群 の GHQ-12

    全 体 の 平 均 得点が A タ イ プ 群よ り 著ᄂ く 高く な っ て い る ことが

    わ か っ た O

    25

  • 表 5. 日本ᄉデᅳタ における性役割タイプごとの共感性得点の平均値及び SD

    平均男性

    SD

    A タイプ群 (N=121) 女性

    平均 SD合計

    平均 SD共感性全体得点 59.18 5.16 61.03 5.54 60.16 5.42視点取得得点 11.58 1.68 12.31 1.56 11.97 1.65被影響性得点 10.16 1.99 10.72 1,72 10.45 1.87他者指向的反応得点 14.91 1.89 16.42 1.89 15.71 2.03想像性得点 11.28 1.86 11.06 2.10 11.17 1.98自己指向的反応得点 tt.25 1.67 10.52 1.61 10.86 1.67

    M タイプ群 (N=49)男性 女性 合計

    平均 SD 平均 SD 平均 SD共感性全体得点 56.12 5.51 60.46 4.62 58.24 5.51視点取得得点 11.48 1.83 11.67 2.08 11.57 1.95被影響性得点 8.92 2.93 10.29 2.07 9.59 2.62他者指向的反応得点 13.88 1.38 15.29 1.58 14.57 1.64想像性得点 10.32 2.49 11.79 2.72 11.04 2.69自己指向的反応得点 11.52 1.72 11.42 2.10 11.47 1.91

    F タイプ群 (N=57)男性 女性 合計

    平均 SD 平均 SD 平均 SD共感性全体得点 62.22 5.73 63.76 5.66 63.14 5.72視点取得得点 11.70 2.25 12.06 1.67 11.91 1.93被影響性得点 12.13 2.45 12.56 2.21 12.39 2.31他者指向的反応得点 15.57 2.26 16.50 1.78 16.12 2.03想像性得点 11.43 2.16 11.85 2.28 11.68 2.23自己指向的反応得点 11.39 2.16 10.79 1.74 11.04 1.93

    U タイプ群 (N=104)男性 女性 合計

    平均 SD 平均 SD 平均 SD共感性全体得点 57.94 5.38 58.94 5.13 58.43 5.28視点取得得点 10.66 1.39 10.69 1.86 10.67 1.63被影響性得点 10.98 1.79 11.55 2.17 11.26 2.00他者指向的反応得点 13.87 2.28 14.76 1.94 14.31 2.16想像性得点 11.02 2.07 10.80 2.20 10.91 2.14自己指向的反応得点 11.42 1.95 11.14 1.92 11.28 1.94

    表 6. 日本ᄉデᅳタ における共感性得点の分散分析結果及び多重比較結果

    性役割タイプMU

    性 性役割タイプ x 性多重比較

    (Tukey 法)共感性全体得点 24.72— 30.85** 2.60 A>M +, A > IT , F>A**, F>NT , F M T視点取得得点 5.25** 29.89* 1.41 A > i r , m > l t , f m t被影響性得点 17.80** 39.94** 1.17 A>M*, F>A**, F > iv r , F > i r , U>A**, U>M**他者指向的反応得点 52.78** 36.43# 1.05 A>M**, A>U**, F > i r想像性得点 4.07** 4.42* 4.38**自己指向的反応得点 7.57 2.21* 0.80

    **p< .01 , *p< .05

    26

  • A タイプ群 M タイプ群 F タイプ群 U タイプ群

    図 6. 日本ᄉデータにおける性役割タイプごとの想像性得点

    11.611.4 ~11.2 1

    1 1 -1

    10.8 1

    10.6 -]10.4 H10.2 -j

    10

    9.89.6

    図 7. 日本ᄉデᅳタ における性役割タイプごとの想像性得点 (男性)

    n 1: 1

    11.6

    11.411.2 -

    11

    10.8

    10.6

    10.410.2 여------- ------~了——

    Aタイプ群 Mタイプ群 Fタイプ群 Uタイプ群

    図 8. 日本ᄉデ •ータ における性役割タイ プごと の想像性得点 (女性)

    27

  • 表 7. 日本ᄉデ _タ における性役割タイプごとの PBI 得点の平均値及び SDA タイプ群 (N=121)

    男性 女性 合計 平均 SD 平均 SD 平均 SD

    PBI 全体得点 養護得点行動の自由の促進得点 心理的自律の否定得点

    77.33 8.73 84.14 8.11 80.93 9.04 21.94 4.64 17.25 4.47 19.46 5.11 22.12 3.46 23.11 2.88 22.64 3.19 17.16 3.17 18.28 3.26 17.75 3.26

    M タイプ群 (N=49)男性 女性 合計

    平均 SD 平均 SD 平均 SDPBI 全体得点 養護得点行動の自由の促進得点 心理的自律の否定得点

    76.72 11.11 79.83 10.15 78.24 10.71 22.80 5.75 21.16 6.13 22.00 5.96 22.08 3.97 22.88 3.59 22.47 3.79 17.44 2.89 18.13 2.69 17.78 2.80

    F タイプ群 (N=57)男性 女性 合計

    平均 SD 平均 SD 平均 SD

    키 琳

    ;s

    細き

    3

    9 fi

    W-

    niMiD

    ■ 짧t

    J

    :藤 &

    8 Q

    D>l

    命m

    m 泰

    Ĵr jD

    r

    79.04 8.09 79.73 7.47 79.45 7.71 20.60 4.72 20.29 4.64 22.00 5.96 22.30 3.23 22.21 2.85 22.25 3.00 17.35 3.07 17.82 2.86 17.63 2.94

    U タイプ群 (N=104)男性 女性 合計

    平均 SD 平均 SD 平均 SDPBI 全体得点 養護得点行動の自由の促進得点 心理的自律の否定得点

    74.56 9.59 78.01 8.63 76.25 9.28 23.90 5.33 22.15 4.43 23.04 4.9821.74 3.40 23.25 2.72 22.48 3.1816.74 3.02 16.92 3.18 16.83 3.10

    表 8. 日本ᄉデ~タ における PBI 得点の分散分析結果及び多重比較結果F 値 多重比較

    性役割タイプ 性 性役割タイプ x 性 (Tukey 法)PBI 全体得点 10.06# 22.86** 2.71*養護得点 20.61^ 26.64** 4.67**行動の自由の促進得点 0.34 9.42^ 2.60心理的自律の否定得点 5.25** 6.07* 0.80 A>U*. M>LT, F>U*

    **p

  • 図 9. 日本ᄉデ•ータ における性役割タイプごとの PBI 全体得点

    図 10. 日本ᄉデータ における性役割タ イ プごとの PBI 全体得点(男性)--------------------------------------------------------- ^ ----------------------------------------------

    I I80.00 r 솟*84.0083.0082.00 81.00 80.0079.00 -78.0077.0076.0075.0074.00

    Aタイフ0 群 M タイプ群 Fタイプ群 U タイプ群

    図 11. 日本ᄉデᅳタにおける性役割タイプごとの PBI 全体得点(女性)

    29

  • 30.00

    25.00 t으

    20.00

    15.00

    10.00

    5.00

    0.00

    •k-k'k'k

    I 男性女性

    A タイプ辟 M タイプ群 F タイプ群 Uタイプ群

    図 12. 日本ᄉデᅳタにおける性役割タイプごとの養護得点

    図 13. 日本ᄉデ ~タ における性役割タイプごとの養護得点 (男性)

    25.00

    20.00

    ±±

    15.00

    10.00

    5.00

    0.00A タイプ群 M タイプ群 Fタイプ群 U タイプ群

    図 14. 日本ᄉデータにおける性役割タイプごとの養護得点 (女性)

    30

  • 表 9. 日本ᄉデᅳタ における性役割タイプごとの GHQ-12 得点の平均値及び SD

    平均男性

    SD

    A タイプ群 (N=121) 女性

    平均 SD 平均合計

    SDGHQ-12 全体得点 24.19 4.48 25.56 5.74 24.92 5.21

    平均男性

    SD

    M タイプ群 (N=49) 女性

    平均 SD 平均合計

    SDGHQ-12 全体得点 24.16 4.69 25.67 4.18 24,90 4.46

    平均男性

    SD

    F タイプ群 (N=57) 女性

    平均 SD 平均合計

    SDGHQ-12 全体得点 26.04 5.08 25.47 4.29 25.70 4.59

    平均男性

    SD

    U タイプ群 (N=104) 女性

    平均 SD 平均合計

    SDGHCH12 全体得点 26.23 4.42 27.06 4.51 26.63 4.46

    表 10. 日本ᄉデᅳタ における GHQ-12 得点の分散分析結果及び多重比較結果

    性役割タイプF 値

    性 性役割タイプ x 性多重比較

    (Tukey 法)GHQ-12 全体得点 2.94* 1.91 0.60 U>A*

    **p

  • 第 2 節 韓 国 ᄉ デ ᅳ タ の 分析

    1. 各 尺 度 の 因 子 分 析 結果

    B S R I 日 本 版の 40 項 目 に 対 ᄂ て , 因 子 数を 2 に 指 定 ᄂ た 確 認 的

    因 子 分 析 ( 最尤 法 • プロ マ ッ ク ス 回 転 ) を 行 い ,因子 負 荷 量の 絶 対 値

    の 値 が .35 に 満 た な い 項目 (16, 38) を 削除 ᄂ た 。 結 果 , 38 項 目 の

    2 因 구 構 造 を 示ᄂ た (表 11.)0 累 積 寄 与 率 は , 39.95% であ っ た 。既

    存 の 尺 度 (安 達 ら ,1985) と ほ ぼ 同 じ 因 子 構 造 が み ら れ た こ と か ら ,

    以 降 の 分 析 に は 先 行 研 究 との 比 較 を 行 う た めに 安 達 ら (1985) と 同

    様 の r 男 性 性 」 「女 性 性 」 の 2 因 구 構 造 を 用 い て 分 析 を 行う こと

    と ᄂ た 0

    多 次 元 共 感 性 尺 度 の 25 項 目 に 対 ᄂ て ,探 索 的 因 子 分 析 (最 尤 法 -

    プロ マックス 回 転 ) を 行 い , 因子 負 荷 量の 絶 対 値 の 値 が .35 に 満た

    な い 項目 (6, 13, 18, 20, 22, 24) を 削 除 ᄂた 。 解 釈 可 能 性 か ら

    16 項 目 の 4 因 子 構 造 が 確 定 ᄂ た (表 12.)0 累 積 寄 与 率 は , 38.47%

    で あ っ た 0 ま た , 既 存 の 尺 度 (鈴 木 . 木 野 , 2008)に あ っ た 「自己

    指 向 的 反 応 」が な く な っ た も の の ,そ の 他 は 既 存 の 尺 度 ( 鈴 木 • 木

    野 ,2008) とほ ぼ 同じ 因子 構 造 が み ら れ た た め ,第 1 因 구 を 「被 影

    響 性 」, 第 2 因 子 を r 他 者 指 向 的 反 応 」, 第 3 因 구 を 「想 像 性 」,

    第 4 因 子 を 「視点 取 得 」 と 命名 ᄂ た 。 内的 整 合 性 を 検 討 す るた め

    に 各 下 位 尺 度 の a 係 数 を 算出 ᄂ たと こ ろ , 第 1 因 子 「被 影 響 性 」

    で a = 0 • 기 と 十 分 な 値 が 得 ら れ て , 第 2 因 子 「他 者 指 向 的 反 応 」

    では a = 0 .64, 第 3 因 子 「想 像 性 」 で a = 0.68, 第 4 因 子 「視 点 取

    得 」 で a=0.64 と , 若 干 低 い ものの fo る 程 度 の 一 貫 性 は 確 認 さ れ

    た の で , 以 降 の 分 析 に は この 4 因 子 構 造 を 用 い て 分 析 を 行 う こ と

    と ᄂ た 。

    32

  • PB I 日 本 語 版の 25 項 目 に 対 ᄂ て , 因 子 数を 3 に 指 定 ᄂ た 確 認

    的 因구 分 析 ( 最 尤 法 • プ ロ マ ッ ク ス 回 転 ) を 行 い ,因 子 負 荷 量 の 絶 対

    値 の 値 が .35 に 満 た な い 項目 (6, 11) な ら び に 複 数 の 因 子 に 同 等 の

    因 子 負 荷 を 示 す 項目 (10) を 削除 ᄂ た 。 結 果 ,22 項 目 の 3 因子 構 造

    を 示ᄂ た (表 13.)0 累積 寄 与 率 は , 40 .04% で あ っ た 。 ま た , 先行

    研 究 (和 田 津 • 大 蔵 ,2009) とほ ぼ 同じ 因子 構 造 が み ら れ た た め ,

    第 1 因 子 を 「養 護 」, 第 2 因 子 を 「子 ど も の 行 動 の 自由の 促 進 得

    点 」, 第 3 因 子 「子 ど も の 心 理 的 自 律 の 否 定 」 と命名 ᄂ た 。 内的

    整 合 性 を 検 討 す る た め に 各 下 位 尺 度 の a 係 数 を 算出 ᄂ たと こ ろ ,

    第 1 因 子 「養 護 」 で a=0 .85, 第 2 因 구 「子 ど も の 行 動 の 自由の

    促 進 得 点 」 で a=0 .78,第 3 因 구 「구 どもの 心 理 的 自 律の 否 定 」 で

    a = 0. 74 と ,十 分 な 値が 得 ら れ た 0 そ の た め , 以 降 の 分 析 に は この

    3 因 子 構 造 を 用 い て 分 析 を 行 う こと と ᄂ た 。

    33

  • 表 11. 韓国ᄉデᅳタ における BSRI 日本版尺度因子分析結果(最尤法 ■ プロマック ᄌ回転)第 1 因子 第 2 因子

    I 男性性尺度(Qf=0.93)23 勇敢な 0,79 -0.0833 統率力のある 0.78 -0.0517 指導力のある 0.77 -0.0821 決断力のある ᄋ.74 -0.0435 行動力のある 0.74 -0.0119 冒険心のある 0.73 -0.169 自己主張のできる 0.70 -0.157 たくまᄂい 0.68 -0.07

    31 積極的な 0.68 0.075 独立心のある 0.67 -0.09

    29 明確な態度のとれる 0.67 0.0315 判断力のある 0.67 0.1037 頼 y がいのある 0.64 0.2239 やる気のある 0.60 0.2525 意志の強い 0.58 0.0411 精神的に強い 0.58 0.1427 男ら니い 0.57 -0.2013 力強い 0.54 -0.133 信念の あ る 0.52 0.16

    34 ちゃめっけのある 0.43 0.081 自立ᄂた 0.41 -0.014 明るい 0.40 0.32

    11 女性性尺度 (Qf=a87)30 やさ U 、 -0.04 0.8228 あたたかい 0.02 0.7640 親切な 0.17 0.7322 思いやりの & る 0.10 0.7112 謙虚な 0.01 0.6232 素直な -0.08 0.5936 純粋な -0.03 0.586 慎み深い - 0.11 0.56

    26 ᄂとやかな -0.25 0.5618 ᄉに気をつかう 0.05 0.5424 ᄉに尽くす 0.11 0.5020 もの静かな 0.02 0.4314 女ら い -0.20 0.412 従順な -0.39 0.408 母性のある 0.07 0.39

    10 繊細な -0.03 0.38

    寄与率 (%) 29.84 10.11因子間相関 第 1 因子 - 0.46

    ※削除項目… 16,38

    34

  • 表 12. 韓国ᄉデータにおける多次元共感性尺度因子分析結果(最尤法 ■ プロマックス回転)第 1 因子 第 2 因子 第 3 因子 第 4 因子

    I 被影響性(a =0.71)物事を, まわりのᄉの影響を受けずに自分一ᄉで決めるのが 苦手だ。

    0.71 -0.17 -0.05 0.13

    2 まわりのᄉがそうだといえば, 自分もそうだと思えてくる。 0.65 -0.05 -0.06 0.05自分の信念や意見は, 友ᄉの意見によって左右されることは

    15 ない。0.57 0.07 0.05 -0.04

    21* 他ᄉの感情に流されてᄂまうことはない 0 0.51 0.05 0.09 -0.158 自分の感情はまわりのᄉの影響を受けやすい。 0.43 0.26 0.10 -0.08

    n 他者指向的反応 (a-0.64)12 悲ᄂんでいるᄉを見ると, なぐさめてf t げたくなる。 0.02 0.64 0.07 0.08

    まわりに困っているᄉがいると, そのᄉの問題が早く解決する といいなあと思うO

    0.05 0.61 -0.14 0.12

    14* 他ᄉが失敗ᄂても同情することはない。 0.10 0.55 -0.08 -0.05_ 悩んでいる友達がいても, その悩みを分かち合うことができな

    い。-0.23 0.46 0.04 -0.02

    HI 想像性 (0?=0.68)5 空想することが好きだ 0 -0.03 -0.21 0.71 0.11

    _ 自分に起こることについて,繰り返ᄂ, 夢見たy 想像ᄂたりする。 -0.02 -0.04 0.63 -0.01

    面白い物語や小説を読んだ際には, 話の中の出来事がもᄂも 自分に起きたらと想像する o

    -0.01 0.21 0.55 -0.08

    17 感動的な映画を見た後は, その気分にいつまでも浸ってᄂま う。

    0.12 -0.02 0.52 0.02

    IV 視点取得 (Of =0.64)16 ᄉと対立しても,相手の立場に立つ努力をする。 -0.01 -0.07 -0.02 0.764 常にᄉの立場に立って, 相手を理解するようにᄂている。 -0.02 0.14 0.09 0.58

    自分と違う考え方のᄉと話ᄂているとき,そのᄉがどうᄂてそ 0.00 0.27 0.01 0.40のように考えているのかをわかろうとする o

    寄与率 (%) 13.93 12.46 7.22 4.87

    因子間相関 第 1 因子 一 0.00 0.18 - 0.12第 2 因子 - 0.24 0.34第 3 因子 - 0.12第 4 因子 -

    * は逆転項目 ※削除項目…6,10,13,18,19,20,22,24

    35

  • 表 13. 韓国ᄉデᅳタにおける PBI 日本語版尺度因子分析結果(最尤法• プロマックᄌ回転)第 1 因子 第 2 因子 第 3 因子

    I 養護(Of =0.85)2 私が必要とするほどは助けて くれなかった o 0.73 0.09 0.05

    18 私とは多 < は話さなかった。 0.68 0.13 -0.2112* よ < 私に微笑みかけた。 0.61 -0.14 0.06

    V 暖かく, 親ᄂみのある声で話니bMナてくれたo 0.61 -0.15 0.2016 私は求められていないと感じさせられた。 0.61 0.10 -0.2324 私を誉めることはなかった 0 0.58 0.04 -0.174 情緒的には私に冷たいように思えた o 0.57 0.20 0.01

    14 私が必要とᄂたり,欲ᄂていることを理解ᄂてい るようには思えなかった O

    0.54 -0.04 -0.16

    5* 私の抱えている問題や心配に理解を示ᄂてく れた。

    0.50 - 0.32 0.25

    8* 私に成長ᄂてほᄂくなかった。 -0.44 -0.08 0.2417* 取 y 乱ᄂているときに気分をぼぐᄂて くれた 0 0.39 -0.29 0.17

    3 私が好んでᄂたいと思うことをさせて くれた。 ᅳ 0.38 0.32 -0.14H 心理的 自律の否定( Of =0.78)

    21 私が望むだけの 自由を与えてくれた。 0.05 0.79 0.1022 望むだけ外出させて くれた。 0.04 0.64 0.1215 私自身に決定を下させた o 0.10 0.56 0.187 私が 自分 自 身で決定を下すのを好んだo 0.10 0.56 0.15

    25 私が好むような服装をさせて くれた o -0.18 0.47 0.03HI行動の 自 由の促進(Qf =0.74)

    19* 私を (主な養育者) に依存させようとᄂていた o -0.13 0.09 0.6923* 過保護だった o 0.09 0.24 0.60

    20* (主な養育者) がいなければ私は自分のことを 処理できないと感じていた。

    -0.06 -0.07 0.53

    9*私のすることは すべてコント □ᅳ ルᄂようとᄂた。

    ᅳ 0.03 0.21 0.49

    13* 私を子供あつかいᄂがちだった 0 0.06 0.12 0.48

    寄与率 (%) 26.06 8.96 5.03因구間相関 第 1 因子 - -0.45 -0.28

    第 2 因子 - 0.37第 3 因子 一

    * は逆転項目 ※削除項目… 6,10,11

    36

  • 各 性 役割 タイプの 分 類 に は , 日本 ᄉ デ ᅳ タ と 同様の 方法を 用い

    て 行 っ た 。 ま た , 使用 ᄂ た 中 央 値は 表 1 4 •で あ る 。

    表 14. 韓 国 ᄉ デ ー タ に お け る 各 下 位 尺 度 の 中央値

    2. 各 性 役 割 タ イ プ の 分 類

    男 性 性 尺度 女 性 性 尺度 男性 女性 男性 女性

    中央 値 1 02 92 95 95

    その 結 果 , 調 査 協 力 者 2 8 0 ᄉ の う ち , A タ イ プ 群 は 1 0 4 ᄉ (男

    性 3 1 ᄉ , 女性 7 3 ᄉ ), M タ イ プ 群 が 4 0 ᄉ ( 男性 1 6 ᄉ , 女性 2 4

    A), F タ イ プ 群 が 5 2 ᄉ ( 男性 1 8 ᄉ , 女性 3 4 ᄉ ), U タ イ プ 群 が

    8 4 ᄉ ( 男性 2 8 人 , 女性 5 6 ᄉ ) となつ た (図 15. 16. 1 7 . )c

    37

  • U 群 84 ᄉ 30%

    A 群 104ᄉ37%

    F 群 52 ᄉ 19%

    M 群 40 A 14%

    -タ に お け る 各 性 役割 タ イ プ 分 類 結 果

    プ分 類 結 果 ( 男 性 )

    プ分 類 結 果 ( 女 性 )

    韓 国 ᄉ デ

    韓 国 ᄉ データ図 16.

    図 17.

    U 群 A 群28 ᄉ 31 ᄉ30% 33%

    F 群 M 群18 ᄉ 16 ᄉ20% 17%

    る 各 性 役割

    群 ᄉ

    %

    1̂4 3

    R 2

    1

    各性 役割お

    38

  • 3. 各 性 役 割 タ イ プ と 共 感 性 得 点 , PBI 得 点 ,G H Q -12 得 点 と の 関連

    に つ い て

    次 に ,鈴 木 • 木野 (2008) の 多 次 元 共 感 性 尺 度 を 用 い て ,各 性 役 割

    タイ プ 群 間 の 共 感 性 得 点 に つ い て 差 異 が あ る か ど う か を 検 討 す る

    た め に 4 (性 役割 タ イ プ )x2(性 ) の 二 要 因 分 散 分 析 を 行 っ た 。その 際 ,

    共 感 性 全 体 得 点 及 び そ の 下 位 尺 度 で あ る 被 影 響 性 得 点 , 他 者 指 向

    的 反 J芯 得 点 , 想 像 性 得 点 , 視 点 取 得 得 点を 従 属 変 数 と ᄂ た 。 分散

    分 析 の 結 果 で , 交互 作 用 は 有 意 で なく 主 効 果 の みに 有 意 な ものに

    つ い て , Tukey 法 を 用 い て 各 性 役 割 タ イ プ 群 と 共 感 性 及 び そ の 下

    位 尺 度 と の 関係 性を み る た めに 多重 比 較 を 行 い , 交互 作 用 が 有意

    な も の に つ い て は , 単 純 主 効 果 の 検 定 を 行 っ た (表 15 .16 .)

    共 感 性 全 体 得 点 に つ い て , 性 役割 タイ プと 性に よ る 有 意 な 交互

    作 用 は み ら れ な か っ た 0 ᄂ か ᄂ な が ら , 性 役割 タ イ プ と 性の いず

    れ に お い て も , 有 意 な 主 効 果 が み ら れ た (性 役割 タ イ プ : F (3 ,272) =

    6.42, p < .01, 性 : F ( l ,272)= 14.81,p < .01)。 Tukey 法に よる 下

    位 検 定 を 行 っ た 結 果 ,性 役 割 タイ プ に つ い て は A タイ プ 群 の 共 感

    性 全 体 の 平 均 得 点 が M タ イ プ 群 よ り 高 く , また F タ イ プ 群 が M

    タ イ プ 群 .U タ イ プ 群 よ り 著ᄂ く 高く な っ て い る こと が わ か っ た 。

    また 性 に つ い て ,女 性 群の 共感 性 全 体 の 平均 得 点 が 男 性 群の それ

    よ り も 顕 著 に 高く な っ て いる こ と が わ か っ た 。

    次 に , 下 位 尺 度 の 被 影響 性 得 点 で は , 有 意 な 交互 作 用 は み ら れ

    な か っ た 0 また 性 役割 タ イ プ と 性に つ い て は , 有 意 な 主 効 果 が み

    ら れ た ( 性 役 割 タ イ プ : K 3 ,272)= 18.83,p < .01, 性 : K l ,272) =

    22.86, p < , 0 l ) o Tukey 法に よる 下 位 検 定 の 結 果 , 性 役 割 タ イ プ

    に つ い て は F タ イ プ 群の 被 影 響 性 平均 得 点 が A タ イ プ 群 • M タイ

    39

  • プ 群 よ り 有 意 に 高 く , また U タイ プ 群 の 被 影 響 性 平 均 得 点 が A

    タ イ プ 群 *M タ イ プ 群 よ り 著ᄂ く 高く な っ て い る こ と が わ か っ た 0

    また 性 に つ い て は , 女 性 群の 被 影 響 性 平 均 得 点 が 男 性 群の そ れ よ

    り も 顕 著 に 高く な っ て いる ことが わ か っ た 。

    他 者 指向 的 反 J芯 得 点 に っ い て も , 有 意 な 交 互 作 用 は み ら れ な か

    った 0 また 性 役割 タ イ プ に つ い て は ,有 意 な 主 効 果 が み ら れ た (性

    役 割 タ イ プ : F(3,272) 二 11.45, p < .01) ᄋ Tukey 法に よる 下 位 検 定

    の 結 果 , 性 役 割 タ イ プ に つ い て は A タ イ プ 群 * M タ イ プ 群 • F タ

    イ プ 群 の 他 者 指 向 的 反 応 平 均 得 点 が U タ イ プ 群 よ り 著ᄂ く 高く

    な っ て いる ことが わ か っ た 0

    想 像 性 得 点 に つ い て も , 有 意 な 交 互 作 用 は み ら れ ず , 性 役 割 タ

    イ プ に つ い て も 有 意 な 主 効 果 は み ら れ な か っ た 0 ᄂ か ᄂ な が ら ,

    性 に つ い て は , 有 意 な 主 効 果 が み ら れ た ( 性 : ^ (1 ,272)= 4.91, p

    < ,05)o 性 に つ い て , 女 性 群 の 想 像 性 平 均 得 点 が 男 性 群 の そ れ よ

    り も 高く な っ て い る こ と が わ か っ た 。

    視 点 取 得 得 点 で は , 有 意 な 交 互 作 用 は み ら れ ず , 性 に つ い て も

    有 意 な 主 効 果 は み ら れ な か っ た o ᄂ か ᄂ な が ら , 性 役 割 タ イ プ に

    っ い て は , 有 意 な 主 効 果 が み ら れ た ( 性 役 割 タ イ プ : F (3,272) =

    15.81,p < , 0 l ) o Tukey 法に よ る 下 位 検 定 の 結 果 , A タ イ プ 群 の

    視 点 取 得 平均 得 点 が M タ イ プ 群 • U タ イ プ 群よ り 有 意 に 高 く , F

    タ イ プ 群 が M タ イ プ 群 .U タ イ プ 群 よ り 著ᄂ く 高く な っ て い る こ

    と が わ か っ た 。

    ま た ,1̂ :^:£111110^&8112;11]51(1993)の PB I 日 本 語 版 尺 度 を 用 い て ,

    各 性 役 割 タ イ プ 群 間の PBI 得 点 に つ い て 差 異 が あ る か ど う か を

    検 討 す る た めに 4 (性 役 割 タイ プ )x2 (性 ) の 二 要 因 分 散 分 析 を 行 つ

    40

  • た 。 その 際 , PBI 全体 得 点 及 び そ の 下 位 尺 度 で あ る 養 護 得 点 , 子

    ど も の 行 動 の 自由の 促 進 得 点 , 구 どもの 心 理 的 自律の 否 定 得 点 を

    従 属 変 数 と ᄂ た 0 分散 分 析 の 結 果 で , 交 互 作 用 は 有 意 で なく 主 効

    果 の み に 有 意 な ものに つ い て ,Tukey 法を 用 い て 各 性 役割 タ イ プ

    群と PB I 及 び その 下位 尺 度 と の 関係 性を み る た めに 多 重 比 較 を

    行 い , 交 互 作 用 が 有 意 な も の に っ い て は , 単 純 主 効 果 の 検 定 を 行

    っ た (表 17. 18.)

    PB I 全 体 得 点 に っ い て ,性 役割 タ イ プ と 性に よる 有 意 な 交互 作

    用 は み ら れ ず , 性に っ い て も 有 意 な 主 効 果 は み ら れ な か っ た o ᄂ

    か ᄂ な が ら ,性 役割 タ イ プ に っ い て , 有 意 な 主 効 果 が み ら れ た (性

    役 割 タ イ プ : ア(3,272)= 9 .15,p < , 0 l ) o Tukey 法に よる 下 位 検 定

    を 行 っ た 結 果 ,性 役 割 タ イ プ に っ い て A タ イ プ 群 . M タ イ プ 群 •

    F タ イ プ 群 の PB I 全 体 の 平均 得 点 が U タ イ プ 群 よ り 著ᄂ く 高く な

    っ て い る こ と が わ か っ た o

    下 位 尺 度 の 養 護 得 点 で は , 有 意 な 交 互 作 用 は み ら れ ず , 性 に っ

    い て も 有 意 な 主 効 果 は み ら れ な か っ た 。 ᄂ か ᄂ な が ら , 性 役割 タ

    イ プ に っ い て は , 有 意 な 主 効 果 が み ら れ た ( 性 役 割 タ イ プ :

    F{^,212)= 6.92, p < ,0l)o Tukey 法に よる 下 位 検 定 の 結 果 , 性役

    割 タ イ プ に っ い て は M タイ プ 群 の 養 護 平 均 得 点 が A タ イ プ 群 - F

    タ イ プ 群 よ り 有 意 に 高 く ,また U タ イ プ 群 が A タ イ プ 群 . F タイ

    プ 群 よ り 著ᄂ く 高く な っ て い る こ と が わ か っ た 0

    구 ど も の 行 動 の 自由の 促進 得 点 に っ い て も , 有 意 な 交互 作 用 は

    み ら れ ず , 性に っ い て も 有 意 な 主 効 果 は み ら れ な か っ た o ᄂ か ᄂ

    な が ら ,性 役割 タ イ プ に っ い て は ,有 意 な 主 効 果 が み ら れ た (性 役

    割 タ イ プ : F (3,272)= 9.14,p < .01) ᄋ Tukey 法に よる 下 位 検 定 の

    41

  • 結 果 , 性 役 割 タ イ プ に つ い て は ,A タ イ プ 群 • M タ イ プ 群の 子 ど

    も の 行 動 の 自 由 の 促 進 平 均 得 点 が U タ イ プ 群 よ り 著 ᄂ く 高 く な

    っ て い る こ とが わ か っ た 。

    子 ど も の 心 理 的 自律の 否 定 得 点 に つ い て も , 有 意 な 交互 作 用 は

    み ら れ ず , 性 に つ い て も 有 意 な 主 効 果 は み ら れ な か っ た 。 ᄂ か ᄂ

    な が ら ,性 役 割 タ イ プ に っ い て は ,有 意 な 主 効 果 が み ら れ た (性 役

    割 タ イ プ : ^ (3 ,272)= 9.56,p < , 0 l ) o Tukey 法に よる 下 位 検 定 の

    結 果 , 性 役 割 タ イ プ に つ い て は A タ イ プ 群 • M タ イ プ 群 • F タイ

    プ 群 の 子 ど も の 心 理 的 自 律 の 否 定 平 均 得 点 が U タ イ プ 群 よ り 有

    意 に 高 く , また M タ イ プ 群 が F タ イ プ 群より 著ᄂ く 高く な っ て

    いる こ と が わ か っ た o

    次 に , GHQ-12 尺 度 を 用 い て , 各 性 役 割 タ イ プ 群 間の GHQ-12

    得 点 に ついて 差 異 が あ る か ど う か を 検 討 す るた めに 4( 性 役 割 タ

    イ プ ) x2( 性 ) の 二 要 因 分 散 分 析 を 行 っ た 0 そ の 際 ,GHQ-12 全 体 得

    点を 従 属 変 数 と ᄂ た 0 分散 分 析 の 結 果 で , 交互 作 用 は 有 意 で なく

    主 効 果 の み に 有 意 な ものに つ い て ,Tukey 法を 用 い て 各 性 役割 タ

    イ プ 群と GHQ-12 との 関係 性を み る た めに 多 重 比 較 を 行 っ た (表

    19. 20.) 0

    GHQ-12 全 体 得 点 に つ い て , 性 役割 タ イ プ と 性に よる 有 意 な 交

    互 作 用 は み ら れ ず , 性に つ い て も 有 意 な 主 効 果 は み ら れ な か っ た C

    ᄂ か ᄂ な が ら , 性 役割 タ イ プ に つ い て , 有 意 な 主 効 果 が み ら れ た

    (性 役 割 タ イ プ : F (3,272)= 10.70,p < , 0 l ) o Tukey 法に よる 下位

    検 定 を 行 っ た 結 果 ,性 役割 タ イ プ に つ い て U タ イ プ 群の GHQ-12

    全 体 の 平 均 得 点 が A タ イ プ 群 * M タ イ プ 群 - F タ イ プ 群 よ り 著ᄂ

    く 高く な っ て いる ことが わ か っ た „

    42

  • 表 15. 韓国ᄉデᅳタ における性役割タ イ プごとの共感性得点の平均値及び SD

    男性平均 SD

    A タイプ群 (N=104) 女性

    平均 SD合計

    平均 SD共感性全体得点 45.29 4.40 46.79 4.37 46.35 4.41被影響性得点 10.77 2.49 12.05 2.52 11.67 2.57他者指向的反応得点 13.42 1.75 13.47 1.80 13.45 1.77想像性得点 11.42 2.39 11.99 2.02 11.82 2.14視点取得得点 9.68 1.30 9.29 1.33 9.40 1.33

    平均男性

    SD

    M タイプ群 女性

    平均

    (N=40)

    SD 平均合計

    SD共感性全体得点 41.81 3.78 45.21 3.81 43.85 4.11被影響性得点 9.56 1.90 12.04 2.18 11.05 2.39他者指向的反応得点 12.75 1.48 12.79 1.53 12.78 1.49想像性得点 11.25 2.29 11.96 1.73 11.68 1.98視点取得得点 8.25 1.13 8.42 0.83 8.35 0.95

    F タイプ群 (H=52)男性 女性 合計

    平均 SD 平均 SD 平均 SD共感性全体得点 46.61 5.68 48.26 3.76 47.69 4.53被影響性得点 13.28 1.64 13.85 1.86 13.65 1.79他者指向的反応得点 12.61 1.97 13.06 1.91 12.90 1.92想像性得点 11.56 3.78' 11.97 1.87 11.83 2.65視点取得得点 9.17 0.86 9.38 1.04 9.31 0.98

    男性平均 SD

    U タイプ群 (N=84) 女性

    平均 SD合計

    平均 SD共感性全体得点 43.43 4.97 46.18 4.90 45.26 5.07被影響性得点 12.46 2.69 13.98 2.14 13.48 2.43他者指向的反応得点 11.71 1.72 12.00 1.53 11.90 1.59想像性得点 10.89 2.17 11.95 2.51 11.60 2.44視点取得得点 8.36 1.45 8.25 1.43 8.29 1.43

    表 16. 韓国ᄉデ_タ における共感性得点の分散分析結果及び多重比較結果

    性役割タイプM l

    性 性役割タイプ x 性多重比較

    (Tukey 法)

    共感性全体得点 6.43" 14.81** 0.55 A >M *,F>M * F>U*被影響性得点 18.83 林 22.86** 1.27 F>A**,F>M 林, U >A林, U>fwT他者指向的反応得点 11.45** 0.79 0.18 A>LT , M> IT , F>LT想像性得点 0.29 4.92* 0.23視点取得得点 15.82“ 0.03 0.78 a > ivt, a > l t , F > iv r , f > l t

    **p

  • 表 17. 韓国ᄉデᅳタ における性役割タイプごとの PBI 得点の平均値及び SDA タイプ群 (N=104)

    男性 女性 合計 平均 SD 平均 SD 平均 SD

    PBI 全体得点 養護得点行動の自由の促進得点 心理的自律の否定得点

    73.03 8.17 73.27 7.71 73.20 7.81 18.48 4.78 17.95 4.58 18.11 4.63 15.35 2.60 15.42 2.70 15.40 2.66 16.16 2.21 15.81 2.80 15.91 2.63

    M タイプ群 (N=40)男性 女性 合計

    平均 SD 平均 SD 平均 SDPBI 全体得点 養護得点行動の自由の促進得点 心理的自律の否定得点

    72.81 7.04 71.08 7.81 71.77 7.47 20.25 4.55 21.29 5.38 20.87 5.03 16.13 2.28 15.96 2.51 16.03 2.39 16.94 2.46 16.42 2.55 16.63 2.50

    F タイプ群 (N=52)男性 女性 合計

    平均 SD 平均 SD 平均 SD

    iffl S

    B8 ,7

    3 8

    3iS ^

    HD*

    0r 5F

    ft

    m

    9 S

    5Dr

    m

    命w

    m施

    =Dr

    70.72 7.85 72.55 7.57 71.92 7.64 18.50 4.61 17.41 4.60 17.78 4.59 14.28 2.44 14.88 2.57 14.67 2.52 14.94 2.46 15.09 2.79 15.04 2.66

    U タイプ群 (N=34)男性 女性 合計

    平均 SD 平均 SD 平均 SDPBI 全体得点 養護得点行動の自由の促進得点 心理的自律の否定得点

    65.64 11.09 67.96 7.02 67.19 8.60 21.42 5.89 20.69 4.91 20.94 5.23 13.57 3.56 13.75 2.16 13.69 2.69 13.50 3.39 14.91 2.44 14.44 2.85

    表 18. 韓国ᄉデᅳタ における PBI 得点の分散分析結果及び多重比較結果

    性役割タイプF 値

    性 性役割タイプ X 性多重比較

    (Tukey 法)PBI 全体得点 9.15 林 0.38# 0.64 a > l t , m > u*’ f > l t養護得点 6.92 林 0.24 0.38 m > a+, M > r , u > / r , u > r *行動の自由の促進得点 9.14** 0.24 0.17 a > l t , m > i t心理的自律の否定得点 9.57# 0.22 1.81 a > i t , M > r* . m m t

    **p

  • 表 19. 韓国ᄉデᅳ•タ における性役割タイ プごとの GHQ-12 得点の平均値及び SDA タイプ群 (N=104)

    男性 女性 合計 平均 SD 平均 SD 平均 SD

    GHQ-12 全体得点 23.84 4.20 25.47 4.70 24.98 4.60

    M タイプ群 (N=40)男性 女性 合計

    平均 SD 平均 SD 平均 SDGHQ-12 全体得点 25.50 5.33 22.83 4.25 23.90 4.83

    F タイプ群 (N=52)男性 女性 合計

    平均