人人人人人人 2011 人人 No.7 人人人人人人人人人 人人人人 人人人人
Jan 12, 2016
人工知能特論 2011資料 No.7
東京工科大学大学院担当教員 亀田弘之
前回までの確認から
はじめに論理式 φ ありき
1. 論理式 φ を等価変形し、 Prenex Conjunctive Normal Form (PCNF) の形式ψ にする。
例
))()((~
))()((~
)()(~
)()(~
)()(~
)()(
yQxPyx
yyQxPx
yyQxPx
yyQxxP
xxQxxP
xxQxxP
Prenex Conjunctive Normal Form
4
)( 111 mnn CCxqxq る変数はすべて論理式に現れであり、かは ni xxxq ,,, 21
Prenex Conjunctive Normal Form
5
)( 111 mnn CCxqxq
る変数はすべて論理式に現れであり、かは ni xxxq ,,, 21
Prenex Matrix
Clause
イメージ: ∀ x∃y∃z∀u ...
イメージ:(P(x)∨Q(y, f(z))) ∧P(u)∧ (Q(x, u)∨P(z, f(f(y))))
PCNF を SSF に
2. PCNF をさらに Skolem Standard Form (SSF) に変形する。
(注)この変形は真理値を保存しない ことに注意。
Skolem Standard Form
7
)( 111 mnn CCxqxq
る変数はすべて論理式に現れだけであり、は ni xxxq ,,, 21
Prenex Matrix
Clause
Prenex Conjunctive Normal Form
8
)( 111 mnn CCxqxq
る変数はすべて論理式に現れだけであり、は ni xxxq ,,, 21
Prenex Matrix
Clause
イメージ: ∀ x∀u ...
イメージ:(P(x)∨Q(g(x), f(z))) ∧P(u)∧ (Q(x, u)∨P(h(x), f(f(g(x)))))
PCNF => SSF への書き換え
• 限量記号(存在記号)∃を除去しなければならない。そのために、スコーレム定数やスコーレム関数を導入する。
• 例:
9
),(),(
))(,(),(
axxPyxxPy
xfxxPyxyPx
確認:大切な注意事項(その1)
• 任意の論理式は PCNF に変形可能• 任意の PCNF は SSF に変形可能• 任意の論理式とそれから導かれる SSF と
は論理的に等価であるとは限らない(真理値は必ずしも保存されない!)。
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真理値が保存されない例
)}1({
;)2()1(.3
2.2
}2,1{.1
)(
)(
PI
FIandTI
Da
D
aP
xxP
pp
確認:大切な注意事項(その2)
• BUT
• 充足不可能な論理式は充足不可能な SSFに変形される。
• 元の論理式がモデルを持つための必要十分条件は、 SSF がモデルを持つことである。(これは重要な定理の1つ)
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定理
• 任意の論理式 φ に対して、その SSF を ψとする。このとき、以下の関係が成り立つ。Ψ |= φつまり、 ・ φ は ψ の論理的帰結である。 ・ ψ が真となる解釈はどれも φ を真とする解釈にになっている。 ・ ψ のモデルは φ のモデルでもある。
定理
• 任意の論理式 φ に対して、その SSF を ψ とする。このとき、以下のことが成り立つ。・ ψ が充足不可能ならば φ も充足不可能である。・ ψ がモデルを持たなければ φ もモデルを持たない。
定理
• 任意の論理式 φ に対して、その SSF を ψ とする。このとき、以下のことが成り立つ。・ ψ が充足不可能ならば φ も充足不可能であり、 かつ、その逆も成り立つ・。・ ψ がモデルを持たないことと、 φ もモデルを持たないこととは等価である。
Herbrand Models (復習)
• フランスの論理学者 Jacques Herbrand が考案したとある解釈 (interpretation) のこと 。この解釈を特に、 Herbrand interpretation とよび、この解釈に基づくモデルを Herbrand model と呼ぶ。
その実態は...
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HM の構造をもう一度見てみよう!
• Herbrand universe U
• Herbrand base B
• Herbrand pre-interpretation J
• Herbrand interpretation I
• Herbrand model M
以下、例で説明する。
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HM の構造をもう一度見てみよう!
• Herbrand universe U <= 解釈の領域• Herbrand base B <= アトムの集合• Herbrand pre-interpretation J
<= 項と領域要素との対応を定義• Herbrand interpretation I
<= アトムの真理値を定義• Herbrand model M
以下、例で説明する。18
例:
19
))},()(()),(,(),({ xxQxPxbfaQaP
まず、このような論理式の集合を考える。
Herbrand Universe
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})),(()),((),(),(,,{ bffaffbfafbaU
元の論理式に含まれていた定数と関数に着目し、これからか得られるすべての項を集めたもの。
Herbrand Base
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})),(()),((),,(),,(),(),({ bfPafPbbQaaQbPaPB
元の論理式に含まれていた述語を、先ほどのU の要素に適用して得られる述語すべてからなる集合。
Herbrand pre-interpretation
• 解釈の領域 D : Hebrand Universe U
• 定数記号の解釈 : 自分自身に対応させる。• 関数記号の解釈:自分自身に対応させる。
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Herbrand pre-interpretation
• 解釈の領域 D : Hebrand Universe U
• 定数記号の解釈 : 自分自身に対応させる。• 関数記号の解釈:自分自身に対応させる。
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ここがポイント!
Herbrand interpretation
• Herbrand pre-interpretation に基づくInterpretation を Herbrand Interpretation (HI) と呼ぶ。
• なお HI の内、所与の論理式(群)を充足するものを Herbrand Model (HM) と呼ぶ。
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例 :
• H Pre-I J:1. 領域 U = Herbrand Universe
2. 定数記号 a in φ 個体 a ∈ U, 定数記号 b in φ 個体 b ∈ U.
3. 関数記号 f in φ 関数 f(t) ∈ U.
4. 真理値割り当て: • I1 ={P(a), P(b), Q(a, b), Q(b,b) }
• I2 ={P(a), Q(a, a), Q(a, f(b)) }
• I3 ={P(f(f(a))), P(b), Q(a, a), Q(a, f(b)) }
• I4 ={P(a), P(b), Q(a, a), Q(b, b), Q(a, f(b)) }
))},()(()),(,(),({ xxQxPxbfaQaP
注意事項
• HM の意義1.Σ がモデルを持つ Σ が HM を持つ。2.Σ |= φ S は HM を持たない。
ただし、 S は Σ∪ { ~ φ} の SSF 。
述語論理における推論
• Resolution
• 代入• 論理プログラミング( Prolog など)• 帰納論理プログラミング (Progol など )
=>知識分類・知識獲得・知識発見
以降は、 Prolog を使って説明します。