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FUSION20 後半3ヶ年計画 英知と情熱を結集し、 空気と環境の新たな価値を協創する 2018年6月6日 ダイキン工業株式会社 【戦略経営計画】
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【戦略経営計画】 FUSION20 05 FUSION 10 FUSION 15 真のグローバル エクセレント企業へ 新興国・ボリュームゾーンへ ベーション事業...

Dec 02, 2018

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Page 1: 【戦略経営計画】 FUSION20 05 FUSION 10 FUSION 15 真のグローバル エクセレント企業へ 新興国・ボリュームゾーンへ ベーション事業 提携・連携、M&Aによる

FUSION20 後半3ヶ年計画

英知と情熱を結集し、

空気と環境の新たな価値を協創する

2018年6月6日 ダイキン工業株式会社

【戦略経営計画】

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目次

Ⅰ. FUSION20 前半総括

Ⅱ. 後半3ヶ年計画の考え方と定量目標

Ⅲ. 全社重点戦略

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3

業績推移

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

4,000

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

35,000

'00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08 '09 '10 '11 '12 '13 '14 '15 '16 '17 '18 '19 '20

営業利益

(億円)

売上高

(億円)

売上高

営業利益

○世界経済の動向、経営環境が激変する中、短期の収益力と長期の成長性の両立をめざすFUSION戦略により、大きな成長と発展を成し遂げた10年

○リーマンショック後、V字回復を遂げ、2010年から8期連続増収・増益を達成 ○2013年から5期連続で過去最高業績(売上高・営業利益)を更新

FUSION 15 FUSION 10 FUSION 05

真のグローバル エクセレント企業へ ■新興国・ボリュームゾーンへの本格参入 ■ソリューション事業/環境イノベーション事業 ■提携・連携、M&Aによる成長の加速 ・グッドマン社買収(12年) ・ソルベイ欧州ガス 事業買収(15年) ■TIC開設(15年)

空調グローバルNo.1の 実現 ■環境関連事業の拡大 ・インバータ戦略の推進 ・ヒートポンプ暖房事業 ■提携連携、M&Aの成果 ・OYLインダストリーズ買収 (06年) ・ロテックス社買収(08年) ・格力との提携(08年) ・日本無機買収(09年)

人・資本・情報をひきつける魅力ある企業へ 主力事業でのグローバルNo.2の地位を確立するとともに、時価総額1兆円の達成など、将来の成長発展に向けた事業基盤を構築

10年から8期連続増収増益

17,877 1,565

12,911 1,281

5,319

398

7,928 665

755 11,603

5期連続で 過去最高業績を

更新

94年から14期連続増益

FUSION 20

08年9月 リーマンショック

22,906

2,537

既存事業強化と 事業領域の拡大

24,800 2,700

29,000 3,480

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FUSION20前半の主な成果

(単位:億円)

2015年度

実績 2016年度

実績 2017年度

実績

’15→’17

年平均 成長率

売 上 高 20,437 20,440 22,906 +6%

営業利益 2,179 2,308 2,537 +8%

営業利益率 10.7% 11.3% 11.1%

ROE 13.4% 14.5% 15.7%

FCF +2,173 (’13~’15年累計)

+523 +512

為替レート 1ドル=120円 1ユーロ=133円

1元=18.9円

1ドル=108円 1ユーロ=119円

1元=16.1円

1ドル=111円 1ユーロ=130円

1元=16.8円

〇既存事業強化と事業領域拡大の両輪で事業を拡大。 〇成長投資を積極的に実施し、将来の更なる発展に向けた事業基盤を構築。 〇想定を上回る原材料市況高騰の影響を受けるなかでも、販売力強化、高付加価値商品の 拡販、トータルコストダウンの推進により事業の収益力を強化、経営体質の一層の向上を 図ることで、増収増益を達成。

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部門別売上高/営業利益実績

(単位:億円) 2015年度 実績

2016年度 実績

2017年度 実績

’15→’17年平均 成長率

空調事業 売上高 18,280 18,354 20,529 +6%

営業利益 (利益率)

1,938 (10.6%)

2,087 (11.4%)

2,235 (10.9%)

+7%

化学事業 売上高 1,623 1,568 1,831 +6%

営業利益 (利益率)

206 (12.7%)

183 (11.7%)

255 (13.9%)

+11%

その他事業 売上高 534 518 545 +1%

営業利益 (利益率)

35 (6.6%)

37 (7.2%)

48 (8.7%)

+17%

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空調事業の地域別売上高実績

○グローバル各地域で、販売網・サービス体制を強化、高付加価値商品の拡販により、 空調事業を拡大

アジア・オセアニア

米州

日本

欧州

中国

中近東・アフリカ

(単位:億円)

2,513

15年

652

15年

3,136

15年

2,847

15年

4,169

15年

4,963

15年

17年 17年

17年

17年 17年

17年

3,011

3,420

4,493

660

3,251

5,695 +9%

+4%

+4%

+7%

+7%

+1%

‘15→’17 年平均 成長率

※フィルタ事業を含む

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目次

Ⅰ. FUSION20 前半総括

Ⅱ. 後半3ヶ年計画の考え方と定量目標

Ⅲ. 全社重点戦略

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FUSION20 後半3ヶ年計画定量目標

○売上高2兆9,000億円、営業利益率12%の実現を目標に

・事業環境変化に素早く対応し、エネルギー・サービス・ソリューション、

空気・空間エンジニアリング、低GWP化に向けた取組み(次世代冷媒・ ガス事業)を重点的に強化

・既存事業(空調、化学、フィルタ)の一層の強化

定量目標 (単位:億円) 17年度実績 18年度計画 20年度目標 ’17→’20 年平均成長率

売上高 22,906 24,800 29,000 +8%

営業利益 2,537 2,700 3,480 +11%

営業利益率 11.1% 10.9% 12.0%

FCF(3年累計) 3,150

ROE 15.7% 14.0%

ROA 7.8% 8.4% 為替レート 1ドル=111円

1ユーロ=130円 1元=16.8円

1ドル=105円 1ユーロ=130円

1元=16.6円

1ドル=108円 1ユーロ=130円

1元=16.6円 投資計画

<主なテーマ> ・新技術(AI・IoT分野) ・環境規制強化対応 ・ソリューション事業拡大 ・工場生産能力の増強

(単位:億円) 18-20年度(3年累計)

投資計画 3,600

研究開発投資 2,200

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部門別売上高/営業利益

(単位:億円) 17年度 実績

18年度 計画

20年度 目標

’17→’20

年平均成長率

空調事業 売上高 20,529 22,200 25,900 +8%

営業利益 (利益率)

2,235 (10.9%)

2,365 (10.7%)

3,045 (11.8%)

+11%

化学事業 売上高 1,831 2,050 2,500 +11%

営業利益 (利益率)

255 (13.9%)

285 (13.9%)

375 (15.0%)

+14%

その他事業 売上高 545 550 600 +3%

営業利益 (利益率)

48 (8.7%)

50 (9.1%)

60 (10.0%)

+8%

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重点戦略テーマの進捗状況と2020年度計画

(単位:億円) 15年度 実績

17年度 実績

18年度 F20当初計画

20年度 計画

事業領域拡大/事業構造転換

エネルギー・サービス・ ソリューション事業

700 1,400 1,800 3,300

空気・空間エンジニアリング事業 50 225 200 310

次世代冷媒・ガス事業 160 380 200 550

暖房・給湯事業 1,200 1,700 1,600 2,400

商業用冷設事業 50 200 350 360

既存事業の強化

北米空調事業 (中南米空調、フィルタ事業の売上高を含む)

4,963 5,695 6,900 7,400

アジア空調事業 (オセアニア空調の売上高を含む)

2,847 3,251 3,800 4,800

化学事業 1,623 1,831 2,000 2,500

フィルタ事業(グローバル全体) 800 1,119 1,400 1,500

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空調事業の地域別売上高計画

〇グローバル空調事業全体で、2020年度売上高 2兆5,900億円をめざす。 ○北米、アジア・オセアニアを最重点地域に位置づけ、拡大をめざす。 〇米州・欧州・中国では、ソリューション事業を拡大。

アジア・オセアニア

米州

日本

欧州

中国

中近東・アフリカ

(単位:億円)

20年

計画

20年

計画

20年

計画

20年

計画

20年

計画

20年

計画

3,800

4,100

4,900

900

4,800

7,400

17年

3,011

17年

3,420

17年

4,493

17年

5,695

17年

3,251

17年

660

※フィルタ事業を含む

+8%

+6%

+3%

+9%

+14%

+11%

‘17→’20 年平均 成長率

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FUSION20策定以降の当社を取り巻く事業環境の変化

(1)センサ技術、IoT・AI、ビッグデータ解析技術の急激な進歩とビジネス展開の拡大 ・自動運転技術、マスカスタマイズ生産、シェアリングビジネス、課金ビジネス など

(2)グローバルの環境規制の強化 ・パリ協定:温室効果ガス排出削減の国際的取り決め(16年11月発効)

・モントリオール議定書(キガリ改正):HFCの生産・消費をCO2換算で段階的削減(16年10月合意)

「モノ売り」から「コト売り」への シフトなど、新たなビジネスの拡大

IoT・AI技術者の争奪戦が加熱

デジタルファクトリー化など、製造現場の生産革新が起こる

デジタル化・自動化の進展により 業務革新が進展

急速な進歩

IoT・AI技術の

当社を取り巻く事業環境の変化

意識の高まり

環境規制・

冷媒規制が強化されてきて、更なる低GWPシステムが求められる

低温市場でのCO2システムの採用が 拡大

欧州を中心に脱燃焼暖房の動きが進む(ヒートポンプ暖房市場が拡大)

機器単体だけでなくシステムで高い省エネ空調が求められる

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後半3ヶ年における全社重点戦略テーマ

○FUSION20策定以降のインパクトが大きい世の中の変化を的確に捉え、新たな重点戦略テーマを設定

技術・モノづくり の高度化

経営管理の高度化

当社独自の企業 理念の実践

基本的な枠組み

8)TICを核とした切れ目ない差別化技術・商品の創出

9)空調事業を支えるモノづくり力の強化

10)身軽で強靭な固定費構造の実現

11)キャッシュフロー極大化を狙いとした在庫の徹底圧縮 12)グローバルでの経理業務の標準化とIT統合

13)「人を基軸におく経営」を基盤とした人材力強化

全社重点戦略13テーマ

4)北米空調事業 5)アジア空調事業

6)化学事業 7)フィルタ事業

3)事業領域拡大 -暖房・給湯事業 -商業用冷設事業

既存事業の強化

事業領域拡大/ 事業構造転換

1)IoT、AI技術を活用した空調ソリューション事業の加速 -エネルギー・サービス・ソリューション事業 -空気・空間エンジニアリング事業

2)環境をリードする取組み -低GWP化に向けた取組み -2050年に向けた環境長期ビジョン

外部環境変化に対応

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目次

Ⅰ. FUSION20 前半総括

Ⅱ. 後半3ヶ年計画の考え方と定量目標

Ⅲ. 全社重点戦略

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1) IoT・AI技術を活用した空調ソリューション事業加速

安心・安全

健康・快適

個人 最適 (パーソナル)

群制御 (建物群、機器群)

建物用途 最適 (オフィス、病院、 学校、住宅 など)

省エネ

環境

提供価値

「エネルギー・サービス・ソリューション事業」

「空気・空間エンジニアリング事業」

○IoT・AI技術の急速な進歩をチャンスと捉え、全ての機器をネット接続。 大量のデータを解析することで新たな顧客価値を生み出す。

○その価値を実現する機器・機能の強化と顧客に密着した販売・サービス網の構築により、空調ソリューション事業の拡大をグローバル全域で加速する。

空調で展開するソリューション事業

安心・安全、健康・快適ニーズの高まりから、今後市場拡大が見込まれる

環境規制強化や意識の高まりを背景に、 当社が得意とする省エネ・環境技術を活かす

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1)-1 エネルギー・サービス・ソリューション事業

〇前半2ヶ年は、換気・空調連動の省エネ機器システム、エアネット接続 診断、レトロフィットによる部品更新など、省エネを軸に事業展開。

〇後半3ヶ年は、建物全体の省エネの提供や空調のバリューチェーン全体でサービスを提供し、機器更新につながる循環型ビジネスを構築。 更に、新しいビジネスモデルの創出にも挑戦する。

販売改革

省エネ事業

循環型ビジネス の構築

新しい ビジネスモデル

○オーナー・顧客につながった直販網や自前サービス網の拡大 をグローバルで強化

○空調機の省エネだけでなく周辺設備とつなげることで、 建物のさらなる省エネを顧客に提供

○IoT技術やクラウドを活用し、計装システムを普及が遅れている中小規模ビルに展開し、様々なサービスを提供

○快適な空間を使用量に応じて課金する“As a Service事業”

1)設備設計 更新 2)計装・ エンジ

3)施工・ 試運転

4)運用 管理

5)保守 メンテ

<空調バリューチェーン>

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○前半2ヶ年は、事業化に向けたトライアルテーマを立案。

○後半3ヶ年は、中国でアイデア商品・差別化商品を投入し、IAQ商品事業を拡大。また、トライアルテーマを実行しながらビジネスモデルを構築。

1)-2 空気・空間エンジニアリング事業

<提供する顧客価値>

生産性 向上

ストレス 緩和

疲労 回復

睡眠

予防 未病

IAQ商品事業 の拡大

空気の困りごと・ ニーズへの対応

新しい価値の提供

○本格空気浄化システム、等

<トライアルテーマ例>

○食品工場向けに空気質診断~施工・ 保守メンテ・更新を一気通貫で提供

〇香りや美味しい空気など、感性的な価値を指標化

生体情報とIAQ環境の関係を実証

<トライアルテーマ例>

○空気環境によるオフィスの生産性の向上、等

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2)-2 2050年に向けた環境長期ビジョン

○ダイキングループは、パリ協定に賛同し、2050年に向けて、CO2排出ゼロをめざしながら、安心で健康な空気空間の提供に取り組む。

FUSION20後半3ヶ年では、CO2排出削減の定量目標値と具体的施策を策定する。

環境ビジョンの構成 (1)空調機器など生産している商品から生じる環境負荷・CO2の排出を、ライフサイクル全体を通じて削減 (2)人口増加・都市化の進展の中でも低炭素社会を実現する、エネルギー・ソリューションを提供 (3)空間と人に関するデータを活用し、空気・空間の制御で人の健康・快適性の向上に貢献

○前半2ヶ年は、日本において、業界で初めてR32を採用した業務用マルチエアコンをいち早く市場投入。また、ガス事業は、欧州でのHFCの需要逼迫を背景に収益を拡大。

○後半3ヶ年は、引き続き、R32化を推進するとともに、ガス事業を拡大。 次世代冷媒および機器の開発に取り組む。

2)-1 低GWP化に向けた取組み(次世代冷媒・ガス事業)

〇グローバル全域で一般空調(RA、VRVなど) におけるR32化の普及促進

〇次世代冷媒・機器の開発

〇ガス事業の拡大 ・冷凍冷蔵用R407H拡販 ・冷媒最大市場「米国」での拡販

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3)-1 暖房給湯事業

3)-2 商業用冷設事業

○前半2ヶ年は、欧州・北米で新商品と自前販売網強化で拡販を推進。

○後半3ヶ年は、欧州を暖房マザー拠点とした開発強化、強固な販売・ サービス網を構築し、ヒートポンプ暖房市場の創造を拡大。

欧州での商品・販売・ サービスの強化

北米暖房事業の拡大 技術・商品開発の強化

○暖房販売店拡大

○自前サービス網

○省エネファーネス

○ヒートポンプ暖房機を 投入し市場創造

〇ヒートポンプ技術活用

○地熱対抗商品

○燃焼暖房対抗商品

○前半2ヶ年は、買収したザノッティ社の商材を活用し事業拡大。

○後半3ヶ年は、欧州でフードリテールチェーンにおける顧客へのワンストップ提案の実現と環境規制強化を追い風に当社空調技術を活かしたCO2熱回収システムの開発・販売に注力する。

欧州 グローバル展開

○成長が見込める中国、インド 等への本格進出に向けた戦略立案機能強化

○大手食品チェーン・小売店舗に対するトータル ソリューションの提案強化

○ショーケース獲得、CO2熱回収システム開発

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4) 北米空調事業

○前半2ヶ年は、グッドマン社新工場の稼働、北米R&Dセンター開設による現地での商品開発強化。また、シリコンバレー・テクノロジー・オフィスの開設など、AI・IoTの新技術獲得や人材の獲得・育成に向けた探索を開始。

○後半3ヶ年は、差別化商品投入と販売網・サービス網強化、工場の生産性向上により収益力を強化。ソリューション事業の拡大を加速し、北米No.1への礎を築く。

住宅市場 (住宅用ユニタリー)

ライトコマーシャル 市場

アプライド市場

サービス・ ソリューション事業

ユニタリー

ルーフトップ

○ボリュームゾーンでの大拡販と収益拡大 ○差別化商品投入によるプレミアムゾーン市場での 販売拡大

○ルーフトップの商品力強化と拡販 ○VRVでの需要創造活動とスペックイン活動の強化

○チラー事業の強化 〇既存のレップを通じた販売の強化 ○主力のスタントン工場における生産力強化

○サービス・ソリューション事業への構造転換を加速 ・直売網を活用したサービス・ソリューション事業の推進 ・ソリューション商材の開発・拡充

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5) アジア空調事業

○前半2ヶ年は、アジア・オセアニア各国で販売網を拡大、冷房専用インバータ機の開発によりインバータの市場を創造。ベトナムの新工場建設、タイ・インド・マレーシアでの工場の増設により生産体制を強化。

○後半3ヶ年は、継続的な販売網の拡大、業務用事業の強化、強靭な生産・供給 体制を確立し、更なる販売拡大を目指す。

アセオセ既存国 オーストラリア、シンガポール、タイ、ベトナム など

アセアン新興国 マレーシア、インドネシア、フィリピンなど

インド

○ 圧倒的No.1の地位を確立

○ アプライド事業の拡大に向け、販売力・生産体制・商品開発を強化、ソリューションビジネスの基盤を構築

○スペックイン・技術支援の強化による業務用事業の拡大

○ミャンマーなどの周辺国市場での販売拡大

○販売拡大に向け、主要都市から地方都市へ販売網の強化

○VRV保守契約やフィールド サービスの向上など、 サービス事業の強化

<地域別の方針>

<共通の取組み>

成熟市場 成長市場

○住宅市場でのマルチ商品の強化 ○アプライドの商品力・販売体制の強化 ○各主力工場のライン再編による能力増強の実行

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空調事業の他地域の取り組み:中国

○前半2ヶ年は、住宅用市場では独自専売店「PROSHOP」を中心に拡販。 業務用はスペックイン活動の強化により、ビルから一般店舗まで全市場で

販売を拡大。 ○後半3ヶ年は、持続的な成長に向けて、ユーザーダイレクト型の新たな

ビジネスモデルへの進化に挑戦する。

住宅市場

業務用市場

アプライド市場

IAQ空気事業

○製品、周辺機器、工事・保守を合わせた総合力で、ビル市場で 販売を拡大 ○機器のネット接続により、顧客と繋がり続ける新たな販売手

法に挑戦

○PROSHOP販売網の拡大、重点都市には旗艦店を展開しブランド力の向上を図る

○「ニューライフマルチ」で、顧客ニーズに合った様々な生活スタイルを提案

○商品力の強化に加え、新たなニーズ(物件小型化や暖房ニーズ)に対応した販売網・営業力の強化

○保守拡大などサービス事業強化による循環型ビジネスの構築

○ダイキン独自の空気システムで市場創造に挑戦 (空気清浄、外気処理、PM2.5対応、など)

PROSHOP

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○グローバル開発力・マーケティング力の強化で、顧客への提案力を高め、用途開発を加速。

○後半3ヶ年は、次世代自動車へのシフトなど環境変化が大きい自動車分野を最優先とし、事業拡大に取り組む。

○フッ素材料と他素材を融合させた複合材料の開発を進め、提携・連携、M&Aを 含めた展開を積極化することで、100億円規模の事業化を目指す。

○次世代自動車分野への展開 ・新たなニーズへの対応に向けた 非フッ素を含む商品開発の実行

・グローバル各拠点(欧州、中国、米国) のマーケティング・開発機能の強化

○大型事業テーマの創出をめざした

差別化材料の展開

・表面機能材料の新商品開発

・ダイキン独自のフッ素樹脂材料

○成長する半導体市場での事業拡大

・次世代商品の探索

・供給力確保に向けた増強投資

自動化

電動化

軽量化 金属代替材料

電池関連材料

表面機能材料 (センサー等のコーティング材)

<次世代自動車の新たなニーズ>

6) 化学事業

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○前半2ヶ年は、米フランダース社、北欧ディンエア社を買収し、事業拡大。

○後半3ヶ年は、18年度よりフィルタ事業本部を新設し組織体制を強化。

○将来の事業発展に向け、空調や化学とのシナジーを活かした事業発展(IAQ/空気空間)に挑戦。

7) フィルタ事業

エアフィルタ事業

P&I事業

(パワー・アンド・ インダストリアル)

○北米:フランダース社とのシナジー創出 ・住宅・業務用、ハイエンド市場の攻略 ・ダイキン流モノづくり・ノウハウを移植した工場変革

○欧州:ライバルのキャッチアップへの基盤構築 ・ファシリティマネジメント、製薬・自動車をターゲット市場とした 営業強化 ・工場再編とSCM体制の構築

○急拡大する半導体市場を最重点としてケミカルフィルタ+機器のシステム販売に挑戦

○MFAS事業(ガスタービン周辺の集塵・消音システム)

での収益力強化

○市場規模の大きい北米、急成長する アジアを最重点にアフター事業を強化

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8) TICを核とした切れ目ない差別化技術・商品の創出

<4つの重点技術領域の強化>

(1)IoT・AI・ソリューション技術 ・世界中が利用可能な データプラットフォーム構築 ・データ解析技術の高度化 ・ものづくりへのAI技術活用

(2)空調コア技術 ・低GWP空調システム技術 ・差別化要素技術(圧縮機、INV など) ・暖房・給湯技術(極低外気) ・冷凍・冷蔵技術

(3)化学コア技術 ・表面改質技術(撥水・撥油など) ・フィルム技術 ・混合技術 ・合成・重合技術

(4)IAQ、フィルタ、空気・空間技術 ・空気質・生体センシング技術 ・空気環境に対する人の主観、感性の指標化 ・空気環境制御技術 高機能フィルタ

AIを活用したロボット作業の効率化

○前半2ヶ年は、TICを核にグローバル各開発拠点との連携を強化。社内外との協創テーマの推進、技術の高度化に取り組んだ。

IoT、AIの技術分野の先進企業との連携(IBM、NEC、日立製作所、NTT西日本、

ABEJA)、大学や研究機関との連携(大阪大学・京都大学との包括提携、理化学研究

所との連携など)を進めた。

〇人材の早期獲得と育成に向け、ダイキン情報技術大学の開講に加え、年間100人を採用。2020年度までに700名のIoT・AI人材の確保をめざす。

○後半3ヶ年は、4つの重点技術領域を定め、差別化商品の創出につながる技術開発を推進。社内外とのオープンイノベーションを強力に推進する。

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9) 空調事業を支えるモノづくり力強化

デジタルファクトリーの構築

全グローバル空調生産拠点がつながる 「工場IoTプラットフォーム」の構築

スモールモノづくりの高度化

〇グローバル共通のモジュール設備 〇自動化 〇プレスや金型設備の小型化

組立モジュール 検査モジュール

小型プレス

モノづくり力 ・マスカスタマイズ生産 ・ノウハウのデジタル化

商品力 ・多様なニーズに対応 するスピード設計 ・アイデア商品の市場投入

・17年度 4拠点接続 (アメリカ、インド、ベトナム、日本) ・24年度 全拠点接続(約90拠点)

○前半2ヶ年は、需要に合わせたフレキシブルな生産ライン構築を可能にするモジュール設備、ローコスト・オートメーションの開発に取り組み、小ロットでも採算性の高い「スモールモノづくり」をグローバル展開。

〇後半3ヶ年は、全拠点の設備をネットワークでつなぎ、データを活かして リアルタイムでグローバル生産の全体最適を実現する「デジタルファクトリー」を構築。多様化するニーズに対応するマスカスタマイズ生産を業務用からスタートする。

コスト力 ・SCM全体でのコストダウン ・グローバルでの 部品標準化

品質力 ・IoT/AIを活用した 不具合情報収集・分析スピードアップ

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