Cleaning Guideline for COVID Treatment ... - SoftBank Robotics€¦ · Title: Microsoft Word - Cleaning Guideline for COVID Treatment Facilities Author: katsuhisawanaka Created Date:

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AI 清掃ロボット「Whiz」を活用した新型コロナウイルス

軽症者等宿泊療養施設向け清掃ガイドライン

監修

公益財団法人国際医療財団

公益社団法人ペストコントロール協会

認定特定非営利活動法人バイオメディカルサイエンス研究会

編集

ソフトバンクロボティクス株式会社

2020 年 6 月 1 日

1

目 次

はじめに .................................................................................................................................. 2

1.汚染区域業務に関する基礎知識 ....................................................................................... 2

1−1.標準予防策 ............................................................................................................ 2

1−2.ゾーニング ............................................................................................................ 2

1−3.個人防護具 ............................................................................................................ 3

1−3−1.個人防護具の種類 ....................................................................................... 3

1−3−2.個人防護具の着用手順 ............................................................................... 4

1−3−3.個人防護具の脱衣手順 ............................................................................... 4

1−4.消毒 ....................................................................................................................... 5

1−4−1.消毒方法 ..................................................................................................... 5

1−4−2.消毒剤 ......................................................................................................... 5

1−5.感染性廃棄物処理.................................................................................................. 6

1−5−1.感染性廃棄物の定義 ................................................................................... 6

1−5−2.感染性廃棄物処理の注意事項 .................................................................... 7

1−6.実績管理 ................................................................................................................ 7

1−7.感染防止対策の周知 .............................................................................................. 7

2.清掃 .................................................................................................................................. 8

2−1.感染拡大防止のための清掃指針 ............................................................................ 8

2−2.清掃一般事項 ......................................................................................................... 8

2−3.日常清掃手順(一般清掃) ................................................................................... 9

2−3−1.共用部 ......................................................................................................... 9

2−3−2.客室........................................................................................................... 13

2−3−3.リネン交換 ................................................................................................ 13

2−4.嘔吐物、排泄物処理 ............................................................................................ 14

3.AI 清掃ロボット「Whiz」を用いた床清掃手順............................................................. 15

3−1.運用責任者の指定................................................................................................ 15

3−2.導入計画の立案 ................................................................................................... 15

3−3.清掃ルート設定 ................................................................................................... 15

3−4.運用 ..................................................................................................................... 17

3−5.機体清掃 .............................................................................................................. 18

3−5−1.グリーンゾーン運用機体の清掃 ............................................................... 18

3−5−2.レッドゾーン運用機体の清掃 .................................................................. 18

3−6.装置返却 .............................................................................................................. 19

2

はじめに

新型コロナウイルス軽症者等宿泊療養施設向けに、感染拡大防止対策を盛り込んだ清掃

業務ガイドラインを作成した。感染症の専門機関に監修頂き、汚染区域内で清掃作業員が

安全に作業するため、更には感染を拡大させないために必要な対策を示している。また、

軽症者の受け入れ施設「ホテルシーサイド江戸川」を管理する東京都江戸川区・江戸川保

健所にもご協力頂き、実際の運用で注意すべき要点を取り入れた。

本ガイドラインではソフトバンクロボティクス株式会社の AI 清掃ロボット「Whiz」によ

る床清掃についても取り上げた。汚染区域内の一部の床清掃をロボットに任せ、人はドア

ノブ等の手で頻繁に触れる箇所の消毒に注力することが狙いである。

清掃作業に感染防止対策とロボットを組み合わせることで、より安全で効率的な清掃業

務が実現することを祈念する。

1.汚染区域業務に関する基礎知識

1−1.標準予防策

発熱(概ね 37.5 度以上)がある従業員の自宅待機措置

入門時のマスク着用義務化

極力他人との距離をとる

手指衛生の徹底

石けんと水を使用し、20 秒間以上かけて爪、指と指の間、手の甲、親指の付け

根、手首を洗う。ペーパータオル等で拭き乾燥させる。

水を止める際、水道のレバーに直接手で触れず、肘など別の部位を使って止める

とよい。

手を洗うことができない場合は、アルコール度数が 70%以上の手指用除菌剤を

使用する。爪、指と指の間、手の甲、親指の付け根、手首を消毒し、手と手をこ

すってしっかり乾燥させる。(次亜塩素酸ナトリウムは手指消毒に使用しない。

皮膚がただれることがある。)

手指衛生が原因による皮膚炎やひび割れからの感染を防止するため、日常的にハ

ンドクリーム等で手の皮膚をケアする。

施設内各所にアルコール系消毒液を設置し、こまめな手指消毒を推奨する。

手袋を外した後は必ず手指衛生を行う。

1−2.ゾーニング

清潔区域と汚染区域を区分し、動線が交わることがないようにすることをゾーニングと

3

いい、感染源となるウイルス等を汚染区域に封じ込めることで感染拡大を防止する。清掃

スタッフはゾーニングを十分理解したうえで業務を行う必要がある。なお、本ガイドライ

ンでは清潔区域をグリーンゾーン、汚染区域をレッドゾーン、その緩衝地帯をイエローゾ

ーンと表記する。

【ゾーニングのポイント】

軽症者等と運営スタッフの動線が極力交わらないようにする。

清掃区域に関する作業動線と汚染物に関する作業動線の交わりを避ける。

軽症者等はレッドゾーン内でのみ生活する。

運営スタッフはレッドゾーンへの立入を必要最低限にとどめ、立入る際には必要な個

人防護具を着用する。

防護服やガウンといった個人防護具の着用はレッドゾーンに立入る直前のグリーンゾ

ーン内の指定された場所で行う。これを除き、原則としてグリーンゾーン内での防護

服やガウンの着用は認められない。

レッドゾーンから退出する際は、指定された脱衣場所(イエローゾーン)で個人防護

具を脱ぐ。使用済みの防護具は施設の指定した方法で廃棄する。

レッドゾーン立入時と退出時の入出情報を記録、管理する。

1−3.個人防護具

1−3−1.個人防護具の種類

個人防護具(PPE)は、作業する環境の汚染度に応じて必要なものを組み合わせて着用す

る。現場作業員は必ず正しい着脱方法を習得してから作業を行う必要がある。各種 PPE の

主な使用目的、着脱方法は以下の通り。

個人防護具 着用目的

ディスポーザブル手袋 手からの接触感染防止

サージカルマスク 他人に飛沫を飛ばさないために着用

感染者のもつ病原体への曝露防止

マスクをしているから安心というわけではない。できるだ

け患者から距離を取り飛沫がかからないようにする。

N95 マスク 浮遊粒子の吸入による空気感染防止

エアロゾル発生エリアで使用

装着前にフィットテストをおこない、隙間のないようにす

る。呼吸確保が時間的に制限されているので注意する。

ゴーグル、

フェースガード

体液、排せつ物、飛沫等から眼、顔面を防護

原則、グリーンゾーンでは着用しない。例外としてトイレ

4

清掃等の汚染物処理時は必要に応じて着用。(トイレ清掃

等の場合は、ゴーグルの方が良い。)

撥水性ガウン、

プラスチックエプロン

皮膚、衣服への飛沫等の付着防止

原則、グリーンゾーン内では着用しない

(汚染が著しい場所に立入る場合は、つなぎ等が良い。)

防護服 感染性ウイルス等への曝露防止。汚染が著しい場所で着用

する。

グリーンゾーン内では着用しない

キャップ 髪への飛沫等の付着防止。防護服と組み合わせて着用

埃等も注意が必要。掃除機のゴミ等の処理時にも注意す

る。(つなぎの場合は頭部も含めた防護服を推奨)

ブーツカバー 足裏、足元を飛沫等から防護。防護服と組み合わせて着用

床からの汚染が考えられる場合はブーツカバーではなく

つなぎにつながったブーツを着用する方が良い。レッドゾ

ーンから出る時は、汚染が考えられるので、イエローゾー

ンで着脱し、消毒滅菌等を行う。

1−3−2.個人防護具の着用手順

1)事前準備 グリーンゾーン内で着用していたマスクを外す。

2)手指衛生 アルコール消毒剤で手指衛生を行う。

3)ガウン・エプロン 特記事項無し

4)マスク 上下、表裏を確認する。鼻あて部をフィットさせ、プリーツを

伸ばし、口と鼻全体を覆うように着用する。

5)キャップ 髪の毛がでないように注意する

6)ゴーグル 隙間ができない様に注意する。

7)手袋 ガウンの袖口を覆うように装着する。(汚染が著しい場合は二

重に装着する。)

1−3−3.個人防護具の脱衣手順

1)手袋

片方の手袋の袖口をつかみ、手袋が裏表逆になるように外す。

外した手袋は反対の手のひらで握る。

脱いだ手を反対側の手袋の袖口に差し込み、同様に裏返して

外す。

感染性廃棄物として廃棄する。

2)手指衛生 「1−1.標準予防策」参照

5

3)ガウン・エプロン

ガウンの紐を外し、外側に触れないように注意しながら片方

の袖の内側に手を差し込み、腕を引き抜く。

先に引き込んだ手で反対の袖を持ち同じように引き抜く。

腰ひもを外し、ガウン表面を内側にして小さく丸める。

感染性廃棄物として廃棄する。

4)手指衛生 「1−1.標準予防策」参照

5)ゴーグル アルコール綿で消毒し、清潔容器に入れる。

6)キャップ キャップの面に触れない様に注意して取り外す。

感染性廃棄物として廃棄する。

7)マスク

ゴムやひもを掴んで、マスクの表面に触れない様に注意して

取り外す。

感染性廃棄物として廃棄する。

8)手指衛生

手指衛生後、グリーンゾーン用の新しいマスクを装着する。

その他にレッドゾーンに持ち込んだ備品がある場合、すべて

適正な消毒液で清拭する。

1−4.消毒

1−4−1.消毒方法

消毒作業は手袋を着用して行う。

清拭は一方向に行い、適宜ペーパータオル等の面を変える。

消毒薬を使用する際は、予め埃や排せつ物等を水又は適正な洗剤で清拭し、取り除いて

おく。

人が頻繁に手で触れるドアノブ等の高頻度接触面は、日常清掃に加えて消毒を行う。

異なる洗剤や消毒剤が混ざると危険なため注意する。

吐しゃ物、排せつ物にノロウイルスが含まれる疑いがある場合、アルコール系薬剤よ

り次亜塩素酸ナトリウムが有効。清掃方法は「2−4.嘔吐物、排泄物処理」を参照

する。

次亜塩素酸ナトリウムは対象物を変色させるおそれがあるため、取り扱いに注意する。

レッドゾーン使用資機材はレッドゾーン退出時に全て消毒する。

1−4−2.消毒剤

コロナウイルス対策

米環境保護庁(EPA)に登録された一般消毒剤、度数 70%以上のアルコール消毒液、

希釈した次亜塩素酸ナトリウムは新型コロナウイルスに効果があると考えられる。ア

ルコール系薬剤は対象が広範囲な場合には使用しないことや電子機器類に対しては故

障の原因となるため使用時は注意する。第四級アンモニウム塩が使用可能(水溶液な

6

ので電子機器に対しては同様に注意すること)。

※電気分解法で生成した次亜塩素酸水については、2020 年 6 月 1 日時点において、

独立行政法人製品評価技術基盤機構にて継続して検証試験を実施することとされてい

る。(https://www.nite.go.jp/information/osirase20200529.html)

使用目的別にみた消毒薬の選択

消毒薬 環境 金属器

非金

属器具

手指皮

膚 粘膜

排泄物

汚染

中水準

次亜塩素酸ナトリウム 〇 × 〇 × × 〇

次亜塩素酸水 〇 △ 〇 〇 〇 ×

消毒用エタノール 〇 〇 〇 〇 × ×

低水準

両面界面活性剤 〇 〇 〇 〇 〇 △

第四級アンモニウム塩 〇 〇 〇 〇 〇 △

クロルヘキシジン 〇 〇 〇 〇 × ×

出典:新版 増補版 「消毒と滅菌のガイドライン」19p、編集:小林寛伊、ヘルス出版、

2015 年5月 から一部改変して引用

清掃場所別にみた消毒薬の選択

トイレ以外

次亜塩素酸水、第四級アンモニウム塩、次亜塩素酸ナトリウム 0.05~0.1%(500

~1,000ppm)

トイレ

次亜塩素酸ナトリウム 0.1%(1,000ppm)または度数 70%以上のアルコール系

消毒液等による清拭。次亜塩素酸ナトリウム溶液を用いて清拭した後は、水拭

きを行う。

1−5.感染性廃棄物処理

1−5−1.感染性廃棄物の定義

感染性廃棄物とは、「医療関係機関等から生じ、人が感染し、若しくは感染するおそれ

のある病原体が含まれ、若しくは付着している廃棄物又はこれらのおそれのある廃棄物を

いう。」(廃棄物の処理及び清掃に関する法律−通称、廃棄物処理法)と定義されているが、

病院、診療所にとどまらず、感染性の廃棄物が発生するおそれのある施設では、感染拡大

を防ぐために廃棄物の適切な処理が必要となる。なお、感染性廃棄物は、一般廃棄物と産

業廃棄物をまとめて扱うことができる。感染廃棄物の判断は環境省による「廃棄物処理法に

7

基づく感性性廃棄物処理マニュアル」を参考にする。不明な場合は施設の感染防止対策の責任者

に確認する。

1−5−2.感染性廃棄物処理の注意事項

個人防護具やレッドゾーンで使用する被覆材などは使い捨て製品を使用する

使用済み個人防護具は専用の感染性廃棄物用容器に密閉するか、プラスチック袋に二

重に密閉したうえで、外袋表面を清拭消毒する。

注射針等の鋭利な形状をしている廃棄物は、専用容器に入れたものを廃棄物として処

理する。

感染性廃棄物の施設内における移動は、容器を密閉して、内容物が飛散しないように

行う。

汚染した再使用器具は器具除染用洗浄機等で処理し、滅菌などの必要な処理を行った

後に再使用する。

レッドゾーン内の使用済みリネン類、食器等は熱水洗浄消毒または消毒薬浸漬後に洗

浄を行う。

対象微生物を考慮した適切な消毒薬を選択する。

1−6.実績管理

「だれが、いつ、何をしたか」の実績を記録することで、感染防止対策を見える化し、

改善に役立てる。

出入口管理(施設、レッドゾーン等への出入りを管理)

清掃に入る場合は、通常は施錠されている扉等が開錠されている場合があるので。

清掃員の出入管理は確実に行う。

装置、備品等使用実績

感染性廃棄物の処理実績

1−7.感染防止対策の周知

施設管理者または感染防止対策の責任者は、運営スタッフおよび立入業者に感染防止対

策について周知する。

感染防止対策の責任者、連絡先

業者が使用可能な出入口と入退館ルール

実績管理の方法(入退出時間、氏名、作業報告等)

軽症者等の受け入れ状況

事務局業務スケジュール(特に食事配付、ゴミ回収、PCR 検査等)

軽症者等、運営スタッフの動線

8

レッドゾーン、グリーンゾーン及び緩衝区域であるイエローゾーンの区分け

レッドゾーン内の個人防護具(以下、PPE)着用ルール

PPE の保管場所、着脱場所。外部業者の場合は貸与の可否

着用済み PPE、その他感染性廃棄物の処理方法

その他感染防止対策に必要な全ての情報

2.清掃

2−1.感染拡大防止のための清掃指針

高頻度接触面の消毒

接触感染防止の観点から、ドアノブや、エレベーターのボタンなどの人が頻繁に

手で触れる箇所(高頻度接触面)は日常清掃に加え、定期的に消毒することが求

められる。

床清掃の重要性

「病棟内における新型コロナウイルスのエアロゾルおよび表面分布」(米国 CDC

発刊雑誌)によると、床は相対的にウイルスの汚染度が高いことが認められた。

床に付着した病原体は、人が歩くことによって空気中に舞い上がることや、靴底

に付着して汚染を拡大させることが懸念される。日常的に床の清潔度を維持する

ことは非常に重要であり、具体的な床清掃手順については「3.AI 清掃ロボット

「Whiz」を用いた床清掃手順」を参照されたい。

2−2.清掃一般事項

グリーンゾーン、レッドゾーン共通事項

消毒薬を使用する際は、予め埃や排せつ物等を取り除いておく。

清掃は「高いところから低いところへ」、「狭い所から広いところへ」、「奥から手前へ」

の原則に従って行う。

トイレで使用する清掃用具は、その他の清掃に用いない。

用具は毎日、清潔に保つ。特に、マイクロファイバークロス、スポンジは、毎日洗浄

(消毒)・乾燥して清潔を保つ。

床モップを途中で吸塵して再使用しない。

床モップは一筆書きになるように奥から手前にかける。

モップを床面にねかせない。

レッドゾーン限定事項

施設指定の個人防護具を着用して清掃業務にあたる。

理想的にはレッドゾーン、グリーンゾーンの清掃担当者は区別することが望ましい。マ

9

ンパワー等により兼務する必要がある場合はグリーンゾーンから先に清掃を行う。

清掃用具はゾーニング別に区別する。レッドゾーン内で用いる資材をグリーンゾーンで

使用しない。

レッドゾーン使用資機材はレッドゾーン退出時に全て消毒する。

レッドゾーン内で消毒作業をする場合、極力ペーパータオル等の使い捨て品を使用する。

レッドゾーンで掃除機を使用する場合、HEPA フィルター付のものを使用する。

レッドゾーン内で床モップを使用する場合、オフロケーション方式で行う

【オフロケーション方式手順】

1. 清潔なモップを必要枚数カートに積み込む。

2. 清掃用液体(水又は除菌剤)入りのバケツにモップを浸漬する。液体は都度必要に応

じて準備する。

3. モップを用いて床を清拭する。

4. 使用済みのモップを取り外し専用バケツに入れる

5. スペアのモップに取り替える。

6. 汚れたモップは 80℃、10 分の熱水にて洗濯、75℃前後の乾熱で乾燥する。(ディスポ

ーザブルのモップでも可)

2−3.日常清掃手順(一般清掃)

2−3−1.共用部

日常清掃に加えて高頻度接触面を定期的に消毒する。

種別 清掃場所

一般清掃 玄関、風除室、ロビー、エレベーターホール、通路、階段

日常清掃内容

埃がたまっている個所は静電気除塵具等で除塵後に適正な消毒液で清拭する。

特に汚れている部分は、適正洗剤を用いて汚れを除去する。

ごみは施設指定の方法で適切に廃棄する。

高頻度接触面(日常清掃に加えて定期的に消毒)

フロントカウンター、ロビーテーブル・椅子、ドアノブ、テーブル、エレベータスイッチ・パ

ネル、エレベーター表扉、エレベーター内手すり、ゴミ箱、階段手すり、階段ドアノブ

種別 清掃場所

一般清掃 エレベーター 日常清掃内容

埃がたまっている個所は静電気除塵具等で除塵後に適正な消毒液で清拭する。

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特に汚れている部分は、適正洗剤を用いて汚れを除去する。

高頻度接触面(日常清掃に加えて定期的に消毒)

エレベータボタン・パネル、エレベーター表扉

種別 清掃場所

一般清掃 エスカレーター 日常清掃内容

手すりは適正な消毒液で清拭する。

パネル、デッキボード、スカートガードはダストクロス等で除塵後、汚れている部分を

水又は適正洗剤で拭く。

高頻度接触面(日常清掃に加えて定期的な消毒を行う)

手すり

種別 清掃場所

一般清掃 トイレ

注意事項

施設の基準に従って適切な個人防護具を着用する。

レッドゾーン内のトイレ清掃の場合、手袋は二重に装着し、汚物が付着している不

潔箇所を清掃後、外側の手袋は外す。

トイレ清掃で用いた手袋を着用したままトイレから出ない。

清掃時は換気をする。

異なる洗剤が混ざらないように注意する。塩素系と酸性系の洗剤を混ぜると有毒ガスが

発生し非常に危険。洗剤空き容器の使いまわしや、同一部位を異なる洗剤、消毒薬で清

掃することはしない。

衛生器具の材質によって使用可能な消毒薬は異なる。

次亜塩素酸ナトリウム、第 4 級アンモニウム塩共に PP 樹脂製、ABS 樹脂製の便座

や便のふた、ノズル等、便器、タンクに使用可能。

アルコール系消毒薬は ABS 樹脂やアクリル樹脂に対して使用すべきではない。また

便器やタンクに対しては陶器製以外でのみ使用可能。

トイレ器具に傷をつけないために、金属ブラシ、研磨剤入りナイロンタワシ等は使用し

ない。樹脂表面は乾いたもので拭かず、マイクロファイバークロスを用いる。

漏電、感電に注意する。器具の電源プラグ、コードを濡れた手で触ったり、水をかけた

りしない。

中の汚染物が飛散する可能性があるため、トイレの蓋を開けた状態で水を流さない。ま

た、張り紙等で利用者に注意喚起する。

11

清掃のポイント

「清潔箇所(人の手が触れるところ)」と「不潔箇所(汚物が付着する可能性があると

ころ)」を区別する。

清掃用具は清潔箇所と不潔箇所で使用するものを区別する。同様にクロス等は洗剤用、

水拭き用、ノズル水拭き用等の目的別でも区別する。それぞれ色で識別できるようにす

ると混同を防ぐことができる。(大便器の清掃は部位ごとに別々の清掃具を使用して行

う。)

作業手順

部位 作業対象 作業内容

― ― 作業開始時に「清掃中パネル」を立てる。

全体 備品補充

トイレットペーパー、ペーパータオル、ハンドソープ、便座シート

等の消耗品を補充する。

高所

通気口等 通気口を確認し、埃があれば静電気ほこり取りで除塵する。

洗面台

洗面ボウル

① 洗剤をつけたスポンジで洗面ボウル全体を磨き洗いする。

② 水で洗剤を流し、清潔水拭き用マイクロファイバークロスで水滴を

拭き取る。

洗面台全体 蛇口まわり、洗面器、洗面器の下部、排水管の順に清潔洗剤拭き用

クロスで洗剤拭きする。最後に清潔水拭き用クロスで水拭きする。

便器以外の

衛生器具

① 洗面台手すり、洗面台周辺壁、大便意ブース外のドアノブ、照明ス

イッチ類、ペーパータオルホルダー、ゴミ箱の順に清潔洗剤拭き用

クロスで洗剤拭きする。

② 洗剤拭き箇所を清潔水拭き用クロスで水拭きする。

鏡 汚れている部分は水若しくは適正洗剤で汚れを落とし、最後に全体

を乾拭きする。

小便器

小便器外

側・清潔箇

所(床上

50cm 以上)

① 小便器まわり手すり、小便器配管、小便器外側上部、小便器周辺壁

上部の順に清潔洗剤拭き用クロスで洗剤拭きする。

② 洗剤拭きした箇所を清潔水拭き用クロスで水拭きする。

小便器内側

① センサーを目隠しして小便器内側の掃除中に自動洗浄されないよう

にする。掃除用磁石を用いる場合は、清潔水拭き用クロス越しに掴

む。

② 目皿を取り外し、便器用洗剤をつけた不潔用スポンジで小便器ボウ

ル内、目皿内部をこすり洗いする。

③ 水で洗浄する。

12

小便器外

側・不潔箇

所(床上

50cm 以下)

① 小便器外側下部、小便器周辺壁下部の順に不潔洗剤拭き用クロスで

洗剤拭きする。

② 洗剤拭きした箇所を不潔水拭き用クロスで水拭きする。

大便器

ノズル

① 大便器のふた、便座を上げる。

② ノズルを引き出してノズル用クロスで水拭きし、元に戻す。

③ ノズルを出す方法がボタン操作の場合は手袋で直接ボタンに触れ

ず、清潔用クロス越しに操作する。

④ ノズルを壊さないよう注意する。

大便器内側

① 洗浄ボタンを押し、便器ボウルを一度濡らす。(水を流す操作をす

るときには、清潔用クロス越しに操作する。)

② 柄付きスポンジに便器用洗剤をつけて便器内側をこすり洗いする

③ 洗浄水を流す。

大便器外側 便座裏面、便器の縁、便器側面の順に不潔洗剤拭き用クロスで洗剤

拭きし、その後、不潔水拭き用クロスで同じ個所を水拭きする。

大便器周辺

① ゴム手袋の場合は清潔用に交換する。

② 大便器周辺を清潔洗剤拭き用クロスで洗剤拭きする。

例)便器洗浄スイッチ、リモコン、手すり、便座表面、便ふた裏表、

便座本体ケース上部、タンク式の場合はタンク上面、側面、周辺壁

③ 上記箇所を清潔水拭き用クロスで水拭きする。

床 弾性床

タイル床

① 奥から手前に向かって床の埃、土砂利を集塵する。自在箒は押さえ

掃き法を用いる。フロアダスターは軽く押しあてる。集めた塵芥は

適切に廃棄する。

② 汚れている部分は水を固く絞ったモップで拭取る。必要に応じて適

正洗剤を用いる。

③ タイル床の場合は水で流す。

− − PPE を外し、手指衛生をする。

高頻度接触面(日常清掃に加えて定期的な消毒を行う)

ドアノブ、手すり、照明スイッチ、洗面台、蛇口(洗浄レバー、洗浄ボタン)、ウォシュレッ

ト操作パネル、大便器のふた、便座、トイレットペーパーホルダー

参考:公益社団法人全国ビルメンテナンス協会−医療機関におけるトイレ清掃マニュアル作成の

ための手引き(https://www.j-bma.or.jp/notice/15682)

種別 清掃場所

一般清掃 職員室、応接室、休憩室

日常清掃内容

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洗面台は洗剤をつけたスポンジで洗面ボウル全体を磨き洗いする。水で洗剤を流し、清

潔水拭き用マイクロファイバークロスで水滴を拭き取る。

流し台は洗剤をつけたスポンジで磨き洗いし、水で洗剤を流す。三角コーナーのごみを

処理し、流し台周辺の汚れを除去する。

ごみは施設指定の方法で適切に廃棄する。

高頻度接触面(日常清掃に加えて定期的な消毒を行う)

ドアノブ、テーブル面、椅子肘かけ、電子機器類(タブレット端末、電話、FAX、PC キ

ーボード等)、棚取手、コーヒーマシン

2−3−2.客室

種別 清掃場所

一般清掃 客室

注意事項

原則、運営スタッフ等はレッドゾーン内の客室に立入らず、客室内の清掃は入所者等自

身で行う。入所者等の入れ替え時に専門業者に消毒を依頼する。客室内の消毒作業を依頼

された場合に注意すべき高頻度接触面は以下の通り。 高頻度接触面(日常清掃に加えて定期的に消毒)

客室内の消毒作業を依頼された場合に注意すべき、室内の高頻度接触面は以下の通り。

■ベッドルーム

ドア(内・外)、ルームキー/キーカード、スイッチ類、手すり、リモコン、卓上、備付

の電話、ごみ箱、ドライヤー、アイロン、ランプチェーン、窓の取手、椅子(ひじ掛け)、

コップ、ポット、加湿器のボタン、ハンガー、冷蔵庫

■バスルーム

シンク、手すり、蛇口ハンドル、シャンプー類、シャワーヘッド、シャワーカーテン、ト

イレ周り

2−3−3.リネン交換

清掃作業員がリネン交換を施設から依頼された場合は以下に注意して作業する。

施設指定の個人防護具を着用する。一般に汚染物が付着していないリネンを交換する

場合は、マスク、手袋を着用し、汚染物が付着しているリネンの場合は更にガウン、

キャップ(場合によりゴーグル)を着用する。

作業時は換気する。

リネン交換作業は静かに行うこと。埃等を飛散させることはウイルスをまき散らすお

14

それがある。

回収袋に入れる際は二重に密閉して袋表面を次亜塩素酸ナトリウム 0.05%(500ppm)

又は含有率 70%以上のエタノールで清拭消毒する。

2−4.嘔吐物、排泄物処理

感染源となりえる嘔吐物や排泄物に対し、適切かつ早急な処理が必要となる。

嘔吐物、排泄物処理の注意事項

作業前後は換気を行う。

作業時は手袋、マスク、ゴーグル、ビニールエプロンを着用する。手袋については二

重に装着する。

作業をする者以外は汚物に近づかせない。

作業後は速やかに手洗い又は手指消毒を行う。

希釈して使用する次亜塩素酸ナトリウム液は事前に素材への影響を確認する。

予め施設内各所に汚物処理用セット(各種 PPE、ビニール袋、ペーパータオル、次

亜塩素酸ナトリウム液、使い捨て布、トング等)を備え付けておく。

作業手順

① 換気をおこなう。

② 使い捨て手袋、マスク、ゴーグル、エプロン等を着用する。

③ 汚染場所に作業者以外が近づけない様に区画する。

④ 嘔吐物をペーパータオルで覆い、上から次亜塩素酸ナトリウム液(0.5%)を噴霧す

る。

⑤ 嘔吐物を中央に集めるようにペーパータオルで拭取る。汚物を含んだペーパータオル

はトング等で掴み、ビニール袋に入れる。

⑥ 次亜塩素酸ナトリウム液(0.5%)に浸したペーパータオル等で汚染した床とその周

辺を拭取る。これを 2、3 回繰り返す。拭取り面を適宜変えることや一方向に拭取る

など、汚染箇所を広げないように注意する。

⑦ 次亜塩素酸ナトリウム液(0.5%)で拭取り後、水拭きして仕上げる。カーペットの

場合は、残留物質をエクストラクターで取り除く。

⑧ 床清掃後、手袋を汚物接触面に触れない様に注意して外し、ビニール袋に入れる。

⑨ 汚物を入れたビニール袋は次亜塩素酸ナトリウムで消毒後、密閉して感染性廃棄物と

して処理する。

⑩ 汚染された衣類がある場合はビニール袋に入れ汚物処理室へ運ぶ。

⑪ 汚染衣類は 80℃以上の熱湯に 10 分間漬け込んだ後、洗濯洗剤を用いて洗濯し、乾燥

させる。

⑫ 作業完了後は速やかに手洗いを行う。

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3.AI 清掃ロボット「Whiz」を用いた床清掃手順

手を介した接触感染のリスクを減らすために、人が頻繁に手で触れる場所(高頻度接触面)の

消毒が求められている。日常清掃に AI 清掃ロボットを組み入れることで、清掃スタッフは一部

の床清掃から解放され、高頻度接触面の消毒、清拭に注力することが期待できる。

3−1.運用責任者の指定

施設管理者は AI 清掃ロボット「Whiz」の導入に際し、感染防止対策の基本知識を有する

者を運用責任者に指定する。

3−2.導入計画の立案

AI 清掃ロボットの必要台数、清掃エリアを決定する。

清潔エリア維持の観点から、1 台の AI 清掃ロボットでレッドゾーンとグリーンゾ

ーンを跨ぐ運用は行わない。

3−3.清掃ルート設定

初回のみ、AI 清掃ロボットに清掃ルートを記憶させる作業が必要となる。作業効率上、

軽症者等の受け入れ前に実施することが推奨される。なお、本作業はソフトバンクロボテ

ィクス社の現地導入支援、遠隔支援サービスも利用可能。

手順 作業内容

事前準備 /

作業計画

運用責任者は感染防止対策の基本知識を有する者を作業従事者に選

出し、AI 清掃ロボットの取扱いについて事前にレクチャーをする。

軽症者等、運営スタッフの動線、業務スケジュールを考慮した作業計

画を立てる。軽症者等が客室から出る可能性のある食事配付、ゴミ回

収、PCR 検査等の時間帯のレッドゾーンへの立入りは避ける。

ルート設計 ルート設計で考慮すべき事項

AI 清掃ロボットの走行に影響を与える施設、設備環境を走行ル

ートに反映する(段差、傾斜、凸凹、エレベーター、エスカレー

ター、高さ 10cm 未満の脚や台座、自然光、自動ドアなど)

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各ゾーン別に自律清掃開始/終了地点を決める。

各ゾーン別に本体保管場所、バッテリー充電場所を決める。運用効率

上、自律清掃開始地点の近辺に集約することが望ましい。

消耗品保管場所は補充効率を重視し、グリーンゾーン内に確保する。

開梱 安全に注意して開梱する。

梱包箱と緩衝材はグリーンゾーン内で保管する。(返却時に使用)

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初期設定 同梱のチェックリストを参照し、以下の初期設定を行う。

バッテリーを充電し、本体に取り付ける。(満充電まで約 4 時間)

HEPA フィルター、紙パック、トレイが取り付けられているか確

認する。

ブラシを取り付ける。

ロボットオペレーションズセンター(ROC)に接続されている

か確認する。

お知らせブザーをペアリングする。

ソフトウェアバージョンが最新か確認する。

【留意事項】開梱から初期設定までは各 AI 清掃ロボットの運用ゾーンに

関わらず、グリーンゾーンで作業する。

ルート作成 レッドゾーンに立入る作業では施設指定の PPE を着用する。

同梱のクイックガイドを参照し、清掃ルートを作成する。

自律清掃の開始/終了地点にホームロケーションコード(HLC)

を設置する。

清掃ルートを作成する。

作成した清掃ルートの自律清掃を試行する。

作業終了 レッドゾーンから退出する際は、本ガイドライン「個人防護具の脱衣

手順」に従って PPE を取り外す。使用済み PPE は施設指定の方法に

従って廃棄する。

作業完了後は新しいマスクを着用し、速やかに手洗いをおこなう。

【現地導入支援を受ける場合】

施設にてソフトバンクロボティクス社スタッフ分の PPE 手配、着用済み PPE とそ

の他現地作業で発生した廃棄物の処理をおこなう。

【遠隔支援を受ける場合】

外部との連絡手段を確保する。スマートフォンを用いる場合は事前に手袋越しに

タッチパネルが反応するか確認し、必要に応じてスタイラスペンを準備する。

3−4.運用

手順 作業内容

事 前 準 備 /

運用設計

運用責任者は感染防止対策の基本知識を有する者の中から、レッドゾ

ーン、グリーンゾーンそれぞれの実務担当者を選出する。

感染防止、作業効率の観点から、各ゾーンの従事者がそれぞれ同

じゾーン内の AI 清掃ロボットの運用に従事することが望ましい。

運用 お知らせブザーはゾーンを跨いで使用しない。

バッテリーは清掃完了後、都度専用のバッテリーチャージャーで充電

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する。AI 清掃ロボットが複数台稼働している場合、同じ清潔レベル間

での共用は問題ないが、ゾーンを跨いでの運用はしない。

レッドゾーンで運用する AI 清掃ロボットをグリーンゾーンで利用す

る場合や施設内のゾーニング解除を受けて、レッドゾーンがグリーン

ゾーンに変更となった場合、「装置返却」を参考に装置の全面清掃を行

う。グリーンゾーンでの再使用には3日間時間をあける。

3−5.機体清掃

3−5−1.グリーンゾーン運用機体の清掃

清掃箇所 内容 PPE 着用

外装清掃 清掃後にハンドル、タッチパネル等の高頻度接触面を消毒

用エタノールで清拭する。 マスク

内部清掃 不要

青トレイ 清掃後に取り外してゴミを取り除く。

ごみは施設指定の方法で廃棄処理する。 手袋、マスク、

ブラシ 清掃後に取り外して髪の毛や埃を取り除く。 手袋、マスク、

紙パック 満杯のお知らせが表示されたら交換する。

ごみの飛散に注意する。

手袋、マスク

ゴーグル

HEPA

フィルター 半年目安で交換する。

手袋、マスク

ゴーグル

各消耗品の取り外しについては、同梱のガイドを参照。

作業完了後は速やかに手洗いする。

3−5−2.レッドゾーン運用機体の清掃

清掃箇所 内容 PPE 着用

外装清掃

清掃後、装置電源が切れていることを確認し、ハンドル、

タッチパネル等の高頻度接触面を消毒用エタノールで清

拭する。

施設の PPE

着用ルールに

従う。

青トレイ 清掃後に取り外し、ごみを取り除く。

ごみは施設指定の方法で廃棄処理する。

ブラシ

清掃後に髪の絡まりや埃の付着具合を確認し、定期的にブ

ラシを交換する。(埃が舞うためブラシの清掃はしない)

交換ブラシはその他の消耗品と合わせて予め手配し、

グリーンゾーン内で保管する。

使用済みブラシは施設指定の方法で廃棄処理する。

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紙パック 満杯のお知らせが表示されたら交換する。

紙パックは施設指定の方法で廃棄処理する。

HEPA フィ

ルター

半年を目安に交換する。

使用済みフィルターは施設所定の方法で廃棄処理する。

レッドゾーン運用機体の清掃は、必ず PPE を着用してレッドゾーン内で行う。特に

消耗品の交換作業は捕集した感染性ウイルス等からの曝露を防ぐ必要がある。

レッドゾーン内で利用した感染性廃棄物については特に注意して廃棄する。感染防止の

観点からは、廃棄物は高圧減菌用ポリ袋にいれ、袋の表面を次亜塩素酸水またはアルコ

ールにて消毒後に廃棄することを推奨する。

作業完了後は速やかに手洗いする。

3−6.装置返却

専用の梱包材、緩衝材を使って装置を梱包する。(梱包の手引き参照)

レッドゾーンで使用した装置は、感染拡大防止のため返却の最低 3 日(72 時間)前ま

でに返却前清掃作業を行う。作業は必ずレッドゾーン内で施設指定の PPE を着用して

行う。

【レッドゾーン運用装置の返却前清掃チェックリスト】

□ 本体の電源を切ってから清掃を開始する。

□ 消毒用エタノールを用いて外装全体を隅々まで消毒する。その際に、タイヤ、ア

ースチェーン等の床面接触部も忘れずに消毒する。

□ 青トレイを外し、ごみを取り除く。(青トレイは捨てずに本体に戻す)

□ 紙パック、ブラシ、HEPA フィルターを取り外し、施設指定の方法で廃棄する。

□ 消毒用エタノールで紙パック収納内部を丁寧に除菌する。

□ 清掃完了後、手近なグリーンゾーンに移し、3 日(72 時間)以上経過させる。

□ バッテリーを取り外してから専用の梱包材と緩衝材を用いて梱包する。

□ お知らせブザーは専用の梱包箱に梱包する。

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参考文献・引用元

・ バイオセーフティの原理と実際 バイオメディカルサイエンス研究会 発行:みみずく舎

・ 感染症法に基づく消毒・滅菌の手引き 環境省 平成 30 年 12 月 27 日 健感発 1 2 2 7 第

1 号

・ 医療機関におけるトイレ清掃マニュアル作成のための手引き 公益社団法人全国ビルメン

テナンス協会(https://www.j-bma.or.jp/notice/15682)

・ 新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた宿泊施設の清掃等マニュアル 2020 年 4 月 公

益社団法人全国ビルメンテナンス協会

・ 新型コロナウイルス感染症患者等が使用した物として引き渡されたリネン類の取扱いにつ

いて 2020 年 4 月 厚生労働省

おわりに

本ガイドラインは、感染拡大防止対策を日常清掃に根付かせ、業務を標準化することが

狙いである。記述にあたっては以下の専門家にご協力いただいた。

公益財団法人国際医療財団 理事⾧ 瀬戸晥一

公益社団法人ペストコントロール協会 技術委員⾧ 谷川力

認定特定非営利活動法人バイオメディカルサイエンス研究会 理事⾧ 瀬島俊介

認定特定非営利活動法人バイオメディカルサイエンス研究会 常任理事 前川秀彰

末筆ながら各位のご協力に心から感謝申し上げる。

2020 年 6 月

ソフトバンクロボティクス株式会社

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