メーカーの脅威となりつつある トップバリュの躍進 日本大学 D 班 佐々木 博也 浅野 貴文 横井 大樹
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メーカーの脅威となりつつあるトップバリュの躍進
日本大学 D 班 佐々木 博也浅野 貴文横井 大樹
目次1、はじめに2、 NB と PB の違い3、トップバリュについて ①会社概要 ②トップバリュとは ③ トップバリュ売上高推移4、 PB について ①どうして安い? ② PB 商品のメリット・デメリット5、トップバリュの取り組み ① PB≠ 低品質 ②トレードオフによる低価格6、小売りとメーカーの関係 メーカーが PB 製造を受諾するワケ7、展望8、参考文献
1、はじめに
2008年 12月 15日 (月 )~ 12月 16日 (火 ) ヤフーバリューインサイト株式会社
2、 NBと PBの違い
ナショナルブランド( NB )
プライベートブランド( PB )
メーカーが開発し、卸を通して全国の小売店で販売される商品
強み ・消費者の信頼・マーケティング力、ブランド力
小売りが商品を企画し、メーカーや工場に製造を委託した商品
強み ・ナショナルブランドより 10~50%安い・計画的に生産することができる
3、トップバリュについて①会社概要
社名 イオン株式会社
設立 1926 年(大正 15 年) 9 月
本社 〒 261-8515 千葉県千葉市美浜区中瀬 1-5-1
資本金 1,990 億 54 百万円
連結売上高 約 5 兆 2,300 億円( 2009 年 2 月期)
連結従業員数 73,653 人( 2008 年 8 月 20 日現在)
取締役 代表執行役社長 岡田元也
3、トップバリュについて②トップバリュとは
1994年に誕生した衣食住ブランド
・ キャッチフレーズ:「確かな品質、この安さ」・ パッケージの販売者欄に「イオン (株 )」とのみ表記
→ 商品に関する意見・感想が全てダイレクトに届く。
・水不足・平成米騒動・円レートが戦後初めて 100円を突破
→ 素早く商品の改善や新商品の開発に生かせる。
・ ジャスコやサティなど国内約 7,500店舗で販売。
・ 食料品や衣料品など約 5,000品目をそろえる。
3、トップバリュについて③トップバリュの売上高推移 (億円)
約 1,000 億円・世界的な原材料価格の高騰による NBの値上げ・ガソリン価格の高騰
4、プライベートブランドについて①どうして安い?
PB 商品( 70 円)NB 商品( 100 円)
NB商品より安く抑えられる
小売りの利益 20円
メーカーの利益 15円
製造原価 30円
卸業者の利益 15円
宣伝販促費など 15円
物流費 10円
小売りの利益 24円
製造原価 28円
物流費など 11円 メーカーの利益 7円
4、プライベートブランドについて② PB商品のメリット・デメリット
5、トップバリュの取り組み①プライベートブランド≠低品質
PB 食品=安い、おいしくない、安全なの?
代表的な NB 商品と同等以上の味・品質にする必要
トップバリュ ヌードル しょうゆ味
<高品質>・旨味成分の分析・原料へのこだわり
<低価格>・自社物流によるコストダウン・麺の小麦の開発・製造工程の見直し
NB 商品と同等以上の品質とボリュームでありながら低価格を実現
5、トップバリュの取り組み②トレードオフによる低価格
トレードオフ商品とは・・・
Ex.
「ティシューは中身だけあればよい」
1ケースごとの紙箱をなくして、フィルム包装に変更
「計量スプーンは既にあるから必要ない」
計量スプーンをなくし、パッケージを簡素化
必要とされない機能や包材を省いた商品
消費者の声を参考に商品を開発
6、小売りとメーカーの関係メーカーがPB製造を受託するワケ
ビール系飲料は PBに向かない
・ 寡占化しているメーカー側の発言力が強い・ 消費者の味へのこだわり
・ 自社の NB商品と競合する恐れ
なぜ、サントリーは PB生産を受託したのか?
低価格のため利益が期待できない
サントリーの場合
トップバリュ 麦の薫り
PB生産・ 利益率が低い・ 自社の NB商品と競合する恐れ
これまで
現在・ 消費者の低価格志向・ 消費不振
PB生産から一線を画すメーカー多数
収益を維持するための苦肉の策
売り場確保の困難さスーパーの売り場・・・
マーケットシェアの比率に合わせてスペース配分される
NB商品
PB商品
→ 商品を売るスペースを確保できない恐れ
売り場の目立つ場所に陳列される売り場確保のための手段
7、展望 今後メーカーは小売りとどう付き合っていくのか
トップシェア同士の共同販促や異業種との連携で小売り側へ売り方を提案「特売頼みではなく、小売りが利益を出せる売り方を考えろ」
・ 普及期に入り、スーパーの品揃えの2~5割が PB?
メーカーの寡占化ブランド力や商品力の弱いメーカーは、より強いメーカーに飲み込まれる
・ 「 PB製造を断れば、自社の NBを外して他社に切り替えられる恐れがある」
・ PB商品に売り場を侵食され、 NB商品が棚から消える
メーカーが適正と考える価格で NB商品を売ってもらう努力が不可欠
「PBブーム」の行方
・ 国際的な規模の企業・ 他社には作れない圧倒的な競争力を持つ NB商品を抱える企業
「 PBブーム」がさらに過熱したら・・・
メーカーは、
になる必要
・ 一過性で終わる?・ PB製造を始めたが、原材料高騰による損失で民事再生法を申請
8、参考文献 PB「格安・高品質」競争の最前線(日本経済新聞社・編)
PB商品 企画・開発・販売のしくみ(藤野香織著、同文館出版)
イオン株式会社ホームページ http://www.aeon.info/ トップバリュホームページ
http://www.topvalu.net/
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