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10 37 1. 2. 1.重力異常(ブーゲー異常).(フリーエア異常) 2.磁気(全磁力).(水平分力).(偏角).(伏角) 1.国土地理院,1:2,500,000磁気図,1972 2. 今道周一,日本における偏角の永�N変化 ,地磁気観測所要報,Vol.7, No.2,1956 1. Geographical SurveyInstitute,1:2,000,000 FreeAirAnomalies in Japan,andBouguerAnomalies inJapan,1970. 2. YoshibumiTOMODA 1:3,000,000Free Air Anomalies,Ocean Re- searchInstitute,UniversityofTokyo,1973. ブーゲー異常. フリーエア異常 力. 水平分力. 角. 重力は、地球が地上に�テ止している物体を引っぱる力で、その力�ヘ物体 と全地球との間に働く万有引力と地球自転に� チて生ずる遠心力の合力で ある。 重力は、地球内部の構�「の不均一、測定点の緯度・高度、地球の形が完 全な球でないことな�ヌのため、場所によって異なる。したがっ�ト重力の実 測値に各種の補正をした値と、標準重力との�キ、すなわち重力異常�≠゚ ることによって、逆に地球内部の構造を知ることができる。 重力異常の状況を地域的に概観すると、フリ
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j-atlas d j 10 37 - GSI10.2 (1970) (1970) 1:8,000,000 1:8,000,000 (1970) (1970) 1:8,000,000 1:8,000,000 40 磁気 全磁力 等全磁力線 平滑化された分布を 示す等値線(計算値)

Oct 15, 2020

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Page 1: j-atlas d j 10 37 - GSI10.2 (1970) (1970) 1:8,000,000 1:8,000,000 (1970) (1970) 1:8,000,000 1:8,000,000 40 磁気 全磁力 等全磁力線 平滑化された分布を 示す等値線(計算値)

10

37

1. 重 力 異 常

2. 磁 気

1.重力異常 (ブーゲー異常).(フリーエア異常) 2.磁気 (全磁力).(水平分力).(偏角).(伏角)

1.国土地理院,1:2,500,000磁気図,1972

2.今道周一,日本における偏角の永年変化,地磁気観測所要報,Vol.7,

No.2,1956

1.Geographical Survey Institute,1:2,000,000 Free Air Anomalies in

Japan,and Bouguer Anomalies in Japan,1970.

2.Yoshibumi TOMODA 1:3,000,000 Free Air Anomalies,Ocean Re-

search Institute,University of Tokyo,1973.

ブ ー ゲ ー 異 常.

フ リ ー エ ア 異 常

全 磁 力.

水 平 分 力.

偏 角.

伏 角

重力は、地球が地上に静止している物体を引っぱる力で、その力は物体

と全地球との間に働く万有引力と地球自転によって生ずる遠心力の合力で

ある。

重力は、地球内部の構造の不均一、測定点の緯度・高度、地球の形が完

全な球でないことなどのため、場所によって異なる。したがって重力の実

測値に各種の補正をした値と、標準重力との差、すなわち重力異常を求め

ることによって、逆に地球内部の構造を知ることができる。

重力異常の状況を地域的に概観すると、フリーエア異常では、海溝とそ

の陸地側に連なる負の重力異常帯が顕著にあらわれ、また陸上の地形とよく対

応して、高度の大きい山地で正の重力異常が大きくあらわれる。ブーゲー

異常では中部地方の山地で負の重力異常が顕著にあらわれる。

フリーエア異常:重力実測値に高度補正をした値と標準重力との差であ

る。高度異常とも呼ばれる。高度補正は、測定点と海面との間に物質が存

在しないと仮定した場合の海面上の重力値を求めるために行なわれ、計算

では高度1mにつき重力は0.3086mgal減少するとしている。重力の海上

測定は海面上で行なわれるので実測値と標準重力の差がそのままフリーエ

ア異常となる。

標準重力は地球楕円体の表画 (海面にほぼ一致する)の標準的な重力で

その計算は国際標準重力式 (1930)を用いた。

測定期間は、陸上1952~1969年、海上1960~1971年である。

ブーゲー異常:厳密にいうと重力実測値に高度補正、ブーゲー補正、地形

補正をした値と標準重力との差であるが、この図では地形補正を省略して

いる。ブーゲー補正は、測定点と海面との間にある物質の影響を除くため

に行なわれ、その計算は、海面上の物質の密度を2.67g/cm3と仮定して行った。

ブーゲー異常は、地球内部の密度分布を純粋に反映したものと考えられる。

測定期間は1952~1969年である。

単位はいずれもミリガル(10 ㎝/s2)である。

〔凡例と作図の要点〕

〔資料〕

地球上の任意の地点で、磁針を自由に回転できるようにつるしておくと、

磁針は一定の方向をさして静止する。このことは地球表面付近に磁場 (地

球磁場)が形成されていることを示す。

地球磁場の強さは全磁力、水平方向の分力は水平分力、鉛直方向の分力

は鉛直分力とよばれ、地球磁場の方向が水平面となす角は伏角、水平分力

の方向が子午線の方向となす角は偏角とよばれる。ベクトル量である地球

磁場を決定するためには、互に独立な3つの成分が必要であり、普通は水平

分力、偏角、伏角の3要素が用いられる。

偏角は、磁針のさす北(磁北)が真北からどれだけ偏っているかを示し、

測量や航海を行う人々は、コンパスを用いて方位を測る時あらかじめその

地点の偏角の値を知っていなければならない。通常用いられるコンパスは

磁針が水平になるように作られていて、伏角を知ることができない。日本

付近では、偏角は西偏、伏角は北下がりである。

地球磁場は時間的に絶えず変動しているので、磁気要素の地理的分布を

みるために、異った時期の観測値をある同一時期の値にひきなおすことが

必要である。この操作は連続観測を行なっている気象庁地磁気観測所や国

土地理院鹿野山測地観測所などの記録を用いてなされる。

地球磁場には波長数千kmにおよぶ地域的異常や、それより規模の小さ

い局地的異常がみられる。局地的異常は地下の構造や岩質に原因をもち、

一般に火山地域や鉄鉱床付近などで大きい。磁気探鉱はこの性質を利用し

た探査方法である。また地磁気の変化から地球内部の電気的性質を知るこ

とができる。

〔凡例と作図の要点〕

国土地理院は一等磁気点約100点、二等磁気点約800点を全国に配置し

て磁気測量を定期的に行なっている。また気象庁や海上保安庁水路部、大

学などでも各種の観測が行なわれている。

この図の黒の等値線は、上記の一、二等磁気点の測量成果、その他の利

用可能なすべての資料に基づき、孤立した磁気異常点を除いて作図した。

伊豆半島や伊豆七島などでは、磁気異常が極めて大きいため等値線を一部

あるいは全部省略した。

赤の等値線は、主として一等磁気点の測量成果から計算 (経緯度の2次

式)によって求め、各要素の平均的な分布の様子を表わした。

〔資料〕

日本の偏角永年変化(柿岡、36°14′N.140°12′E)

(今道,1956による)

地磁気の要素

偏角の日変化の例

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10.1

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重 力 異 常

ブ ー ゲ ー 異 常

正の 異 常 値

負 の 異 常 値

10ミリガル間隔

1:4,000,000

Page 3: j-atlas d j 10 37 - GSI10.2 (1970) (1970) 1:8,000,000 1:8,000,000 (1970) (1970) 1:8,000,000 1:8,000,000 40 磁気 全磁力 等全磁力線 平滑化された分布を 示す等値線(計算値)

1:4,000,000

39

フ リ ー エ ア 異 常

正の 異 常 値

負 の 異 常 値

20ミリガル間隔

Page 4: j-atlas d j 10 37 - GSI10.2 (1970) (1970) 1:8,000,000 1:8,000,000 (1970) (1970) 1:8,000,000 1:8,000,000 40 磁気 全磁力 等全磁力線 平滑化された分布を 示す等値線(計算値)

10.2 (1970) (1970)

1:8,000,000 1:8,000,000

(1970) (1970)

1:8,000,000 1:8,000,000

40

磁 気

全 磁 力

等全磁力線 平滑化された分布を

示す等値線(計算値)

単位はガンマ(1ガンマ=10 ガウス)

値は1970年年初に換算したものである

水 平 分 力

等水平分力線 平滑化された分布を

示す等値線(計算値)

単位はガンマ(1ガンマ=10 ガウス)

値は1970年年初に換算したものである

偏 角

等偏角線(西 偏) 平滑化された分布を

示す等値線(計算値)

値は1970年年初に換算したものである

伏 角

等伏角線(北下がり)

平滑化された分布を

示す等値線(計算値)

値は1970年年初に換算したものである